Kenwood House in Hampstead Heath (ハムステッド・ヒースのケンウッド・ハウス)
アントワープの話の間に、この前天気のいい夏日に訪れたHampstead Heath(ハムステッド・ヒース)のKenwood House (ケンウッド・ハウス)のイメージを。
ここは現在はEnglish Heritage(イングリッシュ・ヘリテージ)の管轄下で、無料で一般公開されている。
ウン十年前にロンドンに滞在していた頃は、夏の夕暮れに、この建物の前で催されていた野外クラシック・コンサートが有名だったのだけれど、それはもう遠い過去の話のよう。ポップスのコンサートになって、周辺住民から騒音の苦情が出て(この界隈はロンドンの最高級住宅地の一つだし・・・)、場所が変更になったりしたものの、結局人気がなくなってしまって、2014年頃には消滅してしまったイベントらしい。(唯一、クラシカル・コンサートが夏に一度、サマー・ガラ・コンサートとして、ここのオランジェリーで催されているのが、名残といえば名残かな?)
いや、時代は移り変わっているもんだと、改めてオバサンぶりを実感したのだった。
本題のケンウッドのお屋敷の方。
1764-1779年にかけて、初代マンスフィールド伯爵ウィリアム・マレーが、建築家ロバート・アダムに発注して建造した、ネオクラシカルの典型の建造物。
相続税対策で一族から売却されたものを、1925年にギネスビール社会長の初代アイヴィー伯爵エドワード・セシル・ギネスが購入して、彼の絵画コレクションを展示する場となった。1927年の彼の死後国に寄贈され、1928年には一般公開が始まった。
ケンウッドといえば、夏のコンサートとしか認識できていなくて、今回ロンドンに週末遊びに来たPおじさんを案内して、初めてここの絵画コレクションを拝見。有名ドコロ満載に驚く。
とはいうものの、相変わらず、絵画よりインテリアなので、インテリア写真を中心に。
この日は最高の夏日の日曜日。
ハムステッド・ヒースは丘になっているので、
ロンドン一望のヴュー・ポイント。
左にガーキン、その次真ん中寄りにシャード、
右寄りに微かにロンドン・アイ、一番右にBTタワーが見える。
池を下に見てなだらかな丘の上にケンウッド・ハウスは建っている。
まずは、お茶することにして、併設するカフェへ。
このエリアは犬連れOK。
右のエリアは犬禁止エリア。
お茶もケーキも、ランチもなかなかいける。
そして、アイスクリームがすぐれもの。
ここは犬禁止エリア。
Pおじさんは猫好き、犬は好きそうでないので、
このエリアに席を取る。
お茶の後、ハウスへ。
その途中のウィステリア(藤)が見事に咲いている。
この花を見ると、初夏なんだなーという感じがする。
ハウス正面入口。
あまりにも端正なネオクラシカル様式。
屋敷というより、博物館・・・のような印象。
中もネオ・クラの典型。
図書室への入り口ホール。
その、図書室。
この・・・パステルカラーの色合いにちょっとびっくり。
なぜまたこの色のチョイス?
ウエッジウッド風ともいえるけれど。
多分ここの紋章がライオンだったのだと思う。
あちこちにライオンのモチーフが描かれている。
部屋がこんなだったら、
蔵書は(フランス風に)白いキッド革装丁だったらいいのにね。
絵画展示室。
フェルメール、レンブラント、ハルスなど、
ナショナルギャラリー級のオランダ絵画のお宝がごっそり。
こんなところにあるとは知らなかった。
Photo by NorikoStardust
Vermeer(フェルメール)は、同行のDanaさんのチョイス。
私のチョイスは、筆さばきのお見事な、
Frans Hals(フランス・ハルス)。
ロココ絵画にDanaさんと、Pおじさん。
Pおじさん、パイナップルが消化できない体質なのに、
ビュッフェ朝ごはんのフルーツに、パイナップルが混じっていたらしく、
気の毒にも体調不調。
この後結局、ヒースで日光浴してまったりしただけで、ホテルに戻った。
翌日にはすっかり元気になって、ユーロスターで帰ったそうで、
それを聞いて安心したけど。
奥の部屋にはGainsborough(ゲインズバラ)などのコレクション。
Joshua Reynolds(ジョシュア・レノルズ)のコレクションが、
集められている部屋。
この部屋の、大理石の暖炉にも、ライオンの装飾。
2階の部屋には16世紀後半のサフォーク・コレクション。
これらはサフォーク家および、
バークシャー家の受け継いできた家族肖像画で、
第十一代サフォーク伯爵夫人の遺言で寄贈されたものだそう。
こういうジャコビアン~スチュアートの頃の、
典型的なイギリス絵画の工芸的なところも、好きだったりする。
2階にはもう一室、ジュエリーや、
ミニアチュアのコレクションを展示する部屋もある。
この後は、前の芝生に寝転んで日光浴したり、
(Danaさんと私は)ランチを食べたり、
アイスクリームを食べたりのんびりまったり。
Pおじさんは食べられなかったのが、ちょっと気の毒。
それでも、天気がよかったので、気持ちのいい休日を楽しんできましたよ。
Kenwood House(ケンウッド・ハウス)
Map:
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by KotomiCreations
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