Blurb本 -Peter Gabriëlse写真集
London食い倒れ撮影仕事も完成して、仕事の方はちょっと一段落。
一方、先月制作していた、ペーターおじさんの写真集も完成して、私の手元に1冊、おじさんの展覧室に12冊、オランダのディーラーのもとに12冊届けられている。
そしてすでにもう、Blurbブックストアで公開・販売中。<このページ>
今回は、このBlurb本作りの顛末。
自分の「覚書」でテクニカルなことをかなり書いているので・・・興味のない方はスルーして写真だけどうぞ^^。
これがその本で、表紙カヴァーと裏カヴァーはテクスチャーをバックグラウンドに使って、写真とタイトル等を入れたかったので、Photoshopで構成したものを、写真全面使いのレイアウトに落とし込んだ。
これまでも何度かこの標本箱ブログで、Blurb本作りの話を書いているが<これらのページ>、今回の新しい「課題」は、プリントする前に複数の関係者が、内容を確認して共同で編集すること。
つまり、今回の場合、私の作った「ドラフト版」をおじさんに見てもらって、入れたい写真、省きたい写真、写真にキャプションを付けたいなら、その内容等を指示出ししてもらうということ。
もし、お互いにPC上の作業に慣れている人たちなら、それぞれがBlurbの本作りソフトBookSmart®をPCにダウンロードして、ドラフト版で仮制作された内容を、Book smartのページ上のFile>Export>Export Book Projectをクリックして、bookexport extension Fileを作り、CD・DVDかUSBドライブに落とし込んで、あるいはファイル転送方式で先方に渡す。
先方はまた、そのファイルを自分のPC上のBookSmart®で開いて、編集を続ける・・・というやり方がある。
(私自身はやったことはないが、詳しいやり方は英文だけれど、Blurbの<このページ>に)
私達の場合、私が重いファイルを転送するシステムを使っていないこと(画像だけならば、Picasa Web Albumで送りあっているが・・・)、お互いに遠隔地に住んでいるので、CD/DVDを郵送するだけで1週間かかること、そしてそもそも、ご年配のおじさんは近頃やっとE-mailテクノロジー開化したばかりで、複雑なシステムにはとても着いていけない(私とてあまり得意ではない)・・・という事情がある。
まあ、世間の圧倒的多数の人は、PCやMac上での編集作業に慣れているとは思えない。
なので、最初は私が2冊ドラフト版を印刷し、1冊をおじさんに届け、それを見ながら変更指示出しをしてもらう。それを再び校正版としてアップロードして、最終版とする予定だった。
(ひとたびBlurbにアップロードした内容の変更はきかない。PCで内容を変更した改訂版を、改めて別本として、アップロードする必要がある。アップロードした本はオーダーしなくても、2週間サイト上に乗っかっている。それ以上たつと、オーダーしない限り、サイト上からは消えてしまう。)
のんびり構えていたわけだが、ここでおじさんの野望のスイッチが入る・・・カチッ(笑)。
現在11日からベルギーで開催されている、ベルギー・オランダ最大のアンティークフェアAnticaに、オランダのディーラーVan Schagen Antiquesが、彼の作品を10点以上持ち込むので、ここに、なんとかこの本を並べたい!!
なので、彼らが会場準備に出立する、10月末までに先方に届けることはできないか・・・というご無体な要望(この段階で、10月2週目)。
「あ・・・あのー、私が写真を撮って帰ったのは、9月のはじめでぇー、数百枚のポストプロセスを猛スピードでこなして、London、Baterseaのフェアに間に合わせてWeb立ち上げたのが、9月の終わりですぜ・・・師匠・・・。」
と泣き言を言っていたら、
「あのね、このフェアはオランダ・ベルギーはじめ北ヨーロッパでの最大規模のフェアでね、ここに並ぶということには、大いに意義があるんだよ・・・。」と、うまいこと丸め込まれて(笑)・・・「は・・・はい、やれるだけやってみましょう。」ということに。
まず、ドラフト版を作って、即アップロード。
この段階ではまだ未完成なので、パブリッシュ(公開)にはしていない。
それでもBook show(プリ・ヴュー)を、All Page(全頁)Turn on(オン)にすることができる。
そしてこのプリヴューのページの下左端にあるShareをクリックすると、E-mailの「展覧許可」を送ることができる。
(このプリヴューページのアドレスを、自分でメールに貼っても機能しない。このプリヴューページのShareボタンからメールを送る必要がある。)
これを見て、先方のおじさんは「この写真はO.K.、これはFlickrページの何番の写真に換えて・・・。」
と指示だししてくれる。
その通りに直して、再度アップ・ロードまたブック・プリヴューをかけて、そのリンクを送る・・・という作業を繰り返す。
最初は「文字が小さくて・・・こんなもの読めなーい・・・」と言っていたおじさんも、下右端にある「フルスクリーン・ボタン」が解って・・・、ちゃんとキャプションの文章チェックもできるようになった。(おじさんもテクノロジーについてきている!!)
1週間のすったもんだだったが、5版目にしておじさんも大満足。「これでもう12冊ずつオーダーかけてくれ!!」
う~ん、それでも通常は一度印刷にかけて仕上がりをチェックしてから、複数部数オーダーすることをお勧めしますけどね・・・。
ともあれ、仕上がりもうまくいって、10月の4週目にはそれぞれの手元に、本が見事に記録的スピードで到着した次第。
タイトルページもテクスチャーを、バックグラウンドにして、Photoshopでイメージを作成。
紙はお気に入りの「Proline Uncoated (プロ仕様コートなし紙)」。
作品のマットでダスティーなテクスチャーには、この艶なしの紙質がぴったり。
おじさんもこの厚手の高級な質感の紙が、大気に入り。
冒頭にまず、ペーターおじさんのプロフィールを持ってきた。
最初は何も考えずに、バックグラウンドはすべて黒にしていた。
「黒だときつすぎる」といわれて、かすかにグリーンがかった、ダークグレイに設定したら、これが大正解。
そして、作品に入る。
この写真は、表紙カヴァーの作品の全体像。
基本的に、左ページに作品の全体像、右ページにディティール、という構成。
全体像だと作品の魅力が伝わらない、デティールだとスケール感が解らない・・・
という、おじさんの作品の「難しさ」をなんとか、ダブルページ構成で伝えようとした試み。
作品自体は19点を取り上げて、ダブルページ構成で見せている。
おじさんの「作品」は、箱彫刻だけでは終わらない。
「大きい方の箱作品」こと、Le Châteauが後半に、フィーチャーされる。
まずは全景。
リヴィングルームが続く。
おじさんお気に入りのディティールを、いくつか選んでもらった。
私は貧乏性なのか(笑)、構成にてんこ盛りで画像を入れがち。
「そんなに画像を詰め込んだら、息が詰まる・・・。」という、おおようなおじさんのご意見で、
見開き片ページは、キャプションのみ。
その後に、展覧室のイメージ。
見る人に、作品のおよそのスケール感をつかんでもらうのに、この展示室のイメージは重要。
そして、スタジオのイメージが続く。
このスタジオイメージは、おじさんの作品のコレクターの人たちには興味津々のはず。
最後に、私もフォトグラファーで登場。
プリヴューはこちら:
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