Monday 15 December 2014

内なるシュヴァル

って、タイトルは一体なんのことかと、まったく意味不明のことと。
「シュヴァル」というのは、「シュヴァルの理想宮」を創りあげてしまった、19世紀(~20世紀の初頭)のフランスの郵便配達夫、Ferdinand Cheval(フェルディナン・シュヴァル)のこと。

自分の中にも、小規模ながら、このシュヴァルが住んでいて、時折、それも10年や20年に一度、ムクムクと意味のないものを作らずにはおれない、パッションといえば聞こえはいいけれど、オブセッションのようなものが頭をもたげてくる。

理由など殆ど無くて、「鬱」になる人がいるかと思えば、私の場合はこの「シュヴァルという症状」が出てくるのだった。そしてそれが唐突に始まったのが、この9月頃。
30歳の頃にも、契約デザイナーを数年間勤めていた、アクセサリー会社との契約が更新されずに、つまり半失業状態になった時に、この症状が出た。金はないけど時間があるのをいいことに、新聞紙が材料のパピエマシェ(張り子のこと)のデコラティヴ・オブジェで、部屋中を埋め尽くしたい衝動に駆られて・・・、モクモク作り始めたら・・・、結果、オブジェ・アーティストにもなってしまった(笑)。
今回は、下請加工君・フランシスの事情で、約一年分前倒しで作りこみを終えたら、ぱっかり時間のある秋がやってきた。そうしたら、今回はパピエ・マシェではなくて、ポリマー・クレイやら樹脂やら、いろいろな素材を駆使して・・・、小さなオブジェ、というか、自分ではRelics(聖遺物)と呼んでいる「モノ」達が、勝手に向こうからムクムク湧き上がって、出てきたいものだからどうしようもない。
まだまだネタは尽きなくて、次の(次の)シーズンのジュエリーを作りこみ始める、来年3月頃まで、シュヴァルは居座るつもりらしい。
なので、まだまだ途中経過。近頃、これと近所ジム通いとで「世捨て人」になっている近況レポート、ということで・・・。


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部屋の中から・・・いろいろなガラクタが集まってきた。

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ジュエリーに使った後の半端物の石やら・・・、

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気に入ったレア物のパーツは、シリコン型をとって、
樹脂やポリマークレイでファクシミリを作る。

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自分で原型を彫りだすものもあり。

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バスルームに山積みになっていた、
ヴィンテージ・ボトル達も引っぱり出される。

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で、何になるかというと・・・、

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Monstrance(モンストランス)?(笑)。

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どうなりたいのか、私にもよくわからない。
私の役割は、ただ集まってきたもののバランスを見て、構成するだけ。
このあたりの制作プロセスは、
以前のRevamp(リヴァンプ)ジュエリーとちょっと似ている。

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なぜこの子達に、小さな腕が出ているかというと・・・、
持ってもらうものがあるからで・・・、

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持ってもらうのは、やはりKotomiジュエリーでしょう。
この子は・・・そうそう、フィレンチェから持って帰ってきた、
パーツたちが合体したもの。

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左の後ろは、ほとんどタワー・モンストランス。

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以前クロネコ・コレクションが林立していたエリアを片付けたと思ったら、
今度はオブジェが林立しただけ。

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また来年、「シュヴァル症候群」が一段落したら、
一つ一つキチンと撮影する予定。
いまのところ、シュヴァルに追われて、
写真もままならず・・・な、状態なのだった。


余談:もう一つの「世捨人」の原因、の、ジム。

Nuffield Health Surbiton
中は撮影禁止なので、外側から。
ヴィクトリアンの浄水場を転用したもの。
家から徒歩5分が幸いしてか・・・
シュヴァルの合間に、まだジム通いは続いている^^。




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