ノルマンディー旅行 -フェリーとドライヴ
今回は長々引っ張ったノルマンディー話の最終回で、ドライヴやフェリーの話をいろいろ・・・。
南イングランドに住んでいると、ノルマンディーは意外と近い。ただし、車があれば・・・の話。
ペーターおじさんを訪ねるにあたって、最大の問題は、私が車を運転しないこと、配偶者氏も運転しない。
どちらも都会生まれ、都会育ち、現在も交通の便利な郊外暮らしなので、車の必要性はほとんど感じていない。
幸い友人のDanaさんが免許を持っていることが本人申告で判明。
そもそも、Danaさんもペーターおじさんの作品に「Fall in love」、そして、なんとか訪問することができないものかなぁ・・・と言い出した「言いだしっぺ」なので、ドライヴァー参加してくれることになった。
以前に書いたかと思うが、車はレンタカーのAVISで借り出した。
「ミニ」クラスの2ドア最小車を、9日間借りて、190ポンド。
海外持ち出し追加チャージは、基本料金の60%上乗せ・・・というのが相場のようで、115ポンドの追加金。
合計で、305ポンド。(2011年8月の話)
フェリーはスケジュールと予算から、LDラインのPortsmouth-Le Havre往復、乗用車1台に2人乗員で、トータル約200ポンド。
ちょっと高級め、の方の、Britany(ブリタニー)フェリーだと、300ポンド弱だったように思う。
なにしろ、ユーロスターでしかフランスに行ったことがないので、一日に何便も出ているのがあたりまえのように思っていたら、フェリーは航空便並みに便数が少ない。1日2便そのうち1便は朝か、夜。 (夜だと、フェリー上で一泊ということになる。)
そのフェリーも高速便(3時間)が出ているものと、通常便(5時間)のものがある。
ユーロスター、パリ経由、鉄道でFlers駅に向かい、おじさんにピックアップしてもらうか、タクシー、の案も出たが、これではシャトー滞在中の私たちの動きが取れない。 そして、夏トップシーズンの、パリの宿の取り難さにも、恐れをなした・・・。
カメラ機材を持ち込んだり、滞在中の食料品を持ち込んだり、そして、小さいものとはいえ、おじさんの箱作品をどちらも購入したので、レンタカーで大正解。 労力に換算すると、結果的に安上がりということになった。
フェリーは、U.K.サイドはPortsmouth(ポーツマス)とDover(ドーヴァー)がメインの港。
うちはロンドン南西部で、A3モーターウェイを下ると、そのままPortsmouthに直行できるので、これもまた、便利。
朝8時半のフェリーを選んだので、前日にレンタカーを借り出して、Danaさんはうちのリヴィングルームに泊り込み、翌朝は5時にドライブ開始。
なんともブレブーレの写真なんだけれど、早朝明けやらぬ時間帯のA3モーターウェイ、Hindhead(ハインドヘッド)トンネルの入り口。
この一帯は、以前は峠越しして街中を通過する、A3上唯一の1レーン箇所で、いつでも渋滞が問題になっていたところ。
4年前からの大工事の、2レーンずつのトンネルが、まるで我々の旅行に合わせたかのように、2週間前にオープン。
このトンネルの完成を、部外者ながら、心待ちにしていた次第で・・・思わず撮影。
早朝のためもあって、独占走行。「関係者の皆さん、我々のために、どうもありがとう。」(笑)
なにしろ、早朝なので道もすいている。あっという間にPortsmouthに着いてしまう。
走行時間1時間15分。
この日は天気悪し、夜から朝にかけて、雨が降ったりやんだり。
この後、港で延々と待つ・・・。
雨足は強くなったが・・・待ってるうちに朝が明けてきた。
8時を過ぎてからようやく、乗り込み開始。
これがまた時間のかかる作業。
結局、ブッキングの案内で脅かされていたように、
40分前に着いていないと乗り込めないケースがある・・・、というのは多分ウソ。
でもまあ、モーターウェイで渋滞して焦るより、早く着きすぎる方がいいに決まってるのだが・・・。
結局、なにが問題だったのか知らないのだが、30分遅れで9時に出航。
フェリーは潮との関連もあり、ダイヤはかなりアバウトにできているもののよう。
Portsmouthは軍港でもあるので、軍用船が並んでいる。
1860年建造の、HMS Warriorが停泊している、Portsmouth Historic Dockyardを、
海側から眺めながら、フェリーは出港。
オールドタウン(旧市街)の眺め。
ヨットハーバーを過ぎると・・・、
もうPortsmouthは、はるかかなた。
再び黒く重い雨雲が横切っていく。
鳥類に詳しい博物マニアのDanaさんが、Gannet(カツオドリ)を発見。
Gul(かもめ)はいくらでもいるのだけれど、かもめより大きくて、飛ぶ姿が葉巻状になるのが特徴とか。
北イギリスの海岸に多いが、南イギリスや北フランスの海岸線にもコロニーがあるらしい。
ノルマンディーに近付くにつれて、少し天候も持ち直してきた。
行きは3時間の高速便なので、フェリーの中をうろうろしている間に、すぐについてしまった印象。
それでも、途中またまた遅れこんでいて、予定よりは1時間半遅れの到着。
なので、行きにHonfleurによる案はすでに変更になっていて、Honfleurで降りずに、
そのまま、ノルマンディー・モーターウェイをCaen方面に向けて突っ走る予定。
Le Havreでのフランス入国審査は・・・なく(そもそも、一体どこにそんなものが、あったのだろうか?)、そのまま、LeHavreの街路に出てしまう。
ここからは、モーターウェイのサインにしたがって、N592のモーターウェイに向かう。
Tomtomことカーナビより、自分たちの方向感を信用している我々は、高くつくカーナビは借りなかった。
そのかわり、Google Streetで道順の要所を予行演習をして、「ナビ」担当の私は、モーターウェイの乗り換え、ストリート・ヴューなどを、Googleマップ・Googleストリートを駆使して、スクリーン・スニップ>プリントアウトを繰り返し、自分達用ロードマップを作成。
コラージュにしたけれど、こんなもの。
これを道順に従って、クリア・ファイルに入れておいた。
まめなのか、暇なのか・・・の下準備の甲斐あって、一度も道に迷わず、
「Tomtomより性能のいい、Kotomtom」の称号をDanaさんから頂戴する。
N526に乗るとすぐに、ノルマンディー橋を超える。
1999年に日本の多々良大橋に世界記録を奪われるまで、
4年間世界最長の橋だったそうで、高さも50m近い。
我々のチビ車かろうじて登りきることができた・・・。
下からの眺めは、なかなかコンテンポラリーアートしている。
その後、ノルマンディー・モーターウェイこと、A13に乗り換えて、Caen方面に向かって快走。
その頃には天候も回復・・・なのだけれど、妙にアーティーで造形的な雲がメキメキ。
Caenの環状道路を通って、11番出口からはD962・D962のカントリーレーンへ。
といっても、ここはまだ幹線道路なので、2レーンの部分もあり、整備されていて走りやすい。
そのまま、Flersの町で一旦停車、食品買出しをしてシャトーへ無事到着。
これはシャトー近辺の田舎道をドライブしていたイメージ。
なにしろ、手振れしているので、レイヤーコラージュでごまかす。
------------------------------------------------
帰りは、前回のHonfleurを3時過ぎに出発。
ノルマンディー橋を越えれば、Le Havreのフェリーポートまで、40分ぐらいで着いてしまった。
帰りのフェリーは5時間かかる大型船。
なので、大型貨物トラックも、次々乗り込んでくる。
今回は遅れずに、時間通りの出港。
フェリーや貨物線が行き来して、横がコンビナートのLe Havre港の東側で、即海水浴・・・
ってのも、いかがなものかね、と思うのだが・・・。
まぁ、みなさんあまり水は、飲みこまないように気をつけてね。
また来るときまで、さようなら、ノルマンディー。
イングランドに近づくにつれて、ドリズル(小ぬか雨)が、お出迎え。
海峡に沈む夕日・・・なんて撮りたかったのだが、再びあいにくの悪天候。
やむなく、波を撮ったりして遊んでいた。
長時間の乗り物が大嫌いな私なのだが、船内をうろついたり、ダイナーで夕食を食べたり、夕寝したりしていたら、すぐに時間は過ぎて、Portsmouthに到着。ドリズルにめげて、残念ながらPortsmouthの夕景色は撮らずじまい。
Portsmouthでは下船後、ちゃんと簡単だがU.K.には入国審査。
ブリティッシュの私は、U.K.パスポートのみでO.K.なのだが、日本人のDanaさんは、フェリー船内で入国審査票をもらって記入する必要があった。
知らなくて、審査票書いてなくても、その場で係員が記入してよしとしてくれるような、親切な入国審査だったけど・・・。
このあとも、順調にA3をひた走って、再び我が家に到着。
Danaさんはまた、一泊して、翌日車を返却。
無事、我々の楽しいノルマンディードライヴ終了。Danaさんお疲れ様でした^^。
Labels: 日記
<< Home