Rijksmuseum(国立博物館), アムステルダム -2-
ここのところ、気温が上がってめっきり春らしくなったロンドン。
例年、3月に気候が春モードになるので、ここでついついガーデンセンターに行って春の花苗など買い込みたくなる。しかし、UK気候はそれほどシンプルではなくて、4月に冬のフラッシュバック、霜やら大雨やらで、せっかく育ち始めた苗を全滅させたりする。 なので、地植えは5月中旬まで我慢、我慢。 今日もガーデンセンターに行かずに、我慢、我慢。
標本箱、今回もアムステルダムのRijksmuseum(国立博物館)から、ドールハウスを中心に。
Dolls' House of Petronella Oortman, by Jacob Appel c. 1710
ペトロネラ・オートマンのドールハウス、
これは絵画に描かれたもので、現物の横に展示されている。
Dolls' House of Petronella Ootman, Amsterdam, c 1686-1710
Image source: Rijksmuseum collection search
これが現物で、イメージは博物館のコレクションサイトからの借り物。
これがまた細かいのなんの・・・、実によく出来ている。
下階の左側、キッチンの食器庫。
キャビネットに収められた小さい絵皿に、
信じられないぐらい細かくデルフト(マイセン?)柄が描かれている・・・。
暖炉は、まだ上半分しか作られていない。
下階真ん中の小さな部屋はキッチン。
下階の右側の黄色の応接室には、コレクターズ・キャビネットが。
このコレクターズ・キャビネット、キャビネット・オブ・キュリオシティーであったりもするけれど、オランダ黄金期とよばれる17世紀には、この「コレクション」が紳士諸君の地位・富・教養を象徴するものだった。一方、ご婦人方のそれに匹敵するものが、ドールハウスだったのだそう。なので、女の子のおもちゃ・・・的イメージからは程遠い。
ちなみにこのドールハウス、アムステルダムの富裕商人の未亡人ペトロネラ・オートマンが、1686~1710年の20年以上にわたって、編纂したもので、ミニチュアの家具やパネリング、小物に至るまで別注発注。ミニチュアではない、本物のカナル・ハウス一件を買えるぐらいの額がつぎ込まれたと考えられている。
中階左の応接室。
壁は風景画のパネリング。
中階真ん中は、エントランスホール。
こういったパネルのペインティングも、
ミニチュア画家に一つ一つ発注されるわけだから・・・、
それはそれは高くつく道楽。
その右側のベッドルーム。
これももうハム・ハウスか、ハンプトン・コートかというような
大仰な17世紀後半のスタイル。
Pおじさんが言っていたけれど、「布を使うと、どんなによく出来たミニチュア・インテリアでも、途端にミニチュアだとわかってしまう。」というのが、この部屋でよく解る。
ミニチュアの比率に合致するような薄い布帛はありえないので、どうしても布がごわっと、ぼわっとしてしまうのだった。
なので、Pおじさんのボックスには、布帛は使われていない。 時々ベッドなどにどうしても布のイメージを出す必要がある時は、薄紙にノリを沁ませてかぶせるのだそう。それが一番近い質感になるのだとか。
上階の右のベッドルーム。ここは天井が見事。
上階真ん中は、薪などの貯蔵倉庫。
布帛は薄く出来ないけれど、籠はミニチュアサイズで編めてしまう?
そのまた左隣は、リネン室。
石炭アイロンや、リネン・プレス機が置かれている。
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このドールハウスに並んで、もう一つドールハウスが展示されている。
Dolls’ house of Petronella Dunois, Anonymous, c. 1676
Image source: Rijksmuseum collection search
ペトロネラ・デュノスのドールハウス、1676年頃。
このドールハウスは前述のものより、20年程度先に作られたもの。
やはりアムステルダムの富裕商人の遺児ペトロネラ・デュノスが編纂したもの。
下階の真ん中はキッチン。
このドールハウスにはドール(人形)も入居している。
ここでは下働きのお姉さんがキッチンを取り仕切っている。
その左隣はパントリー(食品保存庫)。
左のダイニング/応接室。
中階左のベッドルーム。
中階右のナーサリー(育児室)。
乳母達(?)のご衣装が、とても17世紀的。
最上階は使用人クオーターで、真ん中はリネン室。
左隣は、薪などの倉庫。
もう一つ右の部屋があったけれど、これはちょっと撮り忘れた・・・。
このドールハウス2つは、セカンド・フロアの2・20室で展示されている。
Rijksmuseum(国立博物館)
Museumstraat 1, 1071 XX Amsterdam
開館:毎日 9:00am- 17:00pm
(クリスマスも、New Years Dayも、国王誕生記念日もオープン)
入場料:大人17.5ユーロ、特別展とのコンバイン・チケットだと25ユーロ。
チケット売り場がかなり並ぶ、という話なので、E-チケットが推奨されている。
プリントアウトを持っていけば、そのまま直接館内入口に向かい、
係員にプリントアウトをスキャンしてもらうだけ。
チケット、プリントアウトを持っている限り、その日の内の出入りは自由。
毎回、入口でスキャンして入れてもらう。
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