Wednesday, 30 November 2011

British Museum (大英博物館)のジュエリー -2-

British Museum(大英博物館)のジュエリー・シリーズ、今回は繊細な象牙彫りのジュエリーを中心に。

今回も19世紀ヨーロッパの工芸品を集めた、Room 47より、前回に引き続き、自然モチーフのものから、はじめてみよう。

Carved ivory bouquets, German, Erbach-im-Odenwald, mid-19c
イギリス製、1850年ごろ。バラの花束。
<英文データベースはこのページ>

Carved ivory bouquets, German, Erbach-im-Odenwald, mid-19c
イギリス製(?)、1850年ごろ。
これはバラの花を持った手のモチーフ。
このような花束を持つ手、あるいは手だけのモチーフも、
19世紀中頃から後半にかけて流行したもの。
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Carved ivory bouquets, English(?), mid-19c
イギリス製(?)、1850年ごろ。上2つとほぼ同時期とおもわれる。
忘れな草とバラの花束を持つ手のイメージ。
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Carved ivory bouquets, German, Erbach-im-Odenwald, mid-19c
イギリス製、1850年ごろ。
祝福や豊穣の象徴、麦束のイメージのブローチ。
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Carved ivory bouquets, German, Erbach-im-Odenwald, mid-19c
ドイツ、Odenwald製(?)、1860年ごろ。
繊細だけれど少しフラットな感じのある花の表現が、ドイツ製か(?)と考えれれている所以のよう。
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Bow-tied flower bouquetes, probably French, Dieppe, about 1840-50
ドイツ、Odenwald製(?)、1880年ごろ。
バラや水仙やカーネーション、いろいろな花を盛り込んだ花束。
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Bow-tied flower bouquetes, probably French, Dieppe, about 1840-50
ドイツ、Odenwald製(?)、1880年ごろ。
これも、上記の花束ブローチと同じ製作者と考えられている。
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Carved ivory brooch
イタリア製、1930年ごろ。(昔撮ったもので、画像が荒れてて失礼・・・。)
19世紀初期のモチーフは、まだネオ・クラシカル(新古典主義)的なモチーフ。
イタリア製なので、聖杯に鳩で、カトリック的モチーフでもある。
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Ivory cameo, French, about 1850-60
フランス製、19世紀中頃。アイボリー製のカメオ。
アイボリーは彫刻しやすくて、厚みがあるので・・・レリーフというより、もっと3Dな彫刻。

Ivory cameo, French, about 1850-60
フランス製(?)、初期19世紀。
花束のように、自由に広がっていくモチーフが、
典型的な「19世紀後半」センチメンタル・スタイルだとしたら、
枠の中にきっちり収められた、静的なカメオの表現は、18世紀ネオ・クラシカルスタイルの延長。
19世紀前半まで、オーヴァー・ラップしている。
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Coral jewellery set, 1850-70, Naples, Italy
イタリア、ナポリ製、1850-70年ごろ。シェル彫りのパリュール(parure)。
パリュールというのは、フランス語での表現で、ティアラ、ネックレス、ブレスレット、ブローチ、イヤリング等が、
フル・セットで揃えられているジュエリー。 主に、17世紀頃に王侯貴族が、別注して作らせたもの。
これは見事な彫りだけれども、それほど高価でない素材のシェルが使われている。
多分・・・ナポリ特産19世紀版「高級お土産」だったのではないかな?
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Set of coral jewellery
同じパリュールの、ブレスレットにフォーカスしてみた。
どこも、彫りがとても「濃い」・・・。

Coral cameo fringe necklace, applied trade mark of Carlo Giuliano, about 1878
珊瑚カメオ-イタリア製、1860-1880年ごろ。
ネックレス-イギリス、ロンドン、Carlo Giuliano(カルロ・ジュリアーノ)製作、1870-1878年ごろ。
カルロ・ジュリアノはイタリア出身のジュエラーで、
19世紀後半のネオ・ルネッサンス・スタイルの流行に合ったジュエリーを、ロンドンで製作している。
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なんだか、もうすでにカメオの部類に入ってきてしまった。
なので、次回は引き続きカメオのジュエリーを、British Museumより。

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