Wednesday 13 March 2013

冬のHaarlem(ハールレム)の街

話はまだオランダで、それもまだ真冬の真っ只中(写真にあわせたわけじゃないだろうけど、ロンドンまたプチ寒波で、雪が散ってたりする・・・)。今回は、アムステルダムの帰りに寄ったHaarlem(ハールレム)の街。
なぜまた、この街によってみることにしたかというと、ここにあるTeylers Museum(テイラース博物館)を見てみたかったから。収蔵品というよりも、ここのギャラリー室をぜひ見てみたかったのだった。
博物館のイメージは次回に回すとして、今回は街のイメージ。

Haarlem Town
運河凍結、そして再び吹雪。
帰りのフライト飛ばなかったら、またホテルに戻って延泊する覚悟・・・ひとまずかためる。
まぁ、泊まっていたBussum-zuidもHaarlemも、
空港のあるSchipholも、それぞれ電車で15-30分圏の郊外同士。
フライトも飛びさえすれば、ロンドンまで1時間かからない。
なんとかなるさ・・・で、あまり心配はしていない。

Haarlem Town
元々St.-Bavokerk(聖バヴォ教会)が正式名だけれど、
同じHaarlemに19世紀に建てられた、カトリックのCathedral of Saint Bavo
(聖バヴォ大聖堂)と区別して、Grote Kerk(大教会)と、もっぱら呼ばれている。

Haarlem Town
正面には広場があって、土曜日だったので食品のマーケットが出ていた。
この日は博物館2軒ハシゴで、教会に着いたのが4時の閉館時間。
残念ながら、中は見れなかった。
前に立つ銅像は、Laurens Janszoon Costerで、
14世紀後半~15世紀に、ハールレムで活版印刷を開発した人。
ハーレムでは彼がグーテンバーグより先に印刷を発明した・・・ということになっているそう。

Haarlem Town
手にしているのは、活版のAの字・・・なのはいいんだけど、
ユーロ・ディズニーに行ってきたらしい(笑)。
近年、歴史的絵画・彫刻にミッキーマウス耳を着けてみたら・・・展のようなものがあって、
その時に着けられて以来、まだ取ってもらえてないとか。
古いものにすぐ新しいものをくっつけたがる・・・実に・・・実にオランダらしい。

Haarlem Town
教会の隣にある、Vleeshal (Meat Hall)は17世紀初頭の建造で、元々は肉マーケット。
肉マーケットにしては、たいそうデコラティヴで、オランダ・ルネッサンス様式の典型。

Haarlem Town
牛頭の飾りレリーフが、周りに付いているのも、肉マーケットを象徴している。
現在は、隣の19世紀建造のVerweyhalとともに、
コンテンポラリー・アート博物館DE HALLENの一部になっている。

Haarlem Town
広場に面して、カフェ(バー)の入っている建物もVleeshalによく似せて建てられているが、
こちらは20世紀初頭のリヴァイヴァル。
というのは、プラークの建造年を見てわかったこと。

Haarlem Town
これは広場と鉄道駅を繋ぐ商店街Kruisstraatの店のファサード。
1931年のリヴァイヴァル様式。

Haarlem Town
街の中の入り組んだ通りで見かけた。
アールデコ/セセッション様式が入ってる。1930年代以降と見た。

Haarlem Town
飾りプラークもあちこちで見かける。
これは17世紀初頭のワイン商の建物のよう。

Haarlem Town

Haarlem Town
17世紀のものなのだろうけど、現在でもきれいにペイントが修復されている。

Haarlem Town
同じJansstraatにある、17世紀の旧(女性)養老院、Barbera Vrouwen Gasthuysのプラーク。

Haarlem Town
St. Elisabeth Gasthuisのエントランス。
このプラークは17世紀のものだけれど、Gasthuis自体は16世紀に端を発するホスピス。
上の養老院とはまた別の組織の様。

Haarlem Town
上のゲートの先にある、旧養老院施設。
この向かいの、現在FransHals Museum(フランス・ハルス博物館)になっている建物も、
一連の養老院複合施設の一環だったところ。

Hofjes (Court yard=中庭)と呼ばれる、中庭の周りに小さな部屋が連なる形式のAlmshouse(養老院)が、Haarlemにはたくさんあるようで<このページ参照>、それもオランダ黄金時代の17世紀に、10ヶ所建造されている。当時の「福祉国家」と呼ばれる所以なのだろう。
現在まで保存されていて、その中庭は夏場は「秘密の花園」として、和めるスペースになっているよう。
「秘められた緑のオアシス・ウォーク」というガイド・パンフレットも、ハールレム市マーケティング部から出されている。<PDFでこのページ
ちなみに、「ハールレム市の建造物を巡るウォーク」というのもあって、これも面白そう。これは<PDFでこのページ

Haarlem Town
街の中で見かけた、プリントやエファメラ(紙物アンティーク)を売るお店。
パピエ・マシェで覆ってしまった、このファサードは見物・・・。

Haarlem Town
ヴァイオリン製造販売のお店。

Haarlem Town
これはMia Wood風の雑貨屋さん。

Haarlem Town
家具屋なんだけれど、このショップ・ファサードは
19世紀か20世紀初頭のものが保存されている。
お店も雰囲気のいい、昔風のたたずまい。

もう少し気候がよくて、ここで2泊ぐらいできたら、ゆっくりぶらぶら見て回れるのだけどな。
いや~、ぜひまたの機会に。

最後におまけ。
Defrosting wings
「(雪で)飛行機よりも、電車がトラブるかも。」という、Pおじのアドバイスに従って、
早い目にハールレムを切り上げて、スキポール空港に入った。
幸い夕方には雪もやんで、電車もフライトも問題なし。
これは20時20分のKL1033、30分遅れで離陸を待っている飛行機の窓から。
遅れているのは、ウイングに熱湯を噴射して「解凍」してから離陸するため。
ただいま「解凍中」の、真冬にしか見られないシーン。
(上空の低温で凍結する分には、大丈夫なのに・・・?)
ロンドン・ヒースロー空港側は、すでに7℃まで気温が上がっていて、全く問題なし。
ヒースロー出た途端に汗かいたのだった・・・ロンドン暖かいー。






















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