Cambridge(ケンブリッジ)の街
前回までCambridge(ケンブリッジ)のKettle's Yardのイメージを展覧していた。今回は、美術館を出て街に向かう。街のイメージをいろいろ駆け足で・・・。
何が有名かというと、チャペルの建築とそこのクアイア(合唱団)。チャペルは1441年にヘンリー7世(例のヘンリー8世のお父さん)によって建造された。
いまさら、クリスマスの話に戻るのもちょっと時期はずれなのだが・・・、イギリスのクリスマスの、最もクリスマスらしい極みといえば、例年クリスマス・イヴに放映されるCarols from King's(キングス・カレッジのキャロル)。日本で置き換えるなら、「行く年来る年」と除夜の鐘・・・的なるもの。イギリスのクリスマス情緒にあふれている。1928年のラジオ放送以来、第二次世界大戦中でも途絶えることなく、イギリス全土にそして世界中に放映されて続けている。
例年「Once in Royal David's City(かつてダビデ王の街に)」というキャロルからはじまるサーヴィス(礼拝)は正式には「The Festival of Nine Lessons and Carols(9つの課業とキャロルの祝祭・・・で、翻訳は合ってるのだろうか? 怪しい・・・)」と呼ばれるのだが、この第一番のキャロル「Once in Royal・・・」は、ボーイ・ソプラノのソロで始まる。このソロの大役を担う少年が誰であるか、サーヴィスの直前まで団員にも明らかにはされない。なので、少年たちは全員、誰が指名されても務まるように、万全の状態にトレーニングを重ねている。その中でもその時にベスト・オブ・ベストのコンディションの少年が、指揮者によって指名されるというもの。かなりな「ドラマ」が背景に潜んでいるのだが、例年粛々と大役を果たす少年達は、なんて落ち着いているんだろうと感心してしまう。
2008年の放映を参考までに・・・。
チャペル内のステンドグラス。
キングス・カレッジの中庭。
これも、カレッジの一つなのだが・・・他のカレッジは、あまり名前も知らない・・・。
カレッジのゲートが開いていれば、入っていって、うろうろ見て回っていた。
どこもかしこも建物が古くてフォトジェニック。
ケンブリッジの語源はCam(ケム)川に架かる橋。
(ケルト語源はGrantaで湿地の川の意味。ノルマン語の影響でGrantaがCamに転訛したとか。)
で、これがケム川。
夏の間は学生たちのアルバイトのPunting(パンティング、棹漕ぎ舟)で賑わう。
この時は夕方で、そろそろ「店じまい」の時間帯。
これはRound Church(ラウンド・チャーチ)と呼ばれる、12世紀のノルマン様式の教会。
正式名はHoly Sepulchre (聖墓教会)。
イギリスにはこのノルマン様式の円形教会は4つしか残っていないそうだ。
(ちなみに、その一つは以前展覧したロンドンのテンプル教会<このページ>)
このアーチが典型的なノルマン様式。
(ヨーロッパ大陸側では、もっぱらロマネスク様式と呼ばれる。
アングロサクソン朝を征服したノルマン人が持ち込んだので、イギリスの建築様式ではノルマン様式と呼ばれる。)
先の尖がっていない丸いアーチに、たいていはここのように三角形のギザギザ模様が石彫されている。
中はこんな感じ。
大半が19世紀に修復された部分(屋根を含めて)だそうで、あまり古い印象ではないが・・・。
再び街に出て、街並み。
これはハイ・ストリート。
夕暮れてきた。
街の裏路地。
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