Teylers Museum(テイラース博物館)-Haarlem(ハールレム)
今回は、オランダ・アムステルダム郊外のHaarlem(ハールレム)にある、Teylers Museum(テイラース博物館)のイメージ。
ここの博物館は、18世紀に布帛事業家で銀行家のPieter Teyler van der Hulstの残したコレクションと遺産(子孫がなかったので、学術・宗教を推進する目的のテイラー財団法人として、ハールレム市に託された)を基にして、1778年に設立された。ここのOval Room(オーヴァル・ルーム)が 1784年に完成されて、オランダで最初で最古の一般公開博物館となった。
ちなみにこのテイラー氏、慈善事業にも熱心。前回話に出てきたHofje(Almshouse=養老院)にも出資していて、現在でもTeylers Hofjeとして保存されている。
この、Teylerという名前がオランダっぽくないな、と思っていたら、Teyler氏はスコットランド・メノー派(新教の一派)の移住子孫で、もともとの英名「Tailor」をオランダ表記にしたものなのだそう。
収蔵物は当時18世紀の科学・地質学標本と、絵画、貨幣のコレクション。
個人的には、コレクション自体よりも、18~19世紀ネオ・クラシカル様式の博物館展示がそのまま保存されているので、どちらかといえば、その「器」の方に興味深々・・・なのだった。
これがここの博物館最古の部屋Oval Room。
この部屋の構造と、この特注キャビネット!!
展示室ごと、キャビネット・オブ・キュリオシティーズ。
Photo by Teylers Museum
本当は2階ギャラリー部から、こうやって撮りたかったのだけれど、
2階部は、特別の公開日のみで、普段は非公開。残念なので、借り物写真。
あぁ、このキャビネット・・・。
こんなところに、自分のジュエリー展示したいな(笑)。
キャビネットの上に、球体が乗っかっているのは、
太陽から、各惑星の距離を示しているモデル。
ギャラリーから見たキャビネットのポストカード。
これは絵画室の方に収蔵されている、Wybrand Hendriksが1819年に描いたOval room。
200年ほぼ、そのまま保存されている。
このとんがりキャビネットもなかなか面白い。これも開館当初からのもの。
壁キャビネットも18世紀のまま。
上階ギャラリー部のドアの上のディティール。
古代ギリシャの弁論家/政治家Demosthenes(デモステネス)を描いている。
ミネラル標本自体は・・・ロンドンの自然史博物館見てたら「かわいらしい」もの(笑)。
18世紀の科学標本が、フォトジェニックだったりする。
これは化石の展示室。
そのキャビネットも、当時のまま。
ガラスのディスプレイ・ドーム・・・欲しい。
ドームに展示されているクラスター・クオーツと、エントランスを見たところ。
エントランスから入ってすぐの方の、化石室。
化石室と、Oval roomの間にある、科学模型室。
昔の科学模型はいつでもフォトジェニック^^。
Photo by Teylers Museum
これまた公開されていないのだが、ここにはお見事な・・・19世紀図書室もある。
Photo by AlfvanBeem @Wikimedia Commons
あぁ、公開日に行ってみたいもの・・・。
絵画の方は、2部屋が絵画室に、1部屋が版画にあてられている。
目に留まった、絵画をいくつか以下に。
Old Dutch interior(古いオランダの室内), Lambertus Johannes Hansen 1835年
インテリア好きです^^。
ここでもそうだけど、オランダのテーブルにはテーブルクロスではなくて、
カーペットやラグがかけられる。(それを真似して、ウチもそうしているのだった。)
赤ん坊が寝たところなので静かにしなさいと、母さんが、騒々しい犬と子供に指導中。
Het Atheneum Illustre aan de Oudezijds Voorburgwal te Amsterdam, Cornelis Springer 1879
アムステルダム風景。
Interieur van de Nieuwe Kerk van Haarlem, Wybrand Hendriks 1819
Nieuwe Kerk (新教会)の内部。
Avondstond op zee, Hendrik Willem Mesdag 1870
夕暮れの海。
Bos bij winter, Lodewijk Franciscus Hendrik Apol 1875
この寒さで、雪景色もリアルに感じられる・・・。
等々、絵画は続くけれど、かっ飛ばして、エントランスのインテリア・・・、
ここも、吹き抜けドームの2階部も美しいのに・・・非公開。
2階部のポストカードのヴューと、2階への階段の彫像。
この博物館には、これらの常設展示室以外に、モダーンな特別展の部屋も設けられている。
去年(2012年)に、ラファエルの素描の大展覧会が催された。
私が行った時は、植物画の展覧会だったが、特別展は撮影不可なので、写真はナシ。
ここの博物館の様に、古い部屋はそのまま保存、新しい展示方式は新館で、という、
「区分」方式が、個人的にはとても受け入れやすい。
最後は博物館正面。着いた時に撮ったら、吹雪いている・・・。
Teylers Museum(テイラース博物館)
Spaarne16, 2011CH Haarlem, The Netherlands
開館:火~土曜 10:00am~5:00pm、日曜 12:00am~5:00pm
閉館:月曜、クリスマス:12月25日、新年:1月1日。
大人€11、6-18歳€2、6歳以下無料。
割引詳細は英文で<このページ>
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