部屋の改装 2015
やっと標本箱がロンドンに戻ってきた。
ふと考えてみたのだけれど、一度海外にホリデーやら出張やらで出かけると、大抵その間に撮りためた写真を、その後1ヶ月半位コツコツ標本箱に詰め込んでいる。 ここ2-3年は、1月のアムス郊外、4月のホリデー、8月のノルマンディーと3回海外に出かけるのが定例になってきている。つまり、一年12ヶ月のブログ・エントリーのうちの、3分の一はロンドンの話じゃないんだよな・・・なんて、ほとんど意味なしの感慨にふけっていた。いや、「ロンドンなんとか・・・」的なブログ・タイトルにしなくて、ほんとによかったと思っただけ(笑)。 閑話休題。
今回は年末から今年のはじめにかけて私の仕事部屋と、キッチンのちょっとした模様替えをしたので、その話を。
とにかく収納スペースからはみ出して、床の上に溢れかえっているモノ達を何とかするべく・・・の模様替えなので、「美的」からはかけ離れているイメージだけれど、今回はリアリティー重視ということで。
これが模様替え後の仕事部屋のディヴァン(ソファ)スペース。
で、これが3年前の模様替え後のイメージ。
黒猫がいなくなって、カヴァー掛け変えただけじゃないか・・・、って思うでしょう。
ふふふ。
以前はずっとこのディヴァンは、3つ折りマットレスを2つ並べたものに、
カヴァーを掛けてくるんだものだった。
だから、なんとなくヘタっているのがご理解いただけるかと。
新しく入れたディヴァンを、スカートめくりしてみると違いが明白。
3つ折りマットレスには退出してもらって、座りやすいように、そしてスペースの関係上、66センチ幅に別注して作ってもらった脚付きスラッツ(Slats=ベッド枠)を入れた。
<ここ>の会社にオーダーした。
座る高さは以前より5cmほど高くなったけれど、以前がヘタっていたので、逆に高いほうが座りやすいという結果。
そして、その下に撮影機材用スーツケースやら、プラケースにカメラ備品、オブジェ材料などなど、床の上に散らかっていたものがすべて収まった。ベッド下収納、あなどるなかれ・・・。
オブジェ達が乗っかっているのは、タダの板材(それもバルサ!!)を、
スペースに合わせたサイズに貼り付けて、ペイントしただけ。
いつでも安直な方法ばかりを模索する傾向あり(笑)。
これは以前のイメージで・・・、
暖炉の右の椅子はヴィヤチェスラフ殿下の居住空間だった。
つまり、彼以外誰も使えない椅子。
これは今回の改装「後」。
黒猫コレクションが東京に向かって引っ越したので、
その一角が新たに、殿下の居住空間になった。
なかなかコージーで殿下も満足。
もちろん、旧執務室だった椅子は、
シモジモの我々にも使用許可が降りた。
黒猫達のいたスペースは、主にオブジェの材料の置き場と化した。
その右側のライトは、ハンドメイド。
樹脂製の大型のフィニアルかな?なんだかよくわからない、
リーフ型のオブジェを安くで入手したので、
そこにスポットライト用のソケットをくっつけて、
無地の平型のシェードを買って、
クラウン模様の薄紙をデクパージュで貼り付けた。
と、ここまでが、話しの前半。
後半は、キッチンの話。
ウチのキッチンには、このGimson(ジムソン)チェアーが鎮座していた。
十数年前、配偶者氏のお母さんが亡くなった時に、形見分けとしてウチに割りあてられたもの。
アーツ・アンド・クラフトの逸品・・・という触れ込みなんだけれど、この椅子、無用にデカイ。 狭いフラットのどこにも置き場がなくて、キッチンで「物置」として冷遇され続けていたのを、配偶者氏もついに、「これなんとかしようよ」と言い出した。
最初はオークションハウスに持ち込むべく、狭い部屋の中で悪戦苦闘して、このリファレンス写真を撮影。
そうしたら不思議なもので、偶然うちに立ち寄った配偶者氏の友人が一目惚れ。
オークションハウスで売るよりは安いかもしれないけれど、手間を考えたら、そして、知っている人の手に渡って愛用してもらえるならそれにこしたことはないし・・・という値段で交渉成立。 この椅子自体が、もっと愛用してもらえるところに出て行きたかったに違いない、というぐらい話は早くて、その翌週には引き取られていってしまった。 新しい家で幸せになるんだよー。
そうして、これまた不思議なことに交渉成立額とほぼ同じ額で、
パイン材シェルフを入手(下の方の棚)。
椅子は物置ではなくて、物を置くなら棚にしろ、ということ。
買ったのは<この>ebayセラーから。 製造メーカー直のオーダーなので、オーダーしてから出来上がってきて届けられるまで1ヶ月かかるけれど、キチンとした品質のものを、安くで入手できる。デリヴァリーも確実だった。
以前はこの新しい棚の位置、淡ブルーの壁掛棚の下に、
奥行き85cmのジムソン・チェアが鎮座していたので、
この棚の側は通ることが出来ないデッドスペース。
それが奥行き30cmの棚になったので、
我々が通ることができるようになった。
キッチンの動線、大向上。
その棚エリアの左横。
カーテンで隠しているのだけれど・・・、
サイズを割り出してオーダーして切ってもらった12mmMDF材で、靴棚を作った。
英人の大半は、家の床が木だったり石だったりした時代の名残で、家の中でも靴を履きっぱなし。なので、寝室のワードローブに靴も収納している。
しかし、近頃はフラット(アパート)で部屋が狭いので床に近いところも使う、その上賃貸だったら、カーペットを汚すと、後の請求が思いやられる・・・というので、部屋履きに履き替える人も多い。
ウチは持家(持フラット)だけど、カーペットは替えずにすませたいもの、なので、フラットの入り口に近いキッチンで、部屋履きに履き替えている。 ただし、お客さんはお好きな様に、という、都会小市民スタンダード(かな?)な靴状況。
以前は、同じ場所に吊った壁掛けポケットを靴入れにしていたけれど、収納力がなくて、いつでもさっきのジムソン・チェアの下に、靴が押し込まれていた。(あぁ、さぞかし嫌だったんだろうな・・・椅子・・・笑)。
綿密に計算して作ったら、壁掛けポケット靴入れの2.5倍の収納力。
これまたebayの<この>セラーに、
板材の指定・サイズと枚数の詳細を送って、見積もりを出してもらう。
送料を入れても18ポンド以下だった。
そして、指定のサイズ通りきれいに90度に切られてくるので、
積み木のように重ねて木工ボンドではっていっただけ。
安直の極み。
(左に見えるのは、屋根裏空間のあるウチのフラット必要悪のハシゴ。)
靴の大半はここに収まったのだけれど、
私のブーツや長靴はここには収まらない。
なので、入口の左に、イケアのパイン材シェルフを組んで、
ブーツ置き場に。
カヴァーにしているのはヴィンテージの穀物袋。
黒いトレイは配偶者氏のガーデニング泥長靴を乗せる用。
掃溜めみたいになっていたキッチンが、快適空間に。
ずっと暮らしてたら「当たり前」になってしまう「掃溜め」感。
2-3年に一度は第三者の視線で、なんとかすることも必要かと・・・。
ちなみに、この新しい棚の上で、てんこ盛りになっている絵付け皿達。
次回は、この経緯を。
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