Basilica of St. Nicholas (聖ニコラス・バジリカ)-アムステルダム
アムステルダム話が続いていて、今回はBasilica of St. Nicholas (聖ニコラス・バジリカ)のイメージを。
この教会は、アムステルダム中央駅を出たまん前に建っていて、特に大きな教会というわけではないけれど、19世紀後半のカトリック教会らしい装飾的な外観が印象的で、アムステルダムに来るたびに気にかかっていた。
今回はちょうど時間が空いているときに、教会も開いていたので、中を覗いてみた。
この教会は「バシリカ」と呼ばれているけれど、これは回廊のある建築様式を呼ぶ「バシリカ」という方の意味ではなくて、特権付随教会としてこう呼ばれている。
建造125周年記念の2012年に、特権付随教会の承認を受けたので、「バシリカ」と呼ばれるのはまだそれほど長いわけではない。
1795年にフランス革命軍がオランダを占領し、バタヴィア共和国が成立した段階で、プロテスタント外禁止条例が無効となり、カソリック教会の活動が可能となったために、手狭になっていた黙認教会のOur Lord in the Attic(屋根裏教会=標本箱はこのページ)から、新たにアムステルダム主教会として、1887年に完成した教会。
駅前に面している正面。
ルネッサンス様式と、比較的シンプルなバロック様式を
混ぜあわてリヴァイヴァルした・・・という感じ。
19世紀は、ヨーロッパ全体に過去の様式を、
何でも混ぜ合わせて、装飾的に復興させた、
「XXリヴァイヴァル」といわれるもの続出。
やりすぎなことも多いのだけど、装飾性の高さで、
個人的にはソフトポイントがあるのだった。
教会の名の聖ニコラスは、
アムステルダムの守護聖人でもある。
「サンタクロース」の由来になったともいわれている。
モザイク風フレスコで飾られている、内観。
これは反対側、入り口側を振り返ったところ。
パイプオルガンに、バラ窓。
身廊はゴシック建築並みに高さがあるのだけれど、
ゴシック式の先の尖ったアーチではなくて、
ロマネスク/ルネッサンス式の丸アーチ。
という、ちょっと「?」な混合様式は19世紀
リヴァイヴァル様式にありがち。
それでもバランスがとれて美しからいいよね。
ドームの部分はモザイク風で、
どことなくビザンティン。
先ほどの、パイプオルガンの下、
ちょうど入り口を入ったところに、ここにも船のミニチュア。
で、Alter(主祭壇)はバロックなんだな・・・これが(笑)。
その天使。
ここでもモザイク風の(実は)フレスコ画が美しい。
アップにしてみて、ペイントだということに気がついた。
(撮ってる時は、ずっとモザイクだと思っていた。)
主祭壇の脇の聖人さん。
が、美しいのだけれど、誰だか確定できない。
主祭壇のPrayer Kneeler(祈祷用の跪くための椅子)。
・・・日本語では何というのだろうか?
彫刻が秀麗な、pulpit(パルピット=説教台)。
チャペル部の脇祭壇。
これも別の脇祭壇。
装飾はモザイクに見えるけれど、フレスコに金彩。
Trancept(翼廊 )部分のバラ窓とフレスコ画。
身廊部分の壁画は、聖ニコラス一代記で、
これは貧しい姉妹に、人知れず施しをするの図。
この「こっそりプレゼント」で、サンタさんのルーツと考えられている。
Basilica of St. Nicholas (聖ニコラス・バジリカ)
Prins Hendrikkade 73
1012 AD AMSTERDAM
公開:月・土12:00-15:00、火~金12:00 - 15:30、日・非公開。
ここは他のアムステルダムの教会博物館と違って、
現役のカソリック教会なので、公開時以外の礼拝に参加することもできる。
(ただし、うろうろ見て回ったり、撮影はできないけれど。)
地図:
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