St. Carolus Borromeuskerk, Antwerp (聖カローラス・ボロメウス教会 - アントワープ)
今月の制作ノルマに励んでいたら、標本箱更新が遅れていた・・・。
ここ一年以上、年2回のシーズン追い込み制作体制改め、毎月少しずつ制作体制に変換した。
仕上げの組加工や糸通しを手伝ってくれている、サポート・スタッフがフルタイムの加工屋さんから、副業内職ガールに移行したので、それにともなっての制作体制の変更。
楽になるか・・・?とおもいきや・・・、プチ・デッドラインが毎月派生することになって、なかなかまとまった余分な時間が取れないのがちょっと難点。 シシフォスな気分なんだなー。
あ、いや、制作体制よりなにより、Instagramやったり、ジム+ズンバ+太極拳(デヴューしたですよ・・・笑)+水泳やったり、で、時間足らんともいうが・・・。 1日が30時間にならんものかといつも思う。
気を取り直し、今回はアントワープの大聖堂の北側にある、St. Carolus Borromeuskerk(聖カローラス・ボロメウス教会)のイメージを。
この教会、元々は Jesuit church (ジュスイット←イエズス教会)として1625年に聖別され、ルーベンスがその祭壇画を、ルーベンス+筆頭アシスタント、アンソニー・ヴァン・ダイクをはじめとするワークショップのチームで、39枚の天井装飾パネルを描いたもの。
残念なことに、1718年の落雷による火災で、これらは焼失してしまう。
1773年に再建されるが、今度はオランダの新教統治に陥落したアントワープで、旧教の修道会イエズス会の建物は没収され、カルロ・ボッロメーオに由来する「聖カローラス・ボロメウス教会」と改名された。
19世紀には地区教会として使用され、新教なので、内部粧飾が大幅に取り除かれ、シンプルなものになった。
1980年代に元々のバロック様式のインテリアに修復する運動が起きて、現在のデコラティブな様式に戻されていった。
その後2009年にも火災にあうが、この時は比較的マイナーな被害で収まった・・・というように、ここも波乱万丈な歴史を生き延びてきている教会の一つ。
教会のファサードがデコラティヴで、「タダモノではない」と思わせる。
で、公開されていたので、吸い込まれていった。
確かに彫刻の彫りが、現代の手になるもの、な、感じがある。
特に天使、表情・翼・ドレープの「率直」な表現が、
バロックの手になるものとはかなり違う。
(1930年代の彫り、と言われたら、信じるかも、ちょっとデコっぽいー。)
記録がいろいろ残されていたので、
復旧も可能だったんだろうな。
豪華絢爛の祭壇とその天井。
祭壇画はGerard Seghers作「The Raising of the Cross」 。
祭壇部分は、正統バロック様式、
天井部分は、ルネッサンス様式が色濃く残っている。
元々は大理石彫刻で作られたものなのだけれど、
1980年台の修復では、大理石「風」素材が使われているのだそう。
木製にペイントしたものか、樹脂などの新素材で作られたのかは、
サーチでは出てこなかったけれど。
そうでしょう、いまどきこれを大理石で作る予算はあるまい・・・。
濃ゆい・・・ドーム天井のレリーフ。
Lady Chapel とよばれるサイドチャペルの「聖母昇天」。
ルーベンスの作の模写だそう。
この白黒(+金)のバロック装飾が、とてもベルギー的だと思う・・・、
のは、他の例を知らないからだろうか。
天上の父様も、表情がなんとなくバロックしてないな・・・、
と思ったけど、これも20世紀復刻版かも。
いや、いいんですよ、ニギニギしかったら、私はそれで(笑)。
バロックに復興させようというプロジェクト自体が、
画期的で、絶賛したくなるわ。
リヴァイヴァル傾向の強かった80年代だから出来たことなのかも。
麗しい聖母子の彫像は、19世紀後半な印象。
現在はカトリック教会なので、
彫りの見事なパネリングの告解室が設置されている。
最後にこれは「修復スタジオ」。
サイドチャペルの一つが充てられている。
St. Carolus Borromeuskerk
(聖カローラス・ボロメウス教会 )
Hendrik Conscienceplein 12,
2000 Antwerpen, Belgium
地図:
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by KotomiCreations
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