Kew Palace (キュー・パレス)- ロイヤル・キッチン
キュー・ガーデンズのイメージの続きで、今回はキュー・ガーデンズ中、キュー・パレスの別館で、2012年に修復再オープンした、ロイヤル・キッチンのイメージを。
キュー・パレス入口の前に広がる芝生を歩いて行くと、
右手に「ロイヤル・キッチン」のサインが立っている。
サインにしたがって、木の植え込みの間の小道をたどっていくと、
フェンスの向こうに、ロイヤルキッチンが見えてくる。
フェンスの向こうには、キッチンガーデン。
キッチンで使われる野菜やハーブ類が育てられている。
フェンスの横にある物置小屋、
も、18世紀に忠実に再現されている。
入口を入ると、まず上階に上がってみた。
ここはキッチンの事務員の部屋。
食材・器材の仕入先、コスト等が記された帳簿が残されていた。
食材仕入先の、ショップ・カード。
真ん中は鶏・鳥肉屋さん、下は熊肉(!!)屋さん。
試飲用(?)のワイングラス。
部屋の外のホールに置かれているカードは、
食品染料のディーラー・・・かな。
これはわかりやすく、パン屋さん。
もう一つ上階で公開されているのが、このLarder(貯蔵食品庫)。
食器や保存食品が収められている。
下の地階に降りて行くと、
まず最初の部屋はCellar(酒類保存庫)。
向かいには、バスタブ。
ジョージ3世の精神錯乱は、イギリスでは有名な話。
リージェント様式、リージェント・ストリートとかよく耳にする「Regent」
というのは、ジョージ3世が精神錯乱で執政できなかった間、
代理執務した執政王太子ジョージ4世のこと。
彼が激浪費家・ど派手好きだったので、
というのは・・・とても余談。
で、本筋に戻ると、18世紀の精神科医療では、氷水風呂に患者を浸けたり、
かなり拷問的な治療が行われていた。
ジョージ3世もここで、「水風呂治療」を受けた・・・ということで、ここにそのバスタブが。
ちゃんとお湯を沸かせる設備も、あるけれどね。
一番奥がメインのキッチン。
1820年に、この建物が閉鎖されてから、全く手付かずの状態だったものが、
2007年から5年にわたって、修復された。
まな板を兼ねた作業台もオリジナルのもので、包丁あとが数えきれなく残っている。
キッチン・ドレッサー(調理器材棚)は、オリジナルが残っていないので、
ひとまず、雰囲気ということで、スライド投影。
その、作業台の包丁あと。
写真ではわかりにくいけれど、この作業台上にもヴィデオが投影されていて、
野菜を切ったり、魚をさばいたりしてい、るシェフの手さばきの様子が見える。
これが調理用暖炉。
煙突の中にファンが仕込まれていて、
暖炉の火の上昇気流がファンを回して、その回転でロースト用の串を回す仕組み。
それまでは、ロースト用のスタッフが手で回したり、
回転かごに犬を入れて、中で走って回させたり・・・なんてのもあったそうなので、
当時としては、ハイテクな仕組み。
最後に配偶者氏が「楽しくてためになる・・・」と感想を記帳しているところ。
最後にオマケ・ヴィデオは1994年の映画「The Madness of King George」のトレイラー。
そう、ジョージ3世の話。
(最初タイトルが「The Madness of King GeorgeIII」だったのだけれど、
アメリカで公開された時に「パートI と II」はないのか?
と、問い合わせが殺到し、IIIを外したのだそう・・・ぷぷぷ)
一番印象に残ったのが、王様は王妃に「Mrs.King」、王妃は王様に「Mr.King」
と呼びかけること・・・史実なんだろうけど(笑)。
フル・フィルムは<ここ>に。
次回からは、やーっと整理がついた、パリ~ノルマンディー・ホリデーのイメージを、まずはパリ編から^^。
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