Friday, 7 March 2014

Basilica of St. Nicholas (聖ニコラス・バジリカ)-アムステルダム


アムステルダム話が続いていて、今回はBasilica of St. Nicholas (聖ニコラス・バジリカ)のイメージを。

この教会は、アムステルダム中央駅を出たまん前に建っていて、特に大きな教会というわけではないけれど、19世紀後半のカトリック教会らしい装飾的な外観が印象的で、アムステルダムに来るたびに気にかかっていた。
今回はちょうど時間が空いているときに、教会も開いていたので、中を覗いてみた。

この教会は「バシリカ」と呼ばれているけれど、これは回廊のある建築様式を呼ぶ「バシリカ」という方の意味ではなくて、特権付随教会としてこう呼ばれている。
建造125周年記念の2012年に、特権付随教会の承認を受けたので、「バシリカ」と呼ばれるのはまだそれほど長いわけではない。

1795年にフランス革命軍がオランダを占領し、バタヴィア共和国が成立した段階で、プロテスタント外禁止条例が無効となり、カソリック教会の活動が可能となったために、手狭になっていた黙認教会のOur Lord in the Attic(屋根裏教会=標本箱はこのページ)から、新たにアムステルダム主教会として、1887年に完成した教会。


Basilica of St. Nicholas
駅前に面している正面。
ルネッサンス様式と、比較的シンプルなバロック様式を
混ぜあわてリヴァイヴァルした・・・という感じ。
19世紀は、ヨーロッパ全体に過去の様式を、
何でも混ぜ合わせて、装飾的に復興させた、
「XXリヴァイヴァル」といわれるもの続出。
やりすぎなことも多いのだけど、装飾性の高さで、
個人的にはソフトポイントがあるのだった。

Basilica of St. Nicholas
教会の名の聖ニコラスは、
アムステルダムの守護聖人でもある。
「サンタクロース」の由来になったともいわれている。

Basilica of St. Nicholas
モザイク風フレスコで飾られている、内観。

Basilica of St. Nicholas
これは反対側、入り口側を振り返ったところ。
パイプオルガンに、バラ窓。
身廊はゴシック建築並みに高さがあるのだけれど、
ゴシック式の先の尖ったアーチではなくて、
ロマネスク/ルネッサンス式の丸アーチ。
という、ちょっと「?」な混合様式は19世紀
リヴァイヴァル様式にありがち。

Basilica of St. Nicholas
それでもバランスがとれて美しからいいよね。
ドームの部分はモザイク風で、
どことなくビザンティン。

Basilica of St. Nicholas
先ほどの、パイプオルガンの下、
ちょうど入り口を入ったところに、ここにも船のミニチュア。

Basilica of St. Nicholas
で、Alter(主祭壇)はバロックなんだな・・・これが(笑)。

Basilica of St. Nicholas
その天使。


ここでもモザイク風の(実は)フレスコ画が美しい。

Basilica of St. Nicholas
アップにしてみて、ペイントだということに気がついた。
(撮ってる時は、ずっとモザイクだと思っていた。)

Basilica of St. Nicholas
主祭壇の脇の聖人さん。

Basilica of St. Nicholas
が、美しいのだけれど、誰だか確定できない。

Basilica of St. Nicholas
主祭壇のPrayer Kneeler(祈祷用の跪くための椅子)。
・・・日本語では何というのだろうか?

Basilica of St. Nicholas
彫刻が秀麗な、pulpit(パルピット=説教台)。

Basilica of St. Nicholas
チャペル部の脇祭壇。

Basilica of St. Nicholas
これも別の脇祭壇。
装飾はモザイクに見えるけれど、フレスコに金彩。

Basilica of St. Nicholas
Trancept(翼廊 )部分のバラ窓とフレスコ画。

Basilica of St. Nicholas
身廊部分の壁画は、聖ニコラス一代記で、
これは貧しい姉妹に、人知れず施しをするの図。
この「こっそりプレゼント」で、サンタさんのルーツと考えられている。


Basilica of St. Nicholas (聖ニコラス・バジリカ)

Prins Hendrikkade 73
1012 AD AMSTERDAM

公開:月・土12:00-15:00、火~金12:00 - 15:30、日・非公開。

ここは他のアムステルダムの教会博物館と違って、
現役のカソリック教会なので、公開時以外の礼拝に参加することもできる。
(ただし、うろうろ見て回ったり、撮影はできないけれど。)

地図:

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