Cinquantenaire Museum, Brussels (サンカントネール博物館、ブラッセル) -ハート博物館 -2-
Cinquantenaire Museum (サンカントネール博物館)の中の一室、ハート博物館から2回目の続編は、まずは聖遺物のハートモチーフのものから。
聖遺物(Reliquary)というのは、私もよく「フェイク」で、
聖遺物型の作品を作っているけれど、
本物は、聖人さんの遺骨だったり、身につけていたものだったり、
を、小さな装飾的容器に収めたもの。
奇跡を起こす・・・と信仰されていて、一種の「お守り」と考えていい。
遺骨を細分化して流通させたり、詰め合わせたり・・・、
という感覚は、どことなくシュールなんだけれど、
後に「博物学」を発展させる、ヨーロッパ人ならではの感覚・・・ともいえる。
なんでまた「ひょうたん?」と思うけれど、
これ、ひょうたんではなくて、「聖心」のアウトラインのつもりらしい。
これなどは詰め合わせというか、盛り合わせというか・・・、
博物学の標本箱を連想させたりもする。
ちなみに、聖遺物を装飾するのによく使われる技法が、
細い紙テープを丸めるQuilling(クイリング)という技法。
ルネッサンス期以来、修道院で装飾技術として、
本や聖遺物を装飾するために使われてきた。
自分的にも、このクラフト技術、ちょっとマイ・ブームになりつつある。
聖家族の絵画を取り巻いて、聖遺物盛り合わせ。
信憑性定かでない、かつ、どことなく生臭い「遺骨」
なんかが収められているよりは、この写真のように、
純粋に装飾性のみのものの方が、個人的には、好ましいかな。
こういう聖遺物って、もともとは、修道院で制作されて、
お守りや巡礼記念品として販売されていたのだろうな。
クイリングのテクが、すごいですわ・・・。
これは刺繍を収めたもの。
かなり古い刺繍のよう。
これは、ワックスで作られた聖心を中心に装飾されたもの。
どことなくキッチュで素朴な装飾が可愛らしい。
キッチュでいうなら、これもたいがい目を引いたもの。
ワックス細工なんだか・・・?マジパンに見えるけど?
もう少し完成度の高い感じで、こんなものも。
これはカップルの名前が記されているので、
結婚記念の装飾額かと。
こういうタイプのハート型のクッションは、イギリスで流行したもの。
Sweethaert pin cushion(スィートハート・ピンクッション)とよばれていてる。
第一次~第二次世界大戦中に、前線に送られた男性が、
イギリスに残る妻や恋人のために作って、プレゼントしたのだとか。
戦場下なのに、なんだか優雅さというか、チャーミングさを忘れない、
英人男であるって、ちょっとたいへんなことだったんだなぁ(笑)。
そして、ハート型のボトルや容器のコレクション。
ピルケース、というか、嗅ぎたばこ入れかな?
ジュエリーのセクションには、スコティッシュのモチーフがいろいろ。
これは典型的なスコティシュで、
ラッケンブースというのは、エジンバラの一角の出店のことで、
ここでスコティシュモチーフのジュエリーが売られ始めたため、
こんな風に呼ばれるらしい。
結婚や婚約の記念にプレゼントされるものだったそう。
これはかなり古そう。17世紀ぐらい?(想像)
エナメルとパール。
18世紀風のタッチの、ミニチュア画を収めたもの。
象牙彫かな?ミーシャム(海泡石彫り)かな?
これも可愛いエナメル彩。
で、まだ続きますよ^^。
Cinquantenaire Museum (サンカントネール博物館)
10 Parc du Cinquantenaire, 1000, Belgium
月曜閉館
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