Volkskundemuseum (オーストリー民俗博物館)、ウィーン -1-
先日、ジムに在駐のフィジオセラピストにアポを入れて、捻挫回復期のエクササイズのアドヴァイスを受けた。
水泳、クロストレーナーなどすべて、足が痛まない限りOK、しかし、無理しないように注意とのこと。 ごもっとも。
水泳した翌日にまた足の中がヒリヒリするので、ちょっと心配してたけど、そのことを尋ねたら、小さな骨折でも、完全に治癒しきるまでに3ヶ月はみる必要があるそうで、その間に足が多少痛んだりすることは、正常な治癒のプロセス内なので、心配しなくていいのだとか。
それよりも、早期回復に大切なのは、足をかばわないで、できるだけ(痛まない限り)普通に歩くこと、だそうなので、杖をつきながら歩く、ビッコひきひき・・・は、やめた。ほぼ普通に歩いている。ただ、きちんと歩くのには、一歩一歩に要する時間が長くて・・・、これではカメ歩行・・・ながら、少しずつリハビリ中。
さて本題。
現地ドイツ語ではVolkskundemuseum (正式には、Österreichisches Museum für Volkskunde)、英語だとThe Austrian Museum of Folk Life and Folk Artということのようで、ややこしので適当に「オーストリー民俗博物館」なんて日本語にしてみたけれど、正式には日本語でどう呼ばれているかは、よく知らない。
ヴィエナ(ウィーン)の中心からいうと、やや北西に位置していて、時間があったら行こうかな、程度に考えていた博物館。
ところが、ここからまた800m位外に出たところにある健康医療機器のチェーン店で、車いすを借りだしたので、そのついでに配偶者氏に車いすを押してもらって、ここによってみることにしたのだった。
あまり、メジャー系の博物館ではないし、ヴィエナにはメジャー系の博物館がぎっちり詰まっているので、あまり訪れる人もいない静かで落ち着いた博物館。
インペリアル級の装飾にも興味があるけれど、フォーク系の装飾にも興味のある私には、なかなか楽しめた。
入口を入ると、館内は左のウィングと右のウィングに大きく分かれている。
左側は村落の暮らし、左は街の暮らし・・・、
というように分かれている・・・ような気がしたけど、これも今ひとつ確信はない。
まず最初の左ウィングを入ったところに、
山間部の農家の屋敷のミニチュア。
屋根は樹皮のタイルで葺かれているような?
いかにも森や木の多いエリアの建て方。
ここの展示品で一番面白かったのが、家具類。
それも中央ヨーロッパ特有のペイント家具。
あまり、UKでは目にすることはない。
イギリスは硬質のオーク材使用の木彫パネル仕立て、
ワックスだけで仕上げる家具が伝統的。
なので、ペイントされることはまずない。
ペイントされていたら、16世紀頃のチューダーの家具・・・だったりして、
ハンパなく古いものだったりする。
魂ビザンティンの末裔なので・・・、
濃ゆいコテコテ装飾には、インペリアルモンでも、田舎モンでもはまる。
ヤサオトコ風情のジーザス君やら、
ちょっと痛いかもよ・・・の、マリア母さまは、
このキャビネットの鎮座する一家を守護・祝福するものなのだろう。
これはチェストの装飾。
ハンガリーの博物館でも、いろいろこういったペイント装飾家具があった。
たいていは婚礼家具として、
嫁入りの際に持ち込まれるもの、と理解している。
なので、年号やイニシャルが記されていることも多い。
そして、中近東からトルコを経て、ヴァルカン半島を経由して、
最後にはオランダのあたりまで伝わっている、
「瓶に花」のパターン。
18世紀頃の、もう少し洗練されたスタイルは、
グラデーションのボーダーが印象的。
パネルの上下に12星座のシンボルを、
4面のパネルに、四季が象徴的に描かれている。
ロマンティクな春。
食べることしか楽しみのない冬。
左ウィングの、山間部の民家のインテリアを再現した一角。
セラミックタイル製のストーブ。
解説を読んでいる配偶者氏、ちょっとじゃま。
ペイントされた柱時計。
右ウィングからも、ペイント家具をまとめて抽出。
マリア母さまの戴冠。
モチーフ的には、宗教画か、装飾花柄のどちらか/両方、が大半。
この18世紀後半の装飾は、一段と凝っている。
花の中に鷲。
サポーターのライオン、で、
多分、紋章を持つ家柄の女性の婚礼家具だったのだろう・・・と、想像する。
これも18世紀的な絵柄。
装飾画家の手がずいぶん洗練されている。
あぁもうきりがない・・・。
これはチェストだけれど、これも凝っている。
信仰の子羊が、レリーフ・フレームの中に。
次回も引き続き、ペイント家具以外のものを・・・。
Volkskundemuseum
(オーストリー民俗博物館)
Laudongasse 15-19, 1080 Wien
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