使っているカメラ
昨日に引き続き「カメラ親父」。
さかのぼって、私のデジタル写真文明開化と、カメラ本体の話。
下のFujiのチビカメラが、私のデジタルカメラ第一号で、2005年ぐらいに買ったと思う。
最初はスナップが主で、ジュエリーも記録として撮れればよし、の状態。そもそも、PCを使い始めたのが、ほんの4-5年ぐらい前、同じく2004-5年の話なので、うちのデジタル化はとても遅い。
ちょうどその少し前頃から、ソーシャルネット・サイトやらフォトシェア・サイトが続々と出来始め、一方デジタルカメラも急速に進化していた頃。このチビ・カメで写真を撮っては、Picasaで加工し、Flickrにアップロードし始めた。
そのFlickrが、すべての始まり。なにしろ、世界中から写真が投稿されているので、裾野も広いが頂点も高い。いくらでも「お見事」な写真を目にすることが出来る。自分の「好き」を見つけるのが本職なので、すぐに「こんな風な写真が撮りたい」という方向性は確立。資料としてのミュージアム撮影、ジュエリーを撮るためにクローズアップとボケ、そしてレイヤー加工などのポストプロセス、以上3テーマ。方向性が決まったら、すぐにチビカメでは物足りなくなる。
カメラ以外にも、Picasaでプロセスしたか、Photoshopでプロセスしたかの差もあれば、使っていたPCのスクリーンの問題もあり一概には比較できないが、大体どれぐらいの差かというのは出ている。一眼レフ画像のスムースなこと・・・。人の写真を見れば見るほど、こういった写真の画像の違いが解ってきて、一眼レフへの発展途上は時間の問題。
しかし、むかしアナログの頃は、細かく気を配ることが多すぎて、一眼レフカメラには全然なじめなかった経験がある。そこで、試しにE-bayでまず、安くでデジタル一眼レフを落としてみることにした。
機種は、仲のいいFlickr友達、オーストラリア女性写真家のannems1さんが、当時使っていたCanon 350Dをそのまま真似た。それが、Finepixの上のイメージ。
その当時は、Nikon-男性・プロにシェア高、Canon-女性・アマチュアにシェア高、などという図式は見えていない。知っていたら、Nikonから入ったかもしれない。まぁ、イメージだけであまり大差ない話。
このキットで落としたEF 18-55mmレンズではズームが利かないので、EF 28-105mmのレンズも中古で入手。これが2009年3月頃で、併せて£300程度だったと思う。まずまずの買い物。
それからは、もう手当たり次第なんでも撮っていた。半年で一万枚以上撮って、だいたいのコツは飲み込めて、デジタル写真はアナログほど、細心の注意を払わなくても撮れるということも解る。「後でPC上で何とかする」のも慣れてきた。細かいことが苦手な私は、細かいことに気をつけなくてよければ、よいほど、クリエィティヴになれる。結果、一眼レフが親友となる。
ところが、10月末からイギリスは冬時間に入って、夏時間の頃より極端に暗くなる。これは写真撮影に大きなインパクト。夏時間の3月から一眼レフを使い始めたものとしては、イギリスの冬はかなりやっかい。
そこでまた物欲が出て、高ISO設定のできるカメラが欲しくなる。このCanon 350D のISO 1600相当では全然物足りない。
(ISOというのはフィルムの時代のフィルムの感度、つまりどれだけの量の光に感応するかの度合いをさしているが、デジタルでもISO xxxx相当と言う表現で使われている。数値が高いほど暗いところ、少ない光でも手振れしないで撮影可能)
その上、レンズはどちらもEFでちゃんとしたフルフレーム用ながら、IS(イメージ・スタビライザー)が入っていない。今時の、チビカメにはたいていブラー・プロテクション(手振れ防止)機能というものが入っている。Fuji FinePix F10でもこの機能がつきはじめたころのもの。ところが、一眼レフにはそれは着いてはいない。一眼レフの場合、レンズにそれに相当するイメージ・スタビライザーという機能がつく。メーカーによって名称は違うが、Canonの場合IS(イメージ・スタビライザー)と呼ばれている。これが開発されたのが1995年で、一般普及モデルに出回ってきたのは、やはりここ5-6年ではないかと思う。
このISもまた、暗い環境で3脚を使わず手振れしないためには、重要なポイント。ISなしレンズ搭載一眼レフより、手振れ防止機能の入ったチビカメの方が、撮影成功率が高いと言うことも、悲しいかな、ありえる・・・(私の場合)。
そこでまず、カメラ本体だが、もちろん理想はフルフレーム。昨日軽く、フルフレームはプロ用でクロップドは愛好家用と書いたが、それは何か?
デジタル一眼レフにはセンサーという、光を受け止めて画像を認識するパーツがある。アナログの場合、これがフィルムだった。フィルムは35mmなのでフル・フレームはそれと同サイズに作られているが、コスト・パフォーマンスのために(多分)、一般向け機種はたいてい25-40%小さいセンサーを使っている。こんなような比率。
それ以外にも、いろいろセンサーのタイプによって取り入れる画像情報の量が変わってくるようだが、そこまでは詳しく知らない。(そして、クロップド云々は英語直訳で、日本でどう呼ばれているのか知らない。)
そして、このようなフル・フレームのプロ対応の機種にこそ、私の欲しい ISO 12600、6400、3200相当の機能がついている・・・。
つまり、結論から言うと、フルフレームセンサーのNikon D700やCanon 5D MarkIIに憧れていたが、どちらもボディのみで£2000越しの機種、私内損益分岐点を完全に割っている・・・。こうなると、きっぱり諦めがついていた、はず。
そこに、2009年3月発売開始の、Canon 500Dの情報がじわじわ入ってきた。
36%落ちのクロップド・センサーだが、ISOに関しては、3200,6400,12800に対応できる。昨日書いたEF-Sながら18-200mmISレンズとのキットで新品£860。これでは、私内損益分岐点を越してしまう・・・。そこに、カメラが壊れた友人から、二重中古の350Dセットを安くで買い取りたいとのオファー。
これは、買いかえるしかない、の結論に達したのが2009年11月。昨日も載せたが、これ。
ポストプロセスのときに色味を合わせそこなったのだが・・・シャープさを見て欲しい。
下の500Dは、簡単に手振れなしで撮れることがわかった。
使ってみて今で8ヶ月だが、不満はない、後悔もない。よほどプロとしての仕事が回ってくるような羽目にでもならない限り、多分このままフルフレームへのグレードアップはない、と思うぐらい満足。
実際のところISO 3200は確かに、ミュージアムや室内撮りではとても役に立つ。
ISO 6400, 12800は、画像の荒れの方が気になりだすので、よほどのことがないと使わない。しかし「よほどのこと」は時たま起こり、その時には「ISO 12800様」のありがたみがよく解る。
右下の写真でもわかるが、光に弱いタペストリーの展示室はおおむね真っ暗。それも、旅先のこと、失敗したからまた来週撮りに来る、はきかない。三脚使用も不可。このときだけは、付いててよかったISO 12800。
アナログを含めて、歴代3台のカメラでこのタペストリー室に挑戦しているが、初めてまずまず見られる写真を撮ることができた。
かくして・・・カメラとのHappy daysはまだまだ続く・・・のだが、カメラの話はこれで終了。
ご安心ください(笑)。
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