Friday, 7 November 2014

ノルマンディー、ヴィンテージ写真を、デジタル化。


前回で、この夏のノルマンディー(一部ブリタニー)ホリデーの話は終わったのだけれど、今回は番外編。
例のBriouze(ブリウーズ)村の月曜市<標本箱はこのページ>にまた翌週、ペーターおじさんとDanaさんが出かけていった。 私はというと、この前日からお腹をこわしていて、アネックスで暖かくして、おとなしくしていることにしたのだった。 そのときにPおじさんが、例の月曜だけオープンのブロカン屋で、ヴィンテージ写真のネガ・フィルムのパケットをおみやげに買ってきてくれた。 最初はただ光にかざして見ていただけなのだけれど、もしかして・・・と思いついて、スキャナーでデジタル化して取り込み、Photoshopで反転・調整してみたら・・・、意外とちゃんと見えるものになった。 そのイメージを、いろいろと。


Monsieur Dumaine's photograph
写真屋さんは、この前フランソワーズと出かけた時に、
近くで灯油を買った町La Ferté-Macéにあったもののようで、
このアールデコ風のドレスから、20~30年代ごろかと想像がつく。

Monsieur Dumaine's photograph
パケットの裏側はこんなふう。
この写真を撮って、現像・プリントを発注したのは、
Monsieur Dumaine(ムッシュー・デュメン)だとわかる。
9.6フラン、7フランをそれぞれに支払っているものと。
価格価値はまったく想像がつかないけれど、
当時としては、けして安いものではなかったはず?

Monsieur Dumaine's photograph
中身はこんな感じで、Kodakフィルムの何版というのか、
フィルムカメラのことは、まったく知らないのでなんとも言えないけれど、
それぞれの写真の画面のサイズは4.2x6.3cm、
フィルム自体の幅が4.5cmというしろもの。
現像所はArgentan(アージェンタン)の町にあったよう。
上の写真の左のパケットには、
田舎町のお祭りのパレードと思われるものを中心に、24枚の判別可能なネガが、
右のパケットには、軍の対空砲火銃を写したネガ1枚と、
後は3枚の判別不可の、ネガが入っていただけ。
多分うまく撮れた分は、プリントと一緒にネガも保存しておいて、
その残りなのかもしれない。


Monsieur Dumaine's photographMonsieur Dumaine's photograph
左はお祭りパレードをリードする、多分、村長夫妻。
右の写真の枠外に日付が記されていて、
1925年9月6日に現像されたものとわかる。
9月のはじめには特に「祭日」はないので、
これが何のパレードなのか、ちょっと想像がつかない。
天気が悪そうで、右の写真では傘が少し写っている。


Monsieur Dumaine's photographMonsieur Dumaine's photograph
フィルムのツヤで表裏を判別したつもりだけれど、
パレードの向きが逆になってる(?)のは
表裏間違えたのも、あったかも?(笑)。


Monsieur Dumaine's photographMonsieur Dumaine's photograph
左でフロートを曳いている2頭の馬は、
がっちりとしていて、明らかに農耕馬。
右のパン屋の小僧さん達の後ろの・・・、
モアイのパン屋(?)が不気味。
ネガを透かして見てた時は心霊写真かと思ったよ。(笑)。


Monsieur Dumaine's photographMonsieur Dumaine's photograph
小さなフロートを、引っ張って歩くおじさん。
右ではシードルを飲んでいる?


Monsieur Dumaine's photographMonsieur Dumaine's photograph
右のフロートの後ろを歩いている人は、
中世の仮装をしているよう。


Monsieur Dumaine's photographMonsieur Dumaine's photograph



Monsieur Dumaine's photographMonsieur Dumaine's photograph


Monsieur Dumaine's photograph
この写真で、パレードの写真はおしまい。


Monsieur Dumaine's photographMonsieur Dumaine's photograph
ここからは、ポートレートの写真。
アールデコ、ちょっと田舎風・・・なファッションの、お嬢さん。


Monsieur Dumaine's photographMonsieur Dumaine's photograph
職場で同僚を撮った???のかも。
室内なので、ちょっとブレてる。
左の男の子(見習い君?)のスタイルがレトロ。


Monsieur Dumaine's photographMonsieur Dumaine's photograph
一体何の職場なんだろうか、興味津々。
右の写真の、光の加減がとてもきれい。


Monsieur Dumaine's photographMonsieur Dumaine's photograph
左の女性は、最初に出てきたカップルの人かも?

Monsieur Dumaine's photographMonsieur Dumaine's photograph
日向だと今度は露出オーヴァーで、白っぽくなってしまう。
あー、フィルム写真は難しい。

Monsieur Dumaine's photograph
これは、別の方のパケットに入っていた、唯一の識別出来る写真。
季節は冬で、広場に雪が積もっているよう。
最初タンク(戦車)かと思ったけれど、対空砲火銃・・・かと思う。
このパケットも同じ1925年頃に撮られているとしたら、
ちょうど第一次と第二次世界大戦の合間、
つかの間、ヨーロッパが静かだった頃なので、
これは何かの演習なのかも? すべて、想像。


見ず知らず、言葉も通じないデュメン氏の暮らしの一部を、
後世にちらっと垣間見た、不思議な経験。
もし、100年、いやもっと先まで、インターネットが存在するとしたら、
たまたま、私のFlickr写真に辿り着いた人は、
こんな風に感じるのだろうか・・・?なんて、想像してみたりするのだった。


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