Église Notre-Dame du Sablon, Brussels(ノートルダム・ドゥ・サブロン教会、ブラッセル)
昨日はUKは女王陛下の90歳公式誕生日で、ロンドンではHorse GuardsのTrooping the Colour (あー、正式の日本語訳調べる根気がない・・・)の後のパレードがあったり、各地でこれにかこつけて(?)ストリート・パーティーが催されたり、夜はフットボールのユーロカップでイングランド対戦があったり・・・で、なにかと騒々しい。
人混みのキライな私はもちろん、テレビ前参加。
Happy 90th birthday, Her Majesty.
昨日はまずまずいいお天気だったけれど、今日はもう曇ってて雨予報。気温も20度はこさないつもり。
まぁ、花粉症時期なので、助かるともいえるかも・・・。
さて、閑話休題で、本題のBrussels(ブラッセル)の街のイメージを。
前回のSablon Antiques Market(サブロン・アンティーク・マーケット)の後に、その前に建っているÉglise Notre-Dame du Sablon(ノートルダム・ドゥ・サブロン教会)、というか、この教会の前の定期市として、マーケットが出来上がったんだろうけれど、とにかく・・・この教会を覗いてみた。 そのイメージを。
相変わらず全体像を撮り忘れるので、Wikiメディアからの借り物。
13世紀からこの場所に、ブラッセルのクロスボウ(弩)隊の、
演習場とチャペルが設けられたのが始まりで、
現在の建物は15世紀建造の、後期バーバンティン・ゴシック(Brabantine Gothic)様式。
とはいうものの、現存する装飾部分は19世紀の
ゴシック・リヴァイヴァル様式の修復によるものだそう。
ティンパヌムの、とても華麗な彫刻も、19世紀修復時のものかと。
一方、内部はこんな感じで、かなりシンプル。
というのも、ここも16世紀中頃にプロテスタント・カルヴィン派に陥ちて、
内部の装飾物が剥ぎ取られたため。
その後17世紀には再びカソリックに戻って、
(後出の)見事なバロック様式のサイド・チャペルが建造される。
18世紀末のフランス革命軍占領下では、
ここの司祭が共和国に忠誠を誓ったので、全面破壊を免れたのだとか。
いずこも、大変な歴史をくぐり抜けてきている。
ステンドグラスも、19世紀のもの。
ちょうどいい感じに日差しが入ってきた。
この教会で目を引くのが、17世紀バロックのサイド・チャペル。
教会南入口のほぼ向かいに屋敷を持っていた、
ドイツのThurn und Taxis家が2つのチャペルを寄進した。
これは、聖ウルシュラ・チャペルの方の入り口。
トップにThurn und Taxis家の紋章が入っている。
聖ウルシュラといえば、中世の(マントを広げて乙女達を庇う)
ベルのようなスタイルを見慣れているので、
バロック様式は、妙に色っぽい(笑)。
チャペルの内部。
聖カローラス・ボロメウス教会の標本箱で書いたけれど、
ベルギーの教会のバロック様式の、
白黒のコントラスト(そして金)の装飾が独特だと思う。
他の地域でも、このタイプの例はあるのだろうか?
例えば南部のネザーランドとか?
夏に(建築様式の師匠)Pおじさんに会ったら尋ねてみよう。
ご本尊。
矢で射られているのが、聖ウルシュラの象徴。
お付の乙女と、船出(と堅い信仰)を象徴する錨。
右側の乙女。
この盾で聖ウルシュラ(と信仰)の庇護を象徴しているものかと。
ドームと明り採りのある天井部分。
右の「人喰いドラゴン」はミラノ・ヴィスコンティ家の紋章、
が、なぜまたここにあるのかは、不明。
天上の方で明かりを灯す天使君。
右側の乙女の彫像の、そのまた右側のパネル部分。
死と運命(?)が引っ張る・・・?の、象徴は意味不明。
ラテン語のモットー「Majorum ornantur statuo uirtute minorum」
はなんだか「祖先の愛する弱き者の力」みたいな意味だと思うけど、
ちょっと意味がとれない。
意味はとにかく、ここでも白黒のコントラストが印象的。
翻るヴェールの表現が美しいー。
これはクワイヤ席エリアを挟んで反対の南側にある、
St. Marcouf(聖マルコフ)のチャペル。
同じくThurn und Taxis家が、約20-30年後に寄進したもの。
はじめて聞いた聖人さん聖マルコフ。
どちらかと言えばノルマンディーゆかりの聖人さんだそうだけれど、
ほとんど無名。
なぜまたここで取り上げられているのかはわからない。
リンパ結核に「効く」聖人さんだそうなので、
もしかするとこの病気に関連してのことかもしれない。
ここは、内部を見れなかったので、
このエントランスのディティールを以下に。
同じく白黒な様式のアルター・ピース。
バロックというより、もう少し初期の16世紀後半なのかな。
アラバスター彫りで・・・こういうのはきっと、
メヘレンで制作されていたと思う。
信仰を船に象徴しているのかな。
アムスとか港町だったら、とてもよくわかるんだけど、
ブラッセルって・・・内陸で川もないといことに気づいてびっくり。
(集落は水のまわりに発達するので)
カナルが通っているけれど、これが昔は川だったのかな。
マリア母さまの生涯かと、中央は勉強中。
19世紀修復時のものかと。
祭壇の側壁パネル。
最後は、Sacred Heart (聖心)モードのジーザス先生。
Église Notre-Dame du Sablon
(ノートルダム・ドゥ・サブロン教会)
Rue de la Régence, 1000 Bruxelles, Belgium
map:
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