Thursday, 11 June 2015

Lobmeyr Glass Museum (ロブマイヤー・ガラス博物館)

ヴィエナ(ウィーン)の話はまだ続いていて(あぁ、夏のノルマンディーまでに終わるかなぁー)、今回はLobmeyr Glass Museum (ロブマイヤー・ガラス博物館)のイメージを。
1827年にJoseph Lobmeyr(ヨーゼフ・ロブマイヤー)が設立したこの会社は、高級クリスタルガラス器の製造販売で有名で、ヴィエナヴォルクシュタット(ウィーン工房)のデザイナー、ヨーゼフ・ホフマン、アドルフ・ロース達のデザインしたガラス器を、製造販売していたことでも知られている。<日本総代理店のページ
ここは、一応博物館・・・ということになっているのだけれど、実際には、店舗の上階に、この会社のガラス器のコレクションや資料が詰込まれていて、そこを見せてもらえる、というもので、ガラス器やヴィエナヴォルクシュタット(ウィーン工房)に興味がある人には(人にだけ)面白い・・・という、場所。
ウチの場合、「ここに行きたいー。」と希望していたのは、もちろんヴィエナヴォルクシュタット好きの配偶者氏。


Lobmeyr - Vienna
これがその、格調高いお店の正面。
ヴィエナでNo1のショッピング・ストリートともいえる、
Kärntner Strasse(ケルントナー通り)に面している。

Lobmeyr - Vienna
ファサードが美しい。

お店の中に入ると、現行のガラス器が販売されているのだけれど、
その一番奥に博物館のフロアに上がる階段がある。
その前に受付があって(無料だけれど)入館申し込むシステム・・・だったような。
私が車椅子使用だったので、手前のリフトで上らせてもらった。
なので、この辺の事情が、ちょっと不明。

Lobmeyr Glass Museum
最上階がギャラリーになっていて、
その壁面に展示キャビネット。
その中に、ぎっしり収められたガラス器資料達。
キャビネットのライトは、来場者のあるときだけ点けられる。
私達は写真を撮ったりしながら、ノロノロ見ていたら、
途中で消えてしまった・・・けど、スイッチを見つけて、また点けた。

Lobmeyr Glass Museum
ぎっちり・・・、

Lobmeyr Glass Museum
すぎて、写真もとても撮りにくい。
それでなくても、ガラス器はフォーカスあいにくいのに・・・。

Lobmeyr Glass Museum
ヴィエナヴォルクシュタットの作品は、
吹き抜けに面した側のキャビネットに展示されている。

Lobmeyr Glass Museum

Lobmeyr Glass Museum
この天女のような、デザインドローイングは、
もしかして、MAKにいくつか入っていた、
Ena Rottenberg(エナ・ロッテンバーグ)という、
女性デザイナーのものではないかな・・・と思うけれど、
サインとタッチからの想像。

Lobmeyr Glass Museum
これはヴィエナヴォルクシュタット以前の、
19世紀のエングレービングのガラス皿、かな。

Lobmeyr Glass Museum
ギャラリーの反対側。

Lobmeyr Glass Museum
これが、Lobmeyr(ロブマイヤー)のマーク。
どことなく、アールデコやバウハウス(あ、デザインの方の・・・笑)を
連想させる、モダーンなデザインなので、
ヴィエナヴォルクシュタットの頃に作られたのかと思ったら、
19世紀前半の、設立の頃からのマークなんだそう。

Hubby's purchase
最後は、配偶者氏の一念発起のお買い物。
ヨーゼフ・ホフマンのデザインで、現在でも同様の製法で製造されているグラス。
beechwood(ブナ材)の型に、ガラスを吹き込んで製造される。
繊細でまるで布地のようなタッチから、
この技法は“muslin” (モスリン)とも呼ばれているのだとか。
「洗うの怖い・・・。」と言ってたら、このタイプのクリスタルは、
現代のクリスタル・ガラスとは、鉛配分のレシピが違うので、
見た目薄くても、脆くはないのだそう。
触ってみたら、たしかに少しもっちゃりした感じがして、
いわゆるスワロフスキー等のコンテンポラリー・クリスタルとは触感が違う。


Hubby's purchase
Series B (シリーズB)と呼ばれるこのシリーズは、
1914年のケルンの展覧会でデヴューしたもの。
この中の、シャンパングラスなのだった。





Lobmeyr Glass Museum
(ロブマイヤー・ガラス博物館)


Kärntner Strasse 26, 1010 Wien, Austria

開館時間が,資料によって諸説あって・・・正確には不明。
店舗の営業時間中は、頼めば見せてもらえる、様な感じだった。

地図:






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