Thames Walk (テムズ川散策) ロンドン塔~ミレニアム橋
前回の標本箱の話の続き。
ロンドン塔のクラウン・ジュエル(宝物庫)に入るために並んでいては、暗くなってしまうので、これは断念。
そのかわり、霧のかかったどんより天気だったが、暖かいのをいいことにテムズ川沿いをぶらぶら歩いて帰ることにした。
テムズ川はその水源地から、ロンドン東部下流のWoolich(ウーリッチ)近くのTames Barrier(テムズ・バリア=洪水防止用に、高水位時の海からの満潮を堰きとめるバリア)まで、約300キロ弱にわたってNational trail, Thames Path(ナショナル・トレイル、テムズ・パス)という、散策路が整備されている。(整備といっても、地方の場合、人が何とか歩ける程度のぬかるみ道であること多々。)
これは昔、川や運河を輸送手段に使っていた頃にに出来たもので、当時は馬がこれらの水沿いの道、水に浮かべた船を引っ張っていった名残。Towpath(曳船道)と呼ばれる。19世紀産業革命以降は次第にその用途を失っていったが、20世紀後半にはレジャー散策路として再び整備・管理されるようになり、今に至る。
以前もう少し暇だった頃は、気候のいいときに配偶者氏とよく、テムズ川沿いに歩いたことがあって、Woolichから上流のHenry-on-Thames位までは、ほぼ踏破している。(英語だが案内を見つけた。こちら)
今回は市内の中心部、大都会の真ん中を2km弱歩いただけ。それでも、川が大好きなのでなかなか楽しい。
ロンドン塔真横から見たタワー・ブリッジ。
天気が悪くてメリハリの聞いた写真は撮れない。ロンドンらしさがよく出ている、ともいえる・・・。
Clash(クラッシュ)のLondon Callingな映像だな・・・(笑)。
このあたりは川の北岸沿いにパスが続く。
対岸(南岸)の London Bridge駅の裏にShard(シャード)という87階建てのヨーロッパ最高層ビルを建設中。
2012年の完成後は<こんな>風になる予定。
Shardというのはガラスなどの「破片」の意味なのだが、
あまり風水上(?)縁起のよさそうな命名ではないな、と配偶者氏。
最悪の掃溜めだったこともあるテムズ川、近年は随分きれいになってきて、魚も戻ってきた。
なので、鳥も戻ってきた。Cormorant(鵜)達が休んでいる。
私が頻繁に撮ってしまうもののひとつが、カザミ。
このあたりは水運関連の会社の建物も多いため、魚のカザミ。
下にいるのは・・・これでは金のしゃちほこ。
これまたよく撮るのが街燈。
Canon Street駅からの鉄道橋、その向こうにサザーク・ブリッジ。
Blackfriars駅からの鉄道橋、いくつも橋が続く。
このあたりで、まだ3時にもなっていないのに、薄暗いので街燈が灯り始める。
これはちょうどサザーク・ブリッジの下。
たくさん人が歩いているのがミレニアム・ブリッジ。
その向こうには、BlackFriars駅からの鉄道橋が見える。
ミレニアム・ブリッジの対岸は、旧火力発電所の建物のテート・モダン美術館。
その左の白っぽい建物が、シェイクスピアのグローブ座を復刻したもの。
夏の間開演のシェイクスピア劇は、いまやロンドン名物。
ボートが頻繁に通る。川も交通手段としてリヴァイヴァル。
ミレニアム・ブリッジを渡るべく階段を登る。
この道の真正面がSt Paul's。
ミレニアム・ブリッジを渡っているところ。
この時はとても干潮で、昔の船着場の痕跡がはっきり見える。
同じくミレニアム・ブリッジの上から。
現在はオフィス・ビルが建ち並んでいるが、
昔ははちょうどこの中央の茶色い建物のような倉庫が建ち並んでいたのだろう。
その倉庫に荷揚げするための船着場が続いたいたもののよう。
霧と、ビルから排出されるスチーム。その後ろにガーキン。
南岸に渡って、ミレニアム・ブリッジとSt.Paul's
望遠で。
このミレニアム・ブリッジ、その名の通り2000年の6月に開通したのだが、吊橋構造の上に大量に見物人が押し寄せて、その振動がひどかったらしい。安全性を再考慮するため、2日で閉鎖されて、そのあとまた2年費やして改良工事。2002年2月に再オープンした「いわくつき」の橋。
現在はSt.Paul'sから、テート・モダンに至る観光客の参道(あれ?逆か?)として活躍している。このSt.Paulとの新旧コントラストはロンドンの写真名所のひとつ。
ここからWaterloo駅まで南岸のパスを歩くつもりだったが、ビルの建設でパスが閉鎖されている。やる気を失ってしまって、最寄のバス停からバスに乗ってしまった。
なので、最後の写真はこれ、Waterloo駅。
私のターミナル駅であり、お気に入りの駅の一つ。
遠距離列車と、うちのような郊外線列車が、同じレベルの駅構内に並列していてとても解りやすい。
(ちなみに、実にややこしい例がLondon Bridge駅と、Victoria駅)
19世紀建造の構築が保存されていて、昔風なところが好感度高し。
一番好きな駅はこじんまりしていて美しいMarylebone駅かな。
おまけヴィデオは、Clashの”London Calling”。
80年代のイギリスのこのどうしようもない閉塞感を、大阪で同時体験していた私の「懐メロ」(笑)。
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