Bern(ベルン)の街 -3-
UKの政権政党・保守党の党首選考が一歩前進。(これは一般投票でなくて、党内投票で党首が決定。現政権は保守党政権なので、自動的に、首相ということになる。)
圧倒的支持率だった、元ロンドン市長ボリス(ジョンソン)は、支持層ロンドン市民の意図とは逆の、EU離脱キャンペーンの中核となって、人気激失墜。後方支援が確定していた司法相Michael Gove (マイケル・ゴーブ)に、「裏切り?」立候補されて、結果的に党首選考立候補を断念した。(それはそれで、この混乱の張本人が責任放棄、というので、批判続出。)
立候補は今日の正午締め切られ、内務大臣Theresa May(テリーザ・メイ)と、その司法相Michael Gove (マイケル・ゴーブ)が最有力で、この2人で最終党内投票に持ち込まれることほぼ確実。 ゴーブの策略もマル見えなので、現状なんとなーく、実務家テリーザ・メイ優勢の感あり。
「USA大統領がトランプになって、UK首相がボリスになった日には、この世の終わり・・・。」という冗談が出てたけど、まだこの世は続行ラインで進行中の様子。 9月9日に新党首=新首相が決定のスケジュール。
EU離脱の最初のプロセス、リスボン条約50条発動はこの新首相・政府が申請するという段取りになっているので、その間対EU,政界VS経済界の水面下の調整をするための、時間稼ぎ・・・というところが実情かな。
バブった経済的繁栄を維持、推進することが、実際の市民生活・文化を向上させているか、というと、けしてそうとはいえない、経済高騰の前に失ったものが多すぎるのが、ここ20-30年のUKの(そしてロンドンの)実情。
これを機に、立ち止まっても、後退してもかまわないから、本来のゆったり鷹揚なイギリス気質を取り戻せたらいいのにと思う。
政治の話はこれぐらいで(はぁ、いまだかつて、自分がこんなに政治関連ニュースを読んだことはなかったぞ・・・。)、標本箱はベルンの話の続きを。
4日間の滞在最終日に、天候もすっかり春らしくなったので、ホテルで貰った街の地図の、散策ルートの中の一つ、ベルンの街を取り巻くArre(アーレ川)沿い小道を歩いてみることにした。
ハイストリートから、北へ道を折れると、
とたんに静かな住宅地に入っていく。
昔の給水場の先に、
これは、その昔の共同洗濯場だと思う。
そこから、川沿いの自動車道を渡り、
その先の遊歩道を、高台から川に向かって下りていく。
Kornhausbrücke(コーンハウス・ブリッジ=穀物取引所橋・・・という意味かな?)
の下にUferweg橋と呼ばれる、歩行者用橋がかかっている。
ここで、アーレ川北側へ渡る。
その先の川沿い遊歩道を右(東)に歩き始める。
ちょうど川沿いに降りてきたあたりの、
Kirche St. Peter und Paul(聖ペテロ・パウロ教会)が見えている。
川沿いに並ぶ、いかにもスイス的な住宅。
ウチは玄関ポーチが木造なだけなのに、
メンテナンス大変・・・と感じるけれど、
木造住宅って、どうやってメンテナンスしてるのだろうかね?
ちょうど桜が満開。
気になったのが・・・、この川沿いにびっしり生えている植物は、
どう見てもJapanese Knotweed(イタドリ)。
これUKではペストの様に恐れられている。
19世紀に植物収集家が日本からUKに持ち込んだのだが、
日本のように害虫がいないので、レンガ造りの建物をぶち破って繁茂することに。
なので、これを見つけたら役所に届け出て、専門の駆除業者に依頼して、
処分するよう定められている。
あー・・・、スイスでは大丈夫なんだろうか?と、余計な心配をする。
ノットウィードはともかく・・・、春の川辺は新鮮な息吹で、
キラキラしている。
街の北側の川沿いを散策して、街の東側、
Untertorbrücke(Untertor橋)の辺りまで歩いてきた。
その上にに見えるのは、丘の上側にかかる、
Nydeggbrücke(Nydegg橋)。
Untertor橋のたもと。
ここで丘の上側に登って行って、Nydegg橋の通りを渡る。
この先に、Bärengraben(クマ公園)が川沿いにあるので、
そこを通って行く。
ベルンの紋章はクマ。
ベルンという街の名前自体「クマ」に由来している。
これは12世紀にこの町を創設した大公が、
この地域で狩りをして最初の獲物の名前を、町に冠することとして、
最初に仕留めたのが、熊だったという伝説から。
この公園には、現在カップルと娘の、3頭のクマ一家が暮らしている。
高台から川に向かって繋がるスロープを利用した、
かなり大きな自然のある敷地に、地下になった家部分もあって、
まずまず快適な生活環境と思われる。
その間を人間用の通路が通っている。
3匹の見分けは全くつかなかったけど・・・。
クマといえばハチミツなのだかどうかは知らないけど、
鉢も巣箱が別のエリアに設置されている。
このクマ公園からのベルンの街の眺めが格別。
クマ公園の通路の先で、もう一度坂を下って、
川沿いの北側よりもっと自然な、木々の間を歩く遊歩道を、
川にそって今度は西側に戻っていく。
この南側の遊歩道は水際が近い近い。
ここまで来ると、川沿い遊歩道の最後。
左端になにげにいるのは、配偶者氏。
川の堰の上のレストラン・・・はちょっとポッシュそうだったので、入らずに・・・
(そう、ロンドンより物価高なので、入る店に注意がいるのだった。)
上に見えているKirchenfelsbrücke(Kirchenfels橋)をくぐって、
川沿いレベルのDalmazibrücke(Dalmazi橋)を渡り、
また前回のケーブルカーに乗って丘の上の街に戻り、
イタリアン・カフェにてランチ。
そのあとホテルに戻って荷物を引き上げ、
駅からジュネーヴ空港までの鉄道に乗って帰った。
この時に歩いたルート:
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