Palazzo Fortuny, Venice(パラッツォ・フォルチュニ、ヴェニス)-3-
ヴェニスのPalazzo Fortuny(パラッツォ・フォルチュニ)から、引き続き今回が最終回。

前回最後に写真を載せたバルコニーからの眺め。
壁を覆う藤は、とても素敵なのだけれど、
家や庭を所有・管理する側の立場でみると、
建物痛みそうで、ちょっと怖い(笑)。

ゴシック窓を横目に階段を上がる。

メインの常設展示の上階
(日本でいうところの3階)は、
企画展(あるいは、ヴィエンナーレ関連の展示)
に使われていて、壁自体は修復途中の様子。

この一角に展示されている、
建築ミニチュア模型がよくできている。

この、コラムの林立するデザインの濃厚さに感嘆。
これは、18世紀初期の建築家Gerolamo Frigimelica Robertiが、
ヴェニスから20km弱、本土内陸に入った、
StraにあるVilla Pisani(ピサニ宮)建造ために
描いたプレゼンテーションを基にしてつくられたもの。
残念ながら、このデザインは複雑すぎて採用されず、
もっとシンプルでネオクラシカルなスタイルが採用された。
これは確かに、16-17世紀ルネッサンス-バロックを受け継ぐ
とても「ヴェネチア」的な様式だと思う。

建物の裏面、つまり、庭園に面した側のファサード。
遠い目をして、現実の建造物を夢見たりする(笑)。

展示室の壁の修復の様子。
多分・・・想像だけれど、下のフレスコ壁画は、
15世紀 Pesaro家が、ここを建造した時のオリジナル。
17-18世紀頃にその上を、スタッコで塗り込めて、
当時のスタイルの装飾を施した。
プツプツ穴が開けられているのは、
その上塗りスタッコを保持するための「荒らし」の工程かと。
それを現在、もう一度オリジナル・フレスコに
修復していく過程だと思う。
あ~、気の遠くなるような作業・・・。

このフロアにも、一部フォルチュニの
テキスタイル・デザインの原画が展示されている。


このフロアには、フォルチュニの
書斎、というか資料室が設けられている。
ここは開放公開されてはいないけれど、
ガラス越しに覗き込む。
棚に収められた大判の書籍は、
きっとテキスタイル関連の資料に違いない。
どんな画材を使ってたのだろうか・・・とか、
興味が尽きなくて、マジマジ覗き込む。
このフロアから、もう一度階段を上がって、
最上階の展示室へ。

ここは、ひとつづきの大きな、
屋根裏スタジオになっていて、
入ってすぐのエリアはワークショップや、
資料を閲覧できるエリア。

その先には、フォルチュニの、
テキスタイルに関する展示がまとめられている。


フォルチュニの時代も、このフロアは、
実際にファブリックのプリント・スタジオだったのだそう。
この建物はアトリエ/ワークショップ/ショールーム/サロン
として使われていたので、
いわゆる「お屋敷ミュージアム」と違って、
ベッドルームなど生活の部屋がある
(公開されている)わけではない。

部屋の端にある(登れない)螺旋階段で、
この上に屋根にアクセスできる
本当の「屋根裏」があることがわかる。

このフロアは、窓からの眺めも素晴らしい。

原画とブロックプリント。

さまざまなブロックプリント。

ドレスのパターンと、
プリント位置を指定したデザイン画。

なんだか、とてもたまらなく
ビザンティンなのだけれど(笑)。

このデザインも、まんまビザンティン‼

ウチもカーテンこんなのにしたかったけれど、
さすがにブロックプリントにまで
手を出すことはできず・・・(笑)。


濃厚な展示の後は、
ショップで現在も生産されている
フォルチュニ・プロダクツが販売されている。
いや・・・お値段も素晴らしくて、見ていただけでしたが(笑)。
2019年のヴェニスシリーズ、次回も続きます。
Palazzo Fortuny(パラッツォ・フォルチュニ)
Map:
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