近頃増えたカメラ機材
去年のブログに「使っているカメラ」の話と「使っているレンズ」の話を書いたことがある。(右コラムにも貼り付けているけれど)
あれから1年たち、うちのカメラ一族も徐々に増加してきている。なので、今日はカメラ関係の話を少し。
今年(2011年)の年初、思い切ってPhotoshopCS5を導入した。以前は、友人にもらった、大きな声で言えない・・・
超優良海賊版のCS2を使っていた。
CS5はけっこうなお値段なので、趣味には無駄かも・・・とは思ったのだけれど、運命の不思議で、CS5を使うようになったら、プロ仕事が突然入り始めた。
最初は、ジュエリーのクライアントのお店の撮影やら、Web用の物撮り、知人の住宅撮り。そうしたら、ファッションデザイナーの真知子さん関連の撮影、日本のライターの友人由美さんと組んでの雑誌の仕事などなど、ありがたいことにすべてコネだけれども、何かれと撮影仕事が入ってくるようになった。
最初はカメラとレンズ2本、状況によってはレフ版と3脚、以上がすべての装備という、超お気軽フォトグラファーだった。
ポストプロセスで処理できる、デジタルになったからこそのお気楽さ。
ところが・・・、仕事になればなるほど、失敗は避けたい。「ホームランはいらないけど、確実にすべてをヒットに持ち込む」の原則が適用されることになる。
そして、納期のある仕事の写真では、一枚一枚にそんなに時間はかけられない場合もある。つまり、オリジナルの段階でできるだけ完成度をあげて、ポストプロセスはできれば最小限に抑えたい。 という、「趣味」ヴィジョンから「仕事」ヴィジョンへのリープが起きる。
そうなると、機材へのある程度の「再投資」が必要となる、という図式。
俗に「スーパー・ワイド」と呼ばれるレンズ。
普段使っているCanon EF-S 18-200mm で60%のものはカヴァーしてしまう、あとの30%はCanon EF 50mm f/1.4 、特にポートレートはf/1.4レンズがMustで、誰でも断然きれいに写る(笑)。物撮りもたいていこのf/1.4。
そしてこの新入りSigma 10-20mmの出番は、実は10%程度。何かというと、私の場合インテリア撮り。
最初のCanon EF-S 18-200mmでもかなりワイドまでいくので、これでもいいわけだけれど、最後の一押しはやっぱり10mm。
この18mmと10mmの差で、断然迫力UP。 前回も載せた澤山さんのインテリアの写真だけれど、以下は10mmで撮っている。
欠点もないことはない。明らかに周辺部のパースペクティヴが狂うので、ちょっとシュールな感じになる。
説明的なショットや、力強いイメージに向いている男性的なレンズだけれども、繊細でフェミニンな雰囲気出しには、ぜんぜん向いていない。
なので、クライアントさんの求めるイメージによっては、使わない方がいいこともある。これはケース・バイ・ケース。
Sigmaを選んだのは・・・、単にCanon EF-S 10-22mmが予算に合わなかっただけ(笑)。Tamron 10-24mmと迷ったけど、Sigmaのシャープさが、スーパーワイドを使う状況に適していると判断して、Sigma。
今回も「ケチ」な私は、相変わらずE-bayで中古を落としたのだけれど、ちょうど運よくSigmaが出てきていた・・・ということもある。310ポンド程度で入手。
前も使った画像だけど・・・、愛用のCanon500D。ボディのみで、もう一台入手。
フル・フレームのCanon 5D Mark IIを持っている知人にカメラを触らせてもらって解った・・・。私には、フル・フレームカメラを使いこなす腕と手首の力がない!! (もちろん財力もないのは、いうまでもない。)
この段階で、フル・フレーム一眼レフに対する煩悩は全く解消。ええ、クロップド・カメラでいい写真を撮って見せようではありませんか。私の写真の師匠Adorian氏だって、クロップドのCanonなんだ、要は「美意識」。あ、そして、どちらかといえばレンズ(笑)。
その、Adrian師匠と夏に会ったときに、ホラーストーリーを聞いた。
Richmond Parkで鹿を撮影していて、だんだん鹿に近づいて・・・近づいて・・・、鹿も興味を持って近づいてきて・・・、「これは、最高のショット!!」というところで・・・カメラのシャッターが「死んだ」。
そのときまで、私はカメラシャッターがおよそ100,000ショットで「死ぬ」ことなど知らなかった。これはあくまでも平均の様で、それ以上でも、以下でもありえる、いつかは「死ぬ」。
リペア専用業者もレコメンドしてもらったけれど<LondonでCanon一眼レフを修理するならここ>、プロのフォトグラファーが、なぜ最低でも2台カメラを持っているのが、初めてわかった。
まあ、シャッターが死ななくても、カメラを3脚ごとひっくり返したり・・・などなど予想外のトラブルはつきもの。
そんなわけで、使い慣れた500Dのボディを・・・、これまたE-bayから中古を300ポンド以下で入手。
今は、それぞれに出番の多い18-200mm と50mm f/1.4を着けている。なので、レンズ交換の頻度が下がる > レンズとボディのジョイント(ここが一番痛みやすいとか)を痛める確率が下がる、というメリットもある。
もう一つのお買い物。スピードライト、外付けフラッシュ・・・というのかな?
これは、U.K.が冬時間になって暗くなってきたため、念のために装備。
基本的に私はフラッシュを使わない。フラッシュを使うと、突然すべてが、チープなタブロイド紙の写真のように見えてしまう。
なので、高ISO設定やら、ポスト・プロセスを駆使して、フラッシュを使うシチュエーションを避けてきたのだけれど・・・、いかんせん、そうすると今度は画像のテクスチャーが荒れる。
妥協点を見出したのが、このスピードライト。
こんな風にいろいろ角度を変えることができる。
なので、対象(主に人物)に向かってフラッシュをたくのではなくて、天井に向けてフラッシュをたく。その、反射光で撮るという方法。これだとかろうじて・・・自然な感じに写る、はず。
はず、というのは、幸か不幸かまだ使うシチュエーションに陥っていないので、実践経験なし。
V殿下で試し撮り。V殿下の薄暗い居住スペースで、夜に部屋のライト(これだけだと暗すぎて、普通はISO3200設定まで上げないと、手持ちでは撮れない)スピードライトを天井にバウンスドさせて、ISO400設定で撮っている。
部屋のライトの影響でオレンジっぽくなってるけれど、画面は荒れていない、殿下お肌スベスベ^^。
ちなみに、これまたE-bayから中古を落として、160ポンド程度で入手。
これはあんまり仕事とは関係ないけれど、コンパクトカメラを7年ぶりに買い換えた。
これまた、先述のAdrian師匠のおすすめ機種。
AV設定(絞り優先設定)、TV(シャッタースピード優先設定)など、一眼レフに「近い」設定モードがあって、よりイメージをコントロールできるということ。Rawモードが撮れること。センサーが1/1.7なので通常のコンパクトカメラ(1/2.5)の倍ぐらい大きい、つまり画像が荒れにくい。(ちなみにクロップド一眼レフのセンサーは1/1.6相当だそうなので、それより少し小さい程度)
と、いうのがポイントだそう。
画像自体は約10メガPixなので、もっと大きな画像を撮れるコンパクトカメラは他にもあるけれど、それ以上のメリット・・・とか(全部師匠の受け売り)。
比較イメージ:左Canon S95 VS 右Canon 500D+50mm f/1.4
一眼レフと比べたらちょっと気の毒だけど、発色はCanon S95の方がいい、というか、ちょっとヴィヴィッドすぎるような・・・。
あと、ズームが3.7倍までなので、18-200mmズームレンズに慣れていると、少し使いづらい。
それでも、まぁ、このミニミニ・サイズでよくがんばっている。
まだ、ちゃんと使いこなせてなくて、コツが飲み込めてないのだけれど、日常持ち歩きカメラには最適。
これは評判のいいNetカメラ・ショップWexで、半額セールのものをGet(値段の話をつい書いてしまうのは、私が大阪出身だからだろうか?笑)。
機材が増えると、体力のない私には持ち歩くのが難しい。
そこで、軽量のSub Zero G トロリー・スーツケースの一番小さい41cmを買って、これまたE-bayの業者から衝撃吸収材のネオプライン地(潜水用ウエット・スーツなどに使われる素材)の分厚いものを買って、カメラ用のコンパートメントを作った。
さすがに三脚は入らないけれど、折りたたみ式のレフ版も収まる。そしてまだ余裕の収納スペース。
とはいうものの・・・これ以上機材は増やしたいとは思わないけどな・・・(笑)。
そんなわけで、フォトグラファー仕事のお問い合わせも、右コラム下の「コンタクト・お問い合わせ」のリンクからどうぞ^^。
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