使っているレンズ
昨日、エクステンション・チューブを使った、マクロ写真の話が出たついでに、私の使っているカメラとレンズの話。
基本的に私は「人に教えてもらい下手」。ジュエリーにしてもなんにしても、たいてい独学というか、勝手に見よう見まねでマスターする。自分のテイストや、作り出したい効果(結果)の幅が狭い上に、せっかちな大阪人(!?)なので、一般論基礎編から順に教えられても、なかなか興味が持続しない。それよりは自分で解らないなりに、好きなようにやってみて、詰まったら「そこ」の解決法を、調査するか詳しい人に聞く。そんなやり方の繰り返し。
カメラもポストプロセスのPhotoshopも、そんなやりかたで来ている。どちらも参考書2冊づつ横においておいて、いき詰ったら調べる。ゆえに、誰でも知っているような基礎知識でも、自分の興味の範疇にないことは、全然知らなかったりするのが、ご愛嬌・・・。
なにが言いたいかというと・・・、だからあまり他の人の参考にはならない、多分、と、言いたいだけ(笑)。
それでも、ときどき(主にカメラ親父さんたちに)尋ねられることもあるので、一標本箱それに当てる事にした。
これが基本。キットで2009年11月に買った。本体選びのいきさつは後述するとして、レンズはこれで80-90%撮っている。デカイ・重い・暗いが難だが、とにかくマルチ・プレィヤーのレンズ。満足度80点のシャープさで、フォーカス速度も私的には満足。スナップ・ショット風にバシバシ撮る私には向いていた。最短焦点距離が45cmというのも、物撮りの多い私にはメリット。本体とのキットでギリギリ手の届く値段(£860)。
もうひとつの欠点はEF-Sだということ。明日カメラの話で書くが、一眼デジタルカメラには、フルフレームとクロップド・フレームがあって、「フル」はいわばプロ用、「クロップド」は愛好家用。「フル」に使うEFレンズは「クロップド」のカメラにも装着可能だが、逆は不可。つまり、EF-Sレンズは「クロップド」のカメラ本体にしか装着できない。私のCanon 500Dは「クロップド」なのでこれでいいいのだが、もし「フル」のカメラに将来グレード・アップした場合、このレンズは使えない。だから、同じ仕様なら、EFのレンズを買っておく方が得ということになる。
しかし、もしEFでこのレンズと同じ仕様なら(あるのだろうか?)きっと、もっと高い・・・はず。
これは購入後すぐ後に、大英博物館に試し撮りに行ったときの一枚。
かなり暗い展示ケースのガラスから、40-50センチ離れてディスプレイされているブローチ。ISO3200相当で撮っているので荒れてはいるが、この程度の出来を簡単にサクサク撮れれば私は満足とする・・・。
もう一本のレンズはこれ。
うーん、撮る前に埃取ればよかった・・・だが、中古でE-bayで買ったので、もともと若干「古び」は着いていた。
これは50mmのプライムレンズで、絞りが1.4まで開く!明るい!!軽い!!
「絞り」って何?といわれたら、適切に説明できないが・・・、簡単に言うと、絞りのFの数値が少ないほど、焦点の合う距離幅が狭い。つまり、後ろや手前がボケた(Bokehといって、英語にもなっている)写真を撮るために、このF/1.4などを使うのだ。
こんな風に、後ろがボケる。
こういったF/1.4 - 1.8のレンズは、人物や動物のポートレートにもよく使われる。後ろの余計なものをぼかして、対象が浮き上がって見えるので、誰でも美形。(あ、下のDanaさんをレンズ「が」、美しくしている・・・という意味ではない・・・念のため)
綺麗にソフトにぼける。
このレンズだけで、かなり「プロっぽい」仕上がりに近づく。
昨今はF/1.3や1.2まで出てきたようだが、ここまで行くとレンズだけで£500以上する。私のF/1.4 50mm は通常£300程度、中古でマニュアルフォーカス時に「完璧には」スムースでない、という状態のものを、£120ポンドで落とした。オートフォーカス時には全く支障ないので、私向き。
損益分岐点からいくと、F/1.8(新品が£70-80でいくらでもある)で、充分だったかなとも思う。実際に使ってみた場合、ポートレートでF/1.8-2.2、物撮りでF/2.5- 3.5のあたりを頻繁に使う。F/1.4を使うのは、上のロべリアの様に、かなり現実離れしてシュールなテイストを出したいときのみに限られる。撮っている対象が、もはや何だか解らなくなってしまう傾向あり。それを生かしたアート系写真を撮るのでない限り、あまり使わないのでは?と思う。
このレンズは50mmのプライムレンズ(ズームのないレンズ)なので、使えるシーンが限られる。(この方が構図が取りやすい、という人もマニアには多いが・・・。)レンズのクォリティはEFということもあって、いいのだろう、フォーカスが決まったときは、とても綺麗。
そんなわけで、当たればすごいが、はずれもよく出す、ムラのあるレンズ。最初はフォーカスを合わせるだけに、四苦八苦した。ずいぶん慣れてきたので、今は家での物撮りはたいていこれ。これに昨日のエクステンション・チューブを着けてが主流になるだろう。
出先やイベントで撮りなおしがきかないときは、安全策でEFS 18-200 ISレンズ(成功率80%以上)に頼っている。
カメラ本体の話と、写真に嵌ったいきさつはまた明日。
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