Belgium trip with JP friend (日本からの友人とベルギー旅行)
日本から滞在中の旧友、Aちゃんと4泊5日のベルギー旅行に行ってきたので、今回はその、ハイライト版を。
半年ぐらい前から、ロンドン滞在中に、ヨーロッパ(大陸)のどこかミニ旅行したいという、Aちゃんの希望が出ていた。
いろいろ考えてみたけれど、パリはAちゃんも行ったことがあるし、イタリアは暑すぎ、モン・サンミッシェルは車がないと不便すぎ・・・とかなんとかで、まずは無難で、とにかくお気軽な(ユーロスターで2時間)、ブラッセルズに滞在することにした。
調べてみたらlastminute.comで、(ぜんぜんラストミニッツじゃないけれど)ユーロスター+ブラッセルズ南駅上ホテル4泊 2人で£455のオファーを見つけた。これはとても格安なので、即このディールに決定。そのあと、よくブラッセルズ界隈に出かけている私が、旅行代理店役で、いろいろ見どころをプランしてみた。
ブラッセルズ自体はとにかく、ただの大都市で、実は見るとこあまりなし。食べ物にしても、ムール貝とかシーフード好きならそれが目的になるんだろうけれど、彼女は貝イマイチ好きじゃない・・・とかで、食べるものに関しては、ターゲットはワッフルとチョコレートぐらいかな。
それより、Bruges(ブルージュ)とAntwerp(アントワープ)の方が街としては面白い。
ベルギーは小さい国なので、そして、ブラッセルズはその交通の中心に位置しているので、ブラッセルズの駅上ホテルを基地にして、この2つの街を見て回ろうというプランになった。
あ、今回も長々しい標本箱ですよ。
ロンドン、セント・パンクラス11時前のユーロスターで、
(時差があるので)予定通り2時にブラッセルズ着。
そのまま駅構内からのアクセスで、ホテルにチェックイン。
Hotel Pullman Brussels Centre Midi
(ホテル・プルマン・ブラッセルズ・センター・ミディ)
格安ビジネスホテル的な感じ。
駅の構内からアクセスできる便利さがポイント高し。
チェックインした時に、デポジットと称して€200を
クレジットカードにチャージされるが、
これは、何も問題がなければ、
チェックアウトした翌営業日に返金されるシステム。
3年ぐらい前のオープン(だったと思う)なので、
まだ新しくてクリーンなのがいいところ。
エコン完備、駅上だけれど、部屋はとても静か。
最初から最後まで快適だったホテル。
まず、荷物をおいてから、グラン・パレに向かってぶらぶら散策。
とはいうものの、ブラッセルズは散策していて楽しい街・・・
からは程遠くて(笑)、大阪や東京と何ら変わらない、
それどころかもう少しゴミゴミした感じの街なので、
途中は割愛で、ここはグラン・パレ。
実はこの翌週に、グラン・パレで「時代祭?」的なイヴェントが
催されるらしくて、パレはステージや観客席を設営する工事中で、
とてもじゃないけど、全体像は見れずじまい。
グラン・パレに面した建物の一つ、Brussels City Museumで、
「ベル・エポック時代のポスター展」をやっていたので、見に入る。
Aちゃんも私もアールヌーボーは好きなので、
この後ブラッセルズでは、アールヌーボーをテーマにして見て回ることになった。
そのあと、Galeries Royales St. Hurbert(19世紀のアーケード)を見て、
その中に去年オープンした、ワッフル有名店Dandoy(ダンドイ)のカフェで、
アイスクリームとワッフルを食べる。
いやもう、ブラッセルズもロンドン同様に熱波で、
とてもじゃないけれど、熱いお茶は飲みたくない・・・。
ダンドイのワッフルは、四角くてサクサク・カリッとした軽い方なので
(やや丸形でもっちりした「リエージュ式」の方ではなくて)、
食べてもしばらく歩いていたら、もう晩ごはん体制で小腹がすいてくる。
Eglise Sainte Catherine(聖キャサリン教会)周辺にビストロが
かたまっているので、ここでなるべくレトロっぽいところ、
La Villette(ラ・ヴィレット)を選んで入る。
これまた暑くて、サラダか冷製のものしか食べる気になれない。
そこで、Filet Americain(フィレ・アメリカン)。
これ、フランスでは、タルタル・ステーキと呼ばれる、
牛生肉の切り刻みと、ピクルスなどが混ぜられたもの。
オランダでもよくある料理で、フィレ・アメリカンはオランダ的な呼び方。
基本的にはタルタル・ステーキと同じだけれど、
オランダへ行くほど、肉が切り刻みどころか、
練り物のペースト状になっていく。
オランダでは、そのペーストをパンやクラッカーに付けて食べる。
食後は腹ごなしに、また歩いてホテルへ戻るけれど、
南駅に近づくにつれ、フォトジェニックとは言い難い、
大都会の現代の下町っぷりに苦笑。
(私達はぜーんぜん平気だけれど、あまりガラよくないエリアなのだった。)
****************
2日目は、朝から列車に乗って、Bruges(ブルージュ)へ。
なにしろ、ブラッセルズがブラッセルズなので・・・、
この美しい町を見てもらわねば、ベルギーへ来たかいがないというもの。
60km北西のNorth Sea(北海)の海岸線に近い位置だけれど、
鉄道だと直行で1時間10分程度、充分日帰りできる。
チケットは時間を節約するために、Netで事前に購入。(当日でも値段は変わらず、往復€29.6)
鉄道の時間も事前に調べておいて、朝9時台の列車でブルージュへ。
行ってみたい博物館が北の端なので、駅前からすぐ
Google Mapで調べたバスに乗って、Gouden Handstraatのバス停へ。
私自身は、10年近く前にこの街に、ホリデーで1週間滞在したことがある。
それでも、見飽きないほど、細々と綺麗な通り、小さな博物館がいろいろ。
その頃は写真をやってなかったので、そして、
その頃はベルギーの博物館全体的に「撮影禁止」ポリシーだったので、
写真が殆ど無い。その「リヴェンジ」でもあるのだった。
まず見てみたかったのがここ、Volkskundemuseum(フォーク・ミュージアム)。
ブルージュの生活史博物館。
牧師さんが先生の、学校風景。
乾物屋さんの店先・・・、などが再現されている。
ひとしきり写真を撮って、大満足。
近くにあるKantmuseum(レース博物館)を覗いて、
ブルージュ特産ボビン・レースの繊細さに驚嘆。
その向かいにある、レースもののアンティーク・ショップ
‘t Apostelientjeを拝見。
そのまた通りの先にある、中東的な独特の教会
Jeruzalemkerk(エルサレム教会)のチャペルを見学。
15世紀の前半に、エルサレムのHoly Sepulcher(聖墳墓教会)
に模して建てられたもの。
その後は、ブルージュで現役で、最も古いカフェ
(というのは、イギリスでいうところのパブ=飲み屋)Vlissingheでランチを。
ここは1515年の記録に表れているのだそう。
ベルギーの名物料理のミートボール。
ちょっと塩辛い気味だったけれど、美味しいー。
そのあと、街をぶらぶら散策して、Basilica of the Holy Blood(聖血礼拝堂)へ。
中は撮影禁止なので<このWikiのページ>を参照。
なんだか一同着席させられて、
「礼拝」的なシステムになっている???
いや、私達が見たいのは聖血聖遺物より、
19世紀ゴシック・リヴァイヴァルこてこてのインテリアなんだけれど・・・。
というので、そそくさと抜け出して退散。
そして、その後にボート・トリップもしたいんだから。
これは30分で€7だったかな。
このボート北へ南へ7kmほどの水路を巡ってくる。
つまり時速30km弱出ているわけで、
これはボート・トリップとしてはスピードが出ている方。
そのせいか、撮影は大半が失敗・・・。
で、そのあと散策しながら撮り直したりする。
そうやって少しずつ南に下っていって、
Sint-Janshospitaal(聖ジョン・ホスピタル)へ。
ここは中世以来の修道院病院だったところで、
メムリンクをはじめフランドル絵画の所蔵でも有名。
絵画もだけれど、別の建物で公開されている、
18世紀の薬剤室も見てみたかったものの一つ。
そのあと最後に、これまたブリュージュの有名どころ、
Begijnhuisje(ベジナージュ)の中庭を通り抜ける。
これで、やっと内容濃い気味のブルージュ一日観光終了。
運河沿いの遊歩道をたどって行くと、駅は10分ぐらい先。
そして、6時台の鉄道でブラッセルズに戻った。
**************
3日目は、ブラッセルズのアール・ヌーヴォーめぐり。
まずは王立美術館内のFin-de-Siècle Museum(世紀末美術館)へ。
ここは3月に見に来たことがあるので、油断していたら、
ロッカーに預けたバッグからカメラを出し忘れ。
結局、前回撮ったもの以上に撮りたいものはあまりなかったので、
それはそれでよし。
この写真は、軽く見て回った、オールドマスターズ部門のインテリア。
そのあと、前回と出入り口のシステムが変えられていて、
3館の美術館(世紀末+マグリット+オールドマスターズ)に出口がたったひとつ、
それも表示がはっきりわかりにくい→そして来た入り口からは出られない
「どっから出るんや、オラ!!」と、ちょっとイラッとしつつも無事退館。
毎度のことながら、不条理の国、ベルギーぶりが発揮されている。
そこからPlace Royale(パレ・ロイヤル)を少し下った、
Musée des instruments de musique(楽器博物館)へ。
まずは表から、Old England(オールド・イングランド)という
百貨店として建造されたという、アール・ヌーヴォーの建築を堪能。
ミュージアム自体は、今回は優先順位から漏れていて、
最上階のカフェでランチをするのが目的。
入り口で「カフェに行きたい」というと、
前のリフト(エレベーター)にそのまま入らせてもらえる。
リフトで最上階の10階へ。
屋外のテラス席は、日向しか空いていないのでパスして、
アール・ヌーヴォー的構築がよく見える、
オリジナルの方の屋内で、ランチ。
私はフィッシュ&チップスで、これもなかなか美味しかった。
午後はバスに乗って、Horta Museum(オルタ・ミュージアム)へ。
ベルギー・アール・ヌーヴォーを代表する建築家、オルタの家が公開されている。
中は撮影禁止なので、中の様子は、サイトの<このページ>を参照。
写真の左側が自宅、右側がオフィスとして使われていた。
隅々に至るまで、デザインされたディティールは素晴らしいもの。
その後、お茶休憩してから、
Aちゃんの持ってきたガイドブックに載っている、
アール・ヌーヴォー建築を見て回る。
これらは公開されているものではないので、
外からスポッティングしては、撮影。
写真の建物は、現在はアルゼンチンの領事館として使われている様子。
その後は、再びバスに乗って、ホテルへ戻る。
昼にしっかり外食するので、夜はあまり食べられない。
なので、ずっと駅構内にあるスーパーや、
たくさんあるカフェ系の飲食店のテイク・アウェイを、
ホテルの部屋で食べていた。
快適な部屋が、実にありがたい。
**************
4日目は、また朝から鉄道でAntwerp(アントワープ)へ。
古い町並みだけれど観光激戦区のブルージュと違って、
アントワープは、その街の暮らしそのものが、おしゃれな街。
そして、最初に見てもらいたかったのが、
ヨーロッパNo1の美駅(個人的見解・・・笑)、セントラル駅。
ディティールは色々、2年前の標本箱に詰め込んだことがある。
<このページ>
まずは駅を鑑賞してから、バスに乗って、
今年オープンした17世紀の屋敷の博物館へ。
Snijders&Rockoxhuis(スナイディシュ・エン・ロコクス・ハウス・・・
ここは自分が見てみたかっただけ。
比較的小さな博物館なので、1時間ぐらいで見終わる。
その中庭。
いや、お屋敷ミュージアムなら、The Rubens House(ルーベンスの家)、
Plantin-Moretus Museum(プランティン・モレトゥス博物館)、
Museum Mayer van den Bergh(メイヤー・ファン・デン・バー博物館)が
トップ3だけれど、Aちゃんは、私ほど歴史建造物オタクじゃないし、
私はもう充分見てしまったし、どこも規模が大きくて、時間を食うし・・・、
というので割愛して、ここをさっとと見ることにしたのだった。
(全部標本箱に入っているので、興味の方は検索してみてね。)
本当は80年台後半に、ロンドン・ファッション・ウィークを賑わせた、
Antwerp Six(アントワープ・シックス)を生んだ街、
その街のModeMuseum(モード・ミュージアム)を見に行くつもりだった。
(Aちゃんは当時、ロンドン・ファッション系の仕事をしていた。)
ところが、行く直前に調べてみたら、2020年まで改装閉館でがっかり~、
といういきさつがあったのだが・・・。
博物館を出て、その角にオリエンタル・フュージョン的なる、カフェを発見。
Super Natural (スーパー・ナチュラル)というお店。
サービングがちょっと遅いけど、料理は美味しい。
ちょうどオリエンタルなものが、食べたくなってきていたので、スポット・オン。
その後は、ゴージャス・アンティーク系の
インテリア・デザイナーのショウ・ルーム兼お店・・・というのを見に行く。
ずばばーん。
Pieter Porters Decorations(ピーター・ポーター・デコレーションズ)。
上階はゲストハウス(ホテル)になっているという話。
私でも手が出る、リプロの小物を3つばかり買って、
写真を撮らせてもらった。
かっこよすぎる(笑)。
その後は、Kloosterstraat(クロースター・ストラート)の
アンティーク/ブロカンテ街へ。
最大のアンティークセンター't Koetshuisが、
ビルの外殻しか残らない大改装をしていて、
開いていなかったのには、大ショック。
向かいのお店のおじさんの話だと、
今年(2018年)の末には、再オープンの予定だそうだけれど。
その後通りをぶらぶら見て回って、
お茶したり(というか、この炎天下夏日、命に関わる水分補給したり)、
中世以来の、通りの裏に隠されたパッセージを抜けたりして、
また、バスでセントラル駅へ。
そこから鉄道でブラッセルズに戻る予定が・・・、
理由は不明だけれど、ダイヤが軒並み乱れていて、
列車がキャンセルになったりして、
地階から2階まで上下に分かれている、中央駅のプラットフォームを、
何度も上がったり下がったりするはめに・・・。あー疲れたー。
さすがの「美駅」もこうなると、ちょっと不便だな・・・・と実感。
ブラッセルズ南駅終着の列車で、
降りそこなう心配がないので、思わず寝た。
**************
最終日5日目は、土曜日。
蚤の市、Marolles Flea Market(マロー・フリー・マーケット)へ向かう。
このマーケット、毎日オープンだけれど、
やはり土日が出店者も多くて賑わう。
Aちゃんの持ってきたガイドブックには、
開催されている広場の名前、Place du Jeu de Balleから、
Jeu de Balle Market(ジュ・ド・バレ・マーケット)と書かれていたけれど、
どちらも同じこと。
私はいつものごとく、オブジェの材料を仕入れて、
今回はギリシャ土産と思われる、アイコンを入手して、ゴキゲン。
その後は、アントワープのクロースター・ストラートに匹敵する、
インテリアとアンティーク/ブロカンテ/ヴィンテージの店が続く、
Rue Blaes(ルー・ブラス)を東に散策。
(そう、アントワープの通りはオランダ語表記で、
ブラッセルズではフランス語表記・・・ややこしい。)
サブロンの辺りまで来て、
Rue de Rollebeekのカフェ(←パブ的な)でランチ。
Marché des Antiquaires du Sablon (サブロン・マーケット)も見て回るけれど、
ここは正統派アンティークが主流なので、まず手が出ない。
ここまで来たので、マーケットの前に建つ、
ブラッセルズで一番好きな、美教会Eglise Notre Dame Du Sablon
(サブロンのノートルダム教会)を覗く。
その後、今日もバスに乗って、Parc du Cinquantenaire(サンカントネール公園)近くへ。
これまたアール・ヌーヴォーの家、The Cauchie House(コウチー・ハウス)の、
月に一度の公開日(第一土曜日)だったので。
現在でも、個人邸として使用されているため、インテリアの写真は不可。
正面に面した、メインの応接室にも作り付けの家具と、
マッキントッシュを彷彿させる、壁画が施されていて、美しい部屋。
公開されているのは、グランドフロア部分の、
ひとつながりの3部屋だけなのが残念。
その後は、まだユーロスターの時間に余裕があったので、
公園でアイスクリームを食べて、まったり。
その後はSchuman(シューマン)駅まで歩いて、メトロで南駅へ。
ここでまた、最初、鉄道駅のシューマンから帰ろうとして(乗換なし)、
鉄道駅に入ったものの、そこは全く無人で、列車が発着するはずの
プラットフォームが全く見つけられない・・・という、
カフカ的不条理な出来事があって、
結局メトロを乗り継いで帰ったのだった。
この後は、ユーロスターでロンドンに戻る。
システム・ダウンか何かが原因で、20分遅れ。
途中リールの駅に停まるはずが停まらず・・・?
リールの南の線路に入り込んで、15分近く時間待ちして、
その後、後ろ向きに走ってリールのメインラインに戻り、
そのまま、後ろ向きに走りきって、セント・パンクラスに着くという、
これまた不条理な状態だったけれど、ともあれ、
20分遅れ程度で済んだだけよかった。
という、ベルギー旅行でした。
次回は、ロンドン観光編の続編を。
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