Imperial Treasury Vienna (ウィーン宝物館)-1-
今回のヴィエナ(ウィーン)・ホリデーの、私内優先順位No.1が、ここ、Imperial Treasury Vienna (ウィーン宝物館)。現地ドイツ語ではKunsthistorisches Museum Wienと呼ばれている。 Hofburg Palace (ホーフブルグ・パレス)の一角に組み込まれているが、どうやらMuseum of History of Art (Kunsthistorisches Museum Vien =美術史博物館)の管轄下で運営されているようで、同博物館とのコンバイン・チケットも販売されていた。
神聖ローマ帝国やら、オーストリアン・ハプスバーグやら、ナポレオンも絡んできているので、お宝の物量には事欠かない。16室(+宗教関連宝物室 6室)にわたって、みっちり展示されている。
展示室やカタログでは、歴史的にジャンル分けされているけれど、自分的には「素材・アイテム別」にしかとらえていないので、標本箱もそのくくりでいくことにする。
まず最初は、最大の興味クラウンやら、宝石留めのジュエリー達を。
これが、神聖ローマ皇帝冠。
10世紀後半の現西ドイツで制作されたもの。
962年のOtto I the Great (オットー大帝)戴冠のために
制作されたと考えられている。
当初は十字架とアーチはついてはいなくて、
アーチは、11世紀前半のConrad II (コンラッド2世)在位中に
付け加えられた考えられている。
また、十字架は、その前帝HenryII (ハインリッヒ2世)時に付け加えられたもの。
赤いヴェルヴェットのキャップは、もっと後年の18世紀に付けられたもの。
この石留め・・・、
そして、このパール留め。
初期中世ヨーロッパから、ビザンツにいたる独特のテイスト。
Charlemagne (シャルルマーニュ大帝/カール大帝)このクラウンを被るの図、
は、しかし、1600年頃に描かれた「想像図」。
そもそも、768年 - 814年の大帝在位中は、
まだこのクラウンは存在してなかったわけで・・・。。
Istavan Bocskay(ボチカイ・イシュトヴァーン)のクラウン。
詳細は上のリンクのja.wikiに書かれているように、
トルコのパシャから贈られた、1605年頃のペルシャ製のクラウン。
フォルムがとてもエキゾティック。
The Crown of Rudolf II, later Crown of the Austrian Empire
ルドルフ2世のクラウン。1602年プラハ製。
先の神聖ローマ皇帝冠は、純粋に戴冠式にのみに使われたもので、
それ以外の公式行事用に、それぞれの皇帝は自分用のクラウンを作らせた。
17世紀初頭のルドルフ2世の作らせたものがこれ。
サイドから見ると、Mitre (ミトラ=司教冠)の形になっていて、
皇帝の神聖性を表象させている...ということなんだけど、
あぁ、もう少しきちんと横から撮っとけばよかった。
ディティールを撮ることで頭がいっぱいだったので...。
まだ先は長いので、どんどん飛ばすことに・・・。
The Imperial Orb, Cologne(?), ca. 1200
12世紀のインペリアル・オーブ。
The Imperial Orb, Prague between 1612-15
17世紀のインペリアル・オーブ。
Sceptre, Prague 1615
17世紀のセプター(笏)。
St. Stephen's Purse, Carolingian (Aachen?),
1st third of 9th century with later additions.
「聖ステファンのバッグ」と呼ばれる聖遺物容器。
たとえポリマークレイでも大変な量の石留め。
Imperial Cross,
Western German, probably around 1030, base Prague, 1352
中にHoly Lance(聖槍)が収められている。
のだけれど、私の興味は外側の装飾なわけで・・・、
クローズ・アップ。
Reproduction of the Column of the Virgin Mary, Am Hof, Vienna
Philipp Kusel, Augsburg, c. 1675-78
また時代は飛んで、17世紀後半、バロックな聖遺物容器。
ちょっと全体像が撮りにくかった。(なにせ、車椅子だったし。)
ディティールを見ていたらきりがない。
次回も宝物館から、お宝をいろいろと。
Imperial Treasury Vienna (ウィーン宝物館)
ヴィジター・インフォメーション <このページ>
地図:
<このページ>で、館内を見て回れることを発見‼
実際には、こんなに明るいわけがなくて、ほとんど真っ暗。
グーグルのカメラの威力恐るべし・・・。
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