Thursday 12 November 2015

Worthing(ワージング)の海へ。

今回は、9月の初めに出かけた、Brighton(ブライトン)近くの南海岸の町、Worthing(ワージング)のイメージを。

8月にノルマンディーで、ティエリー氏にドライブに連れて行ってもらうと、海の好きな氏は、必ず一度は海でドライヴを締めくくらないと気がすまないらしい。おのずと・・・、海やビーチの写真を撮ることになる。そうすると、ウチにもう一人海岸好き有閑爺がいるので、それが「あーぁ、海いいなぁ、ビーチいいなぁ・・・。」と呟き始める。そこで、しかたなく、年に一度秋に、この配偶者氏を、どこぞやの海に連れ出す必要が生じる・・・という仕組み。
街というよりは、純粋に海岸線を見たい、それもイギリス名物「砂利浜」でなく、できれば「砂浜」、というので、一番近くて便利だけれどBrighton(ブライトン)は「オフ」。
(Brightonは今年の4月に、所用のついでにでかけ<標本箱はこのページ>、楽しかったものの、配偶者氏は翌日脚が筋肉痛で、難儀したらしい。そう、ブライトンの砂利浜は長距離散策には適していないのだった。)
ざっと検索をかけてみたら、ブライトンの西にWorthing(ワージング)という町があって、どうやらこのあたりから西の海岸は、遠浅砂浜であるように思われる。そこで、晴天の続く9月の週日に、ここに日帰りミニ旅行に出かけることにした。
今回はまず、街のイメージ中心で、海岸線にたどり着くまで。

Worthing Station
これは駅のレトロな待合室。
ここは、18世紀に、リゾート地として開発された、イギリスの海岸町の一つ。
20世紀中頃以降は、エアラインの普及とともに、
一般大衆がヨーロッパ本土、地中海に旅行に出かけられるようになったので、
UKの海岸は、リゾート地としての価値を失ってしまう。
そして、そのまま、どことなくノスタルジックなイメージを保ったまま、
眠りについたような印象をうける。

Worthing Station
その待合室の、1960年代頃(かな?)の鉄道ポスター。
当時はまだ家族旅行も、車より鉄道。
鉄道がまだ華やかなりし時代。
現在では、この頃の鉄道ポスターは、
ヴィンテージでヴァリューも高くなっている。

Worthing Station
駅を出て、まずお茶するつもりの配偶者氏、

Worthing Town
駅前ホテルがパブになった様な店に吸い込まれるも・・・、
地方のパブに「クロワッサンかケーキ」を求めるのは大間違いと言うもので・・・、
あえなく退散。

住宅街を少し歩いて、タウンセンターに向かう。

Worthing Town
教会がカフェになった(?)ような店を発見。
(あるいは、教会がカフェに転向した?)
ま、いずれにせよ、UKでは教会はなくなっていってて、
転用住宅になったりしているケースも多い。
ここで、ホームメード風のケーキでElevenses。
(=イレブンシス・・・って、もしかすると死語or歴史用語かも?)

Worthing Town
ギャラリー/博物館の前を通って、

Worthing Town
船のキャビン型のファサードのパブ(?)、
などの並ぶハイストリート、サウス・ストリートの先にもう、
海岸とピアが見えてくる。

その手前で、ちょっと寄り道。

Worthing Town
海岸通りのMarine Parade(マリン・パレード)とサウス・ストリートの角に、
アーケードを見つけた。
こういう19世紀アーケードに、とてもソフト・ポイントがあるもので・・・。

Worthing Town
ここはThe Royal Arcade(ザ・ロイヤル・アーケード)と呼ばれている。
名前にロイヤルがつくのは、1849年にWilliam IV (ウィリアム4世)の未亡人、
Queen Adelaide(クィーン・アデレード、アデレード・オブ・サクス=マイニンゲン)が、
もともとこの場所に建っていたSea House Hotel(シー・ハウス・ホテル)に、
ホリデーで滞在したことに由来する。
これで、ホテルはRoyal Sea House Hotelと、
ロイヤルをタイトルに付けることが認められた。
ホテル自体は1901年に焼失するが、その跡地に建てられたのがこのアーケード。
その経緯から、アーケードもロイヤル・アーケードと呼ばれるのだそう。

Worthing Town

Worthing Town
アーケードを出て、マリン・パレードを渡ると、そこはもうシ-フロント。
この日あちこちでユニオンジャックが翻っているのには訳があって、
この日現エリザベス2世女王が、19世紀のヴィクトリア女王の、
イギリス最長在位記録63年216日を越して、記録を更新した日。
ダイヤモンド・ジュビリー「祭り」の時ほどではないけれど、
これにかこつけたイベントが、ロンドンはじめ、各地で催されていた様子。
肝心の、女王陛下自体は、スコットランドの鉄道オープニングに出席で、
ロンドンには不在だったのだそうだけれど。

Worthing Town, Pavilion Theatre
海岸線に建つPavilion Theatre(パヴィリオン劇場)。

Worthing Pier
その後ろには、Pier(ピア)。
19世紀リゾート地に作られたピアは、桟橋としての本来の用途は殆どなくなっていて、
主に遊歩道や娯楽施設として機能していた。
それも現在では、歴史建造物として保存されている・・・というのが実際のところ。

ここから、私達は海岸線に降りて、西へ西へと歩き始めたのだけれど、
帰りにピアによってみたので、その時の写真をこの後に続けることに。

Worthing Pier
元々は1862年にオープンしたこのピア、
1933年に一度火災で消失している。
現在の建物は、1935年建造なので、典型的なアールデコ様式。

Worthing Pier

Worthing Pier
ここのピアの沖側のエリアには、ピアを取り囲む様にして、
低いデッキが設置されている。ここは釣りをする人用のエリアのよう。
そのデッキから、ピアの橋脚を逆光夕日で。

Worthing Pier
南端(沖側)の建物はティールームや貸会場として使われている。
クルーザーのデッキを連想するデザイン。

Worthing Pier
最後にここでお茶をしてから帰った。

私達の歩いた海岸線の、ピアからの眺め。
Worthing beach

Worthing beach

グーグルで<360°ヴュー>を見つけた。

次回はその、海のイメージを。









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