MAK (Museum of Applied Arts = 装飾美術博物館)、ウィーン -1-
今回からはMAK (Museum of Applied Arts = 装飾美術博物館)のイメージを。
Museum of Applied Arts = 装飾美術博物館、ドイツ語でMuseum für angewandte Kunst、で、それを略してMAK(マック)と呼ばれている。
Secession(セセッション=ウィーン分離派)のムーブメントに平行して、建築家の Josef Hoffmann (ヨーゼフ・ホフマン)とデザイナー Koloman Moser(コロマン・モーザー)が、Wiener Werkstätte(ヴィエナ・ヴォルクシュタット=ウィーン工房)を設立する。 そもそも、ウィリアム・モリスのアーツ・アンド・クラフツ・ムーブメントを、ヴィエナに持ち込んだようなもので、アール・ヌーヴォー、アール・デコとも繋がっている、20世紀初頭の一連の新・装飾様式の一つ。
ここ、MAKは数々このムーブメントの工芸品が収蔵されているので、ヴィエナ・ヴォルクシュタット好きの配偶者氏が、「ヴィエナといえば・・・」真っ先に行きたがっていたところ。
まずは建物の外観と、
入口のファサード。
19世紀ルネッサンス・リヴァイヴァル様式の外観からもわかるように、
ヴィエナ・ヴォルクシュタットのために建てられた博物館というわけではないので、
1階部分にはロココ・バロックやオリエンタル工芸の展示室もある。
ロンドン的にいうと、ちょうど小型のV&A。
ヴィエナ・ヴォルクシュタットには2階の3室が充てられている。
今回はまず、その部屋から。
最初の部屋は、こんな感じで、
アーツ・アンド・クラフツや、アール・ヌーヴォーなど、
ヴィエナ・ヴォルクシュタットに影響を与えたムーヴメントの作品の展示から始まる。
あ、右の配偶者氏、また、じゃまですね(笑)。
右はマッキントッシュのキャビネット。
ガラスの展示ケースには、Rene Lalique(ルネ・ラリーク)の髪飾り。
Gustav Gurschner(グスタフ・ガーシュナー)のランプ。
ムーヴメントの創設者の1人、コロマン・モーザー、デザインのグラス。
ガラスの有機的なうねり感が独特。
Adolf Loos(アドルフ・ロース)のインテリア。
とてもアーツ・アンド・クラフツしている。
アドルフ・ロースってもっとモダニズムだと思っていたけれど、初期なのかな?
隣の部屋のホフマンの女性用机など。
ディティール。
これを見て、80年台に黒染色材に白(グレイ)目地を入れた、
家具の仕上げがちょっと流行ってたのを思い出した。
見事なシャンデリア、
が、2種。
椅子の展示。
この辺りもとてもアーツ・アンド・クラフツ。
目を引いたガラスのボトルたち。
ジュエリーは、画家のCarl Otto Czeschkaのデザイン。
同じシリーズのブローチ。
Mada Primavesiのための、ネックレス。
彼女はヴィエナ・ヴォルクシュタットの後援者オットー・プリマヴェージの娘で、
クリムトが肖像画を描いている。<このページ>
ディティール。
詳細は不明、の、ペンダント。
半貴石の組み合わせがアーツ・アンド・クラフツ的。
これも詳細は不明のブローチ。
Ena Rottenberg(エナ・ロッテンバーグ)というデザイナーのガラス器。
1922年のもので、ヴィエナ・ヴォルクシュタットの後期のもの。
このガラス器も、同デザイナー。
陶器も同デザイナー。
次回はこの展示室の中の、実は見どころNo1、
クリムトのモザイク原画を中心に。
MAK (Museum of Applied Arts = 装飾美術博物館)
Stubenring 5, 1010 Vienna, Austria
ヴィジター情報は<このページ>
地図:
<< Home