Trésor de Liège(リエージュ宝物館)
リエージュのイメージの続編で、今回はLiège Cathedral(リエージュ大聖堂)に付随する宝物館、Trésor de Liège(リエージュ宝物館)のイメージを。
大聖堂の宝物館なんだけれど、入り口は別れていて(もしかしたら、大聖堂側にも宝物館への順路案内が示されているのかもしれないけれど、気が付かなかった)、大聖堂のある一角の、大聖堂への入り口からいうと、裏側にこの宝物館の入口がある。

入り口を入ったところは、
クロイスターの一角で、その薄暗い廊下を曲がったところに、
ガラスの扉があって、宝物館の入口になっている。

中は、こんな感じでこじんまりしたスペースだけれど、
3フロアにわたって展示されている。

True Cross (聖十字架)の聖遺物。
信憑性はさておき、装飾性はおみごと。

ロシアのアイコン的な装飾カヴァーのついた聖母子。
多分これは13世紀頃のビザンティンかと。
それが、ロシア・アイコンの装飾カヴァーはその名残なのかも。

13世紀頃のアイボリーパネル。
テーマは「ラザロの蘇生」のよう。

十字架とアダムとイヴのレリーフ額に、
タッセルとロープの装飾がついて、
柱にでも掲げられていたのだろうか?

これはタワー・モンストランスと呼ばれる、聖遺物容器。

ゴシックの極み・・・な、モンストランス。

バロックな、モンストランス。

フィリグリーのクロス。

エナメルのクロスの聖人さんは、多分聖ランバート・・・、
は英語読みだから、聖ランベルト。

この聖人さんも、きっと聖ランベルト。

彫りの美しい18世紀末期(?)の聖母子。

上階にもモンストランス。

こういうの、欲しいけど買えないので、
作ることにしたのが、オブジェ制作の始まり(笑)。

その他、儀式用の御衣装の展示。
いいなぁ、カトリックは派手で^^。

奥の展示室では、モンストランスの構造の解説。
プラモデルみたいだ。

私には、とても参考になるわ^^。

発見された、中世の壁画の展示。

そしてここの最大級のお宝の一つ、
ブルゴーニュ公・シャルル の聖遺物。
15世紀のリールの金工師の制作。
最初ブルゴーニュ公・シャルルの遺骨が
収まっているのかと思ったけれど、そうではなくて、
聖ランベルトの遺骨が収まる、聖遺物を、
ex-voto(エクス・ヴォト=祈願成就謝礼奉納)として、
ブルゴーニュ公・シャルルが作らせた、という意味。

聖遺物ケースを手に跪くのが、ブルゴーニュ公・シャルルで、
その彼を後ろに立って、とりなすのは、
彼の守護聖人・聖ジョージ。
当時は「聖母と聖ランベルト大聖堂」が、
リエージュの大聖堂だったので、そこに奉納されたもの。
後18世紀末の革命期に、この大聖堂が破壊されて、
そのまた後、19世紀に現在の聖ポール大聖堂が、
リエージュの大聖堂とされて、以来ここの大聖堂のお宝となっている。

もう1フロア上階に上がると、宗教絵画の展示。
この屋根裏になったフロアは、実は下階よりはずっと広くて、
その先にもう一つの、ここの最大級のお宝が鎮座している。

大きなケースに収まった・・・、

聖ランベルトの聖遺物胸像。
聖ランベルトの頭蓋骨の一部が収められているという、
16世紀初頭にアーヘンで制作されたと考えられている。

胸像の下の、6つの象嵌の中には、
聖ランベルトの生涯が描かれている。


こういう石留めにいつも興味津々・・・。

聖遺物の装飾にローマン・モチーフというのも、
奇妙な気がするけど、
多分、ローマ期のIntaglio cameo(インタリオ・カメオ)の石が、
宝石として伝わっていて、
それが中世末期の装飾に使われたケースじゃないかなと想像する。

もう一度、クロイスター部分に降りてきたところ。
ここまでは2017年に訪れた時の写真。
この時は時間切れで、大聖堂自体を見ることが出来なかったので、

翌年2018年に、今度は大聖堂を訪れた。
なんだけれども、なにかイベントの前だったらしくて、
機材やライティングのリハーサルが進行中で、
なんとも写真が撮りにくいわ、
外観は工事中でこれまた撮りにくいわ・・・で、散々。

なんだか・・・こんなことに (笑)。

中世以来の司教領の中心だった街の
大聖堂としては(お宝はすごいのに)、物足りない感漂うのは、
本来の大聖堂が革命期に破壊されて、
ここはそのアトガマだから・・・なんだろうかな?

この壁画もきれいだけれど、19世紀のリヴァイヴァル。

このイケメン・ルシファーも19世紀。

これも19世紀中世リヴァイヴァル。
なので、19世紀に大聖堂座に登ってから、
装飾が整えられた、という印象の大聖堂だった。
宝物館の中の様子のヴィデオを、Youtubeから。
Trésor de Liège(リエージュ宝物館)
英文開館情報は<このページ>
Map:
入り口は、ここ。
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