ノルマンディーの町や村 -Saires-la-Varrerie
また、標本箱はノルマンディー話に戻って、今回はペーターおじさんのシャトーのある村、Saires-la-Varrerie(サリ・ラ・ヴァレリー・・・と発音するのか・・・限りなく「サリヴァリー」としか聞こえない)のイメージ。
シャトーから徒歩20分、車だと5分で村の中心にある教会に着く。
村、というか・・・道が四辻になったところに教会が建っている、それだけ。あとはその周りを取り囲んで10数件家が建っている、以上終わり。
村の唯一のTabac(煙草屋さんの意味合いだが、いわゆる「よろずやさん」)のおばあさんが、あと数週間で引退してしまった後は、村には何一つ店がなくなってしまう・・・というような小さな村。
せっかくシャトーに滞在しているのだから、こんな機会でもない限り、けして立ち止まってみることのないような、ローカルな村も見てみようというので、立ち寄ってみた。
教会の前に建つ、お屋敷。
ペーターおじさんのシャトーへの行きかたを調べるのに、Googleサテライトでシャトーを探していた。
そのときに、最初「ここかも?」と思ったお屋敷。
実際のシャトーはここよりもっと、村から離れていて、もっと広大なところだった・・・。
農家の納屋にはバラが咲き誇っている。
教会の敷地の中に小さな墓地がある。
鋳物でできた墓標。
イギリスでは墓標は、石彫が定番なので、こんな鉄の墓標を見たのは初めて。
「フランス製」だけあって、繊細でデコラティヴ。
墓標をささえる天使君。
教会自体はこんな感じで、特にはぱっとしない(失礼・・・笑)外観。
カトリックのお国柄だからか、どんな小さな教会でも、大抵ドアは開いていて、
自由に中を見てもかまわない。
(イギリスだと、近年は治安上の理由でか、公開している教会が少なくなった。)
なので、あまり期待もせずに、中をのぞいてみたら・・・、
外見の地味さからは想像できないほど、きれいに装飾されている。
彫像も、壁画も19世紀末期の様式のよう。
子煩悩な美形の聖人さんは、St Anthony of Padua
燭台を支えるエンジェル。
祭壇とシャンデリア。
この彫像の素朴な表情は、18世紀かな?
撮影:noriko.stardust @Flickr
引きのきいたインテリアは、Danaさん撮影。
壁も天井も装飾ペイントが、いい状態で保たれている。
撮影:noriko.stardust @Flickr
再びDanaさんからの借り物写真で、教会内部の全景。
こじんまりとした、それでも、よく手入れの行き届いた、チャーミングな教会。
このあと、いろいろ町や村の教会を見た中でも、とりわけ可愛らしい。
それでも、今やどこの村でも、教会に専属の神父さんがいないので、
まるでブロカンテ・マーケットのように、日曜の礼拝は、あちこちの村を巡回して行われるのだとか。
なので、ここの教会が礼拝に使われるのは、年に数回しかないそうだ。
次回は、ノルマンディーでもずっと海岸線に近づいて、Bayeux(バイユー)より、大聖堂のイメージを中心に。
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