Churches in Venice (ヴェニスの教会)-1-
今回は、ヴェニスの教会のイメージをいろいろと。
ガイドブックによると、ヴェニスの教会は撮影禁止のところが多いということだったけれど、実際に行ってみたら、撮影禁止マークが入り口に張ってあるところもあったけれど、そういうところでも、観光客は撮影しているし、特に何も言われている形跡はない。
なので、基本的に静かにおとなしく撮っている分には、問題ない。(ただし、礼拝時間中は撮影自粛なのは、万国共通。)
少ないながらも入場料を取るところが大半なので、撮影も含まれている、ということか、近頃のSNSのイキオイで、いちいち撮影禁止などとも言ってられないからだろうか(そもそも、言って回るスタッフも置いていられないし・・・)。
それでも、頑なに撮影禁止を固守しているのが、ヴェニスの総本山的Basilica di San Marco(サンマルコ大聖堂)・・・だけじゃないかな。 組織規模の大きさにモノをいわせて、あちこちにスタッフを配して、監視している。でもこれも、後何年かで変わるかも。 SNSのチカラ恐るべし・・・なので。
そんなわけで、いろいろと教会の写真も撮ってきた・・・といっても、1教会を1エントリーしていてはキリがないので、今回と次回の2回でまとめてみようかと。
まずはChiesa dei Gesuiti(イエズス会教会)、
通称 I Gesuiti (The Jesuits = イエズス会)とだけ言えば、
ここの教会のこと。
18世紀ネオ・クラシカルな、教会のファサード。
表から見る分には、ちょっと規模の大きな教会というだけで、
特にこれといって目立つものではない。
そしてこれが、内部の正面祭壇。
立派なバロックというだけで、目が暗さに慣れてくるまで、
ここの何がとりわけ凄いのかはよくわからない。
正面祭壇に近づく。
よく見るとこのくねくねツイストした支柱は、
すべて緑大理石で作られていて、
その他白大理石と緑大理石のコンビネーションで構成されている。
祭壇の下にはカーペットが敷き詰められている・・・、
と、思っていたら、よくよく見ると、このパーターンすべて、
黄大理石と緑大理石のインレイ(象嵌)で作られている・・・
ということに気がつく。
それでもって、このカーペットのまったりした質感。
手前の柱も、ペイントされているのではなくて、
すべてインレイでこの複雑な、
ブロケード風のパターンが描かれている。
そして壁も。
パルピット(講壇)を振り返ってみる。
すると・・・、え?もしかしてこのカーテンとか、
キャノピー(天蓋)とか、すべて大理石で作られている?
ということに気づく。
あー、ほんとに、石でできているわ・・・。
というディティールに驚愕。
そして天井は、フレスコ画とスタッコ装飾なんだけれど、
ところどころ(写真のこのサイズだと見えないかと思うけれど・・・)
丸いミラーがモザイクのように散りばめられていて、
それらが歩いていくにつれて、
光を反射して、キラキラ輝くという、ユニークなディティール。
サイドチャペルの墓標の一つ。
サイドチャペルの聖母子。
実はこの教会、ペーターおじさんがオススメしてくれたところ。
「ヴェニスに行ったら、この教会は見てくるように。」
はい、確かに驚嘆いたしましたよ。
Chiesa dei Gesuiti(イエズス会教会)
Map:
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今回標本箱に詰め込むもう一つの教会は、
ジェスイット教会の近くにある、
水上バス乗り場F.te Noveから、
水上バスで渡ったMurano(ムラノ)島にある、
Basilica dei Santi Maria e Donato
(聖マリアと聖ドナトゥス大聖堂)
ムラノ・ガラスを見に行ったのだけれど、
土産物のガラス器はダサいし、工房は夏のシーズンしか見学はできないし、
ガラス博物館は閉まっていたし・・・で、もう、さんざん印象を悪くしたムラノ島。
唯一この教会を見ることができて・・・、来た甲斐があったと思ったぐらい。
外見からも見て取れるように、ロマネスク。
基礎は7世紀に築かれたそうで、ヴェニス一帯の教会の中でも最も古いものの一つ。
その後、9世紀・11世紀に増築・改装されている。
ここは、モザイクが有名。
内陣の天井は、昔からのムラノ特産、
ガラスモザイクで彩られたマリア像。
ロマネスクなんだけれど、ビザンティンともいえる。
窓が小さくて壁が厚いため、内部の暗いロマネスク建築で、
内部の明かりを最大限に活かすために、
ゴールドのモザイクがふんだんに使われた。
まるでミラーボール。
祭壇には、聖ドナトゥスの聖遺物が収められている。
伝説では、聖ドナトゥスが退治したドラゴンの骨
(1m級の助骨が4本)なのだけれど、
どうやら更新世(約258万年前から約1万年前まで)の大型の哺乳類の骨
と、現代では推定されている。
ここの一番の見どころは、大理石モザイクの床。
ビザンティンだわぁ~。
12世紀中頃のもので、その後幾度か修復されてきたもの。
孔雀やら、
狐を運ぶ鶏。
ドラゴン?
鹿を襲う鷲?
鳩?かな?
ローマの遺跡かと思うディティール。
そして、思いのほかカラフル。
この床を見るだけで、来てよかった^^。
で、この教会の入口部分で、
こういうのを見たかった・・・という典型的な、
ムラノ・ガラスのシャンデリアも見れたし。
Basilica dei Santi Maria e Donato
(聖マリアと聖ドナトゥス大聖堂)
Map:
ヴェニスの教会シリーズ、次回も続きますよ。
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