Tuesday 14 September 2010

St Fagans National History Museum (セント・フェイガンズ国立歴史博物館)-3-

St Fagans National History Museum (セント・フェイガンズ国立歴史博物館)の3回目。

今日はLlandeilo Tal-Y-Bont教会(あぁ、ウェールズ語読みには自信がない。スランディロ・タル・イ・ボントと読むのではないかな・・・)のフィーチャーしてみよう。
この教会は、ここの野外博物館で、もっとも最近移築立上げされた建造物。南ウェールズSwansea(スウォンジー)郊外から移築されたもので、もともとは13世紀に建造されたと伝えられている。その後増築・改造されて、現在の規模にいたる。移築後の壁画は、この博物館に保存されるオリジナルの壁画をもとに、イタリアからルネッサンス・フレスコ絵画修復の専門家の協力で、1520年当時と同じ技法・材料・顔料を使って再現されたもの。

Llandeilo Tal-Y-Bont Church
入り口を入ったところ。この部分は14-5世紀に増築された部分。
大きなアーチの奥が、13世紀のもともとの建物。

Llandeilo Tal-Y-Bont Church
稚拙で素朴な表現なのだけれど・・・どことなく愛嬌がある(笑)。

Llandeilo Tal-Y-Bont Church
奥のオリジナルのNave(本堂)のドア。

Llandeilo Tal-Y-Bont Church
アーチ部分から見たChancel(内陣)。
こうやって見ると・・・昨日のナナカマドの実で赤く染めた壁ではないが、
赤の顔料が多用されている。きっと一番入手しやすかったのではないかな。

Llandeilo Tal-Y-Bont Church
内陣を隔てる木製スクリーン上部の装飾。12枚のパネルには12使徒が描かれている。

Llandeilo Tal-Y-Bont Church
内陣部分。

Llandeilo Tal-Y-Bont Church
この窓の装飾壁画で、左側はこの教会の寄進者とその妻が描かれている(と、思われる・・・。)
寄進者の名を採ってGronow Chapel(グロノウ・チャペル)と呼ばれていたそうなので、
ここに描かれているのは、そのグロノウ氏だろうか?

Llandeilo Tal-Y-Bont Church
窓は小さくて、壁は厚い。
その分厚い壁を生かして、聖人や天使達が窓の両側に描かれると、
窓から差す光で、像がちょうど浮かび上がったように見える。
美しい効果。

Llandeilo Tal-Y-Bont Church
塔とともに描かれているのは、St Barbara(聖バーバラ)。

Llandeilo Tal-Y-Bont Church
Font(聖水盤)の蓋。ここにもチューダー・ローズ。

Llandeilo Tal-Y-Bont Church
外観。窓がとても小さくて、まだステンドグラスもこの地には普及してきていない。
壁画と木彫装飾のみが装飾手段だった。

Church wall
教会の周りの石壁。

Llandeilo Tal-Y-Bont Church
裏の林から教会を眺める。


博物館のギャラリーセクションに保存・展示される16世紀のオリジナル壁画をぜひ見てみたかったが、残念なことに時間が足りず、ギャラリーの方まで見て回ることができなかった。またこれも次回に持ち越し。
明日は、また農家に戻って、17-18世紀のものを展覧予定。

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