Wednesday, 15 September 2010

St Fagans National History Museum (セント・フェイガンズ国立歴史博物館)-4-

St Fagans National History Museum (セント・フェイガンズ国立歴史博物館)の4回目。
今日は17-18世紀の農家。

Abernodwydd Farmhouse
Abernodwydd Farmhouse 中部ウェールズPowys(ポウイス)1678建増の農家。
入り口を入ったリヴィングルーム兼ダイニング。写真の左側には台所を兼ねた暖炉。

Abernodwydd Farmhouse
同じ部屋のテーブル。

Abernodwydd Farmhouse
上の部屋の右隣がベッドルームで、左隣はチーズ・バター作りの部屋。
ロフト状の2階は穀物等の収納庫として使われた。

Abernodwydd Farmhouse
外観。ちょうど壁を修復中。

この建物は中部ウェールズで、石やスレートの取れる北ウェールズからは離れている。なので、木造藁葺き屋根。
建物の枠組みはオーク(樫)材で、そこにヘーゼル(ハシバミ、写真左上)の枝を編みこんでいく。どちらも北ヨーロッパに自生する木でどこででも入手しやすい。オーク材は硬くて丈夫、ヘーゼルは曲げやすいという、両方の特性を生かしている。そこに粘土を貼り付けて乾かす。その後漆喰を塗って仕上げる。
建物の下の方のパネルは雨のしぶきで濡れるため痛みやすく、ほぼ20年毎にパネルを新たに入れ替えるそうだ。上の方のパネルはもちがよくて、50年毎に入れ替えるとか。木造なので、日本の農家の建築にも相通じるものがある。

Nant Wallter Cottage. Built circa 1770
Nant Wallter Cottage 撮影:welshlady@Flickr
南ウェールズの1770年建造の農家。外観を撮っていなかったので、Flickrから引用。
これは木造ではなく、粘土と泥を混ぜ合わせたものを、何度も塗り重ねては乾かして作られている。
この手法は、比較的珍しい例だとか・・・。

Nant Wallter Cottage
入り口を入ったリヴィング・ダイニング・ルーム。

Nant Wallter Cottage
部屋の構成は上記のAbernodwydd Farmhouseとほぼ同様。
入り口を入ったところがリヴィング・ダイニングで、その奥に寝室、ロフト状の2階は倉庫。
階段はなくて、はしごで上り下りする。

Nant Wallter Cottage
テーブルの上。

Llainfadyn Cottage
Llainfadyn Cottage 撮影:MuseumWales@Flickr
北ウェールズの1762年建造の、石切場労働者の住宅。
私はどうやら・・・外観より、ディテールばかり撮る傾向があるので・・・再び外観写真はFlickrより引用。
石がふんだんに採れる、北ウェールズの典型的な建物。屋根はスレート葺き。

Llainfadyn Cottage
入り口を入ったところのリヴィング・ダイニングというのは、今までと同じ。

Llainfadyn Cottage
寝室がその奥にあるのも同じ。違うところは、ここは農家ではないので、倉庫を2階ロフト部分にとる必要がない。
なので、上の階に家族や、独身の同僚労働者を下宿人として入れている場合が多いそうだ。

Llainfadyn Cottage
当時の石切り場労働者は、危険だが、かなり賃金のいい仕事だったそうで、
高級なドレッサーには絵付けの皿が並べられている。
このようなドレッサーはウェールズの典型的な家具で、ウェルシュ・ドレッサーと呼ばれる。
今でもコテージ・カントリースタイルの、キッチンのインテリアによく使われる。

Llainfadyn Cottage
キッチンにも絵付けの食器が並ぶ。

Llainfadyn Cottage
ドレッサー上にペアで並ぶこの犬の置物は、Staffordshire dog(スタッフォードシャー犬)と呼ばれ、
イギリス中部の陶器の産地スタッフォードシャーで18世紀頃に製造されたもの。
おおとぼけな表情・・・アンティーク・スタイルのインテリアには、よく使われていて、今でも人気。
現在生産されているものもある。


この野外博物館のイメージ、まだまだ・・・続きます。明日は20世紀初頭のショップ。

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