Wednesday, 19 January 2011

Blurb Books - ブラーブ本作り

この季節は、人と会うたびに「New Yearはどうしてた?」というのが、洋の東西を問わず社交辞令かと。社交辞令上は「まぁ、うちでのんびり静かなNew yearですよ、相変わらず・・・。」などと答えておくが、ふふふ・・・実は「Nerd(オタク)」に正月休みというものはないのだよ。
ジュエリー仕事の手が空くと、写真。正月で何もかも休みですることがないと・・・その写真を使って、PCでBlurb本を作って遊ぶ、というのが近頃の定番。この年末年始でも、3日ほど集中して、この標本箱ブログのBlurb本を作っていた。
Blurbとはなにかというと・・・。U.S.Aとヨーロッパがベースの印刷会社で、Print-on-demand(オーダーしてからプリント)の方式で、一冊からでも自分の本を作ってくれるのが特徴。システムとしては、まずこの会社の提供するBookSmartというソフトをダウンロードする。そして、このソフトを使って5つのタイプのブックサイズから好きなものを選んで、写真やキャプションを落とし込んでいく。単純に写真だけの本を作りたいなら、オートフィードで流し込んで出来上がり、も可能。オートフィードの方式で「本にするだけ」なら、この印刷会社でなくても、いろいろな写真プリント会社が、近頃では写真本製作のサーヴィスを提供していることと思う。Blurbの特色は、紙面レイアウトやデザインの選択肢が多いこと。写真+文章の本作りに特化しているのは、私の知る限りではこのBlurbのみ。
一冊からでも本が作れる・・・ということは、やはり大量生産の本よりはいくらか割高。一例として・・・A4より少し小さい20cmx25cm(スタンダード・ポートレート)サイズ、フルカラー40ページで、ソフトカヴァー12.95ポンド(2000円弱)、ハードカヴァー19.95ポンド(3000円弱,)、日本向け送料8.21ポンド(約1200円程度)を安いと思うか、高いと思うかはその人次第だが・・・。U.K.へはオランダにあるBlurbの印刷会社から送られてくるため、送料は3.99ポンドとかなりお得。
納期的には、アップロードから、Blurbでの本の印刷に通常1週間、送りに(U.K.受け取りの場合)1週間、トータル2週間位。
参考までに、本のプライスリストは<このページ>、送料の見積もりは<このページ>。
本ができあがったら「Publish(公開)」の設定にして、Blurb Bookstoreで販売することもできる(この場合自分の収益を設定することもできる)。
アップロードした本は、一冊でも注文すれば、その後無期限で保存されていて、いつでも再オーダーできる。(修正・校正はきかない。この場合PC上で修正して、別の本として再アップロードする。)全く注文しなかったら、2週間でBlurbシステムからは抹消されてしまう。(自分のPC上には、もちろん残っているが。)
前置きが長くなってしまった。届いた本はこんなもの・・・。

My new blurb book has arrived!!My new blurb book has arrived!!
とにかく印刷物としてのコピーにする、というのが目的だったので、今回は安い方のソフトカヴァー。
タイトルバナーの画像を表紙に使おうかと思ったが・・・サイズが小さすぎて断念。
次回までに大きいバナーも作っておこう・・・。

Inside view of the book.
中身はこんな感じ。

このブログ印刷コピーを作ることを思いついたのが、去年の年末。このブログはFC2を使っていて(今ここでご覧になっているのはBloggerの方です。文章はFC2のブログからコピーしているのでややこしいことに・・・<FC2本ブログはこちら>)、FC2にも「書籍化」のサービス機能が付随しているのは知っていたが、なにしろ先方は「鎖国日本」、イギリス発行のクレジットカード決済も海外発送もできるとは思えない。
一方Blurbは2年ぐらい前から、FlickrにUpした写真をアプリケーションでBlurbに流し込んで「趣味」の本を作りを何度もやっているので、勝手はよくわかっている。が、ここで問題発生。Blurbもブログから、アプリケーションで流し込んで、書籍化できるのだが・・・Blogger始め、LiveJournal, TypePad, WordPressの国際シェアを占める4ブログのみ。
それなら・・・というので、実はBloggerにバックアップをかねて、同じ内容の「Visual標本箱」をオープン。<興味のある方はどうぞ> 最初は「引越し」も検討したが、スクリーン上のレイアウトが、プロにてこ入れしてもらったFC2の方が断然美しいので、Bloggerはあくまでもサブということに。
このFC2>Bloggerコピー作業、きっと何か「流し込み」方法があったに違いない。しかし、テクノロジーに特化していないが根気のいい製造業者の私は、ひたすら140ページ近くをコピー&ペースト。3時間の作業だったが、慣れないことをやって、ブログ全部吹っ飛ばしてしまったりするよりは、安全確実をとった・・・。
BloggerからBlurb本への「流し込み」は出来たが、レイアウトの設定を調整して、少しでも見やすくする作業が約2日。トータル3日の作業で完成。

Japanese sentences in Blurb book.
キノコ狩り」のページの詳細。

以前は写真中心、キャプションは英語の本ばかり作っていた。なので、今回初めて日本文字をBlurbに入れてみたことになる。正直出来上がってくるまで半信半疑。BookSmartのソフト上の画面では、ちゃんと日本語が読めるのだが、文字化けしてないか最後まで信用してなかった(笑)。結論は、まずO.K.。細かいいちゃもん付けをすると、句読点がスペースのど真ん中に入ってきてちょっと不思議な文面・・・漢字もところどころ「日本のフォントだとこんな風じゃないと思うけどな」というものあり。ちょっと簡略体中文っぽいフォント。
しかしまぁ、全世界語対応というテクノロジー革命に感謝して、文句は言うまい・・・。
それと、どうしてもレイアウトに限りがあるので、スクリーン上のブログの様に、写真とキャプションを並べて対応させることが出来ない。なので、文章がどの写真の話をしてるやら・・・になるのは、やむをえない。
Youtubeの埋め込みはまったく何も表示されず、文章中のリンクは脚注で、各記事最後にまとめて表示されるが、WiKiの日本語版のアドレスはすべて文字化け・・・何のことやら・・・?まぁ、これはあまり重要な問題ではないのでよしとする。(これはBlurbのせいではなくて、Wikiの日本語アドレス表示のシステムが原因。ブログに貼った段階ですでにHTMLコード上「文字化け」アドレスになっているので。)
ブログを始めた昨年の7月7日から年末まで、137標本箱を348ページにカヴァー。これからも年に一冊のペースで作りたいなと思っている。
Blurb Bookstoreでも公開している<このページ

My jewellery book for 2009-10 record.
これは去年の5月春夏物を立ち上げた後で作った、KotomiジュエリーのBlurb写真集。<Bookstoreはここ

Blurb book for my jewellery 09-10 inside view
中はこんな感じ。

I made these last year after our Paris hoilday.
これは去年のパリ旅行の後に作ったもの。
街の風景写真の方の写真集は公開しているが<このページ>、
博物館の写真本は「個人資料」ということで公開にはしていない。
博物館の著作権・イメージ権等、複雑すぎるので、係わり合っているほどには暇ではない。

My photo-book of Paris via Blurb
この時はハードカヴァー使用。ハードカヴァーにすると急に「本」らしくなる。

Blurb Book Paris 2010 inside-view
中味。写真プリント+アルバムよりかさばらない、見やすいので、近頃は「本」にして保存が定着。
写真印刷のグレードも、私的には合格点。
(便利さとの損益分岐点を考えてということ。写真家の目でいうと、
カラー等のコントロールが先方のシステム任せになってしまうので、アバウトといえばアバウト。)

So far..
公開版・プライベート版合わすと、もう10冊以上作っている。


Blurb本作り、やりだしたら夢中になってしまって、他のことが手につかなくなるので・・・お正月とか手のすいているときに集中して取り掛かるようにしている。
そうそう、そろそろ仕事モードに切り換えなくてはね。次回は先日納品に訪れたKew Gardens(キュー・ガーデンズ)の雑貨ショップMia Wood(ミア・ウッド)のイメージを展覧予定。


2月5日 Follow up: この標本箱を見て、実際Blurbで本を作ってみたという友人談によると、BlurbにはBookifyというシステムも最近できていて、これはBooksmartソフトをダウンロードしないで、先に写真をBlurbのシステム上にアップロードして、そのBlurbサイト内で本を製作するシステムのよう。私のPCにはBookSmartがすでに入っているので、この新しいシステムに気がつかなかったが、これならPCのメモリーのキャパがあまりない人でも作りやすいはず。(ちなみにBooksmartソフトはちょっと重い。メモリー1GB以上、HDDあきスペース1GB以上・・・詳しくはダウンロードのページ参照。)
いずれにしても、Booksmartは本をPCで作り上げてからそれをアップロードするのに、Bookifyの場合はまず先方のシステムに写真をアップロードするのに、かなり時間がかかる。もちろんコネクションのスピード、写真のサイズにもよるのだが、1時間はざら・・・下手すると3-4時間かかったりしてしまうので、アップロードする段取りにご注意。
あ、Suzie本できたら見せてね^^。

2011年1月3日 Follow up:BlurbのBooksmartの新ヴァージョンになってから、ちょっと日本語文章の校正中にフリーズを起こすようになった。ただいま、新しいブログ本制作中で、試行錯誤中。
また後日、結果報告ページのリンクをここにつけるようにします。

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