Wednesday, 6 July 2016

Zentrum Paul Klee, Bern(パウル・クレー・センター、ベルン)

今回は、スイスのベルンに訪れた、最大の目的 Zentrum Paul Klee(パウル・クレー・センター)のイメージを。

20世紀初頭にドイツ、スイスで活動した、Paul Kleeパウル・クレー)の作品を4000点以上集大成した美術館(研究機関)で、2005年にオープンした。
以前も書いたけど、ウチの配偶者氏がパウル・クレーの大ファンで、ここがオープンしたニュースを聞いてから、ずっと行きたがっていたところ。
10年たって、なんでもNetで検索・ブッキングできる時代になってはじめて、やっと念願かなってたどり着いた。よかったね、父さん(笑)。

Paul Klee Museum, Bern
ベルンの駅前から、トラム7番Ostring行に乗って約20分、
終点Ostringがセンターの最寄りのストップ。
トラム内のストップ表示にも、Ostring-Zentrum Paul Klee
と表記されているので、解りやすい。
バスも出ているけれど、多分このトラムが一番わかりやすいアクセスだと思う。
トラム・ストップから遊歩道がセンターに続いている。
この遊歩道を歩くこと10分ぐらいで、エントランスに着く。

Paul Klee Museum, Bern
丘陵地に半ば沈み込んだような建物は、
イタリアの建築家Renzo Pianoによるもの。
もっと植栽が育ってくると、林の中の洞のようになることと。

Paul Klee Museum, Bern
中央の建物の地階がパウル・クレーのエキジビションに充てられている。
上階は別立ての企画展で、手前の建物は教育機関、
奥の建物は研究機関、というようになっている。
中央の建物の階段を地階へ降りて、ぐるっと反対側に回ったところが入り口、
というのを、クレー的に表示。

Paul Klee Museum, Bern
展示室の中。

Paul Klee Museum, Bern

Paul Klee Museum, Bern

Paul Klee Museum, Bern
展示はヴィデオ室1つと、
テーマごとにゆるく5つにスペースが分かれている。
全体で100点と少し、という量の展示。
4000点収蔵しているのに、たった2.5%!?
ちょっと残念だった配偶者氏、後でレセプションで尋ねてみた。
「毎年テーマと展示内容が変更されるので、またぜひ見に来てください。」
なんだそうだけど、それじゃあ全部見るのに40年かかる計算になる(笑)。
そもそも、この激物価高(正確にいうと、消費税が33%だからだそう)のスイスに、
2度と来るかどうかココロモトナイ、多分来ないでしょう。

それでも、せっかく来たのだから、
展示されているのを全部、吸い込まんばかりのイキオイで、
丸一日かけて、鑑賞する配偶者氏。
(抽象画門外漢の私は、途中でカフェに退散・・・笑。)

Ohne Titel (Schiffe im Sturm), Paul Klee 1919
Ohne Titel (Schiffe im Sturm), Paul Klee 1919
有名な作品かどうかなど、専門外なので知らないし、
有名かどうかに興味はないので、自分の好きなモノばかりピックアップ。
「嵐の中の航行」というサブタイトルが付いている作品。

Ohne Titel (Schiffe im Sturm), Paul Klee 1919
これはガラスの裏に描かれて、
あとからスクラッチで絵の具を掻き落として、
テクスチャーを入れている、と思われる。
クレーの作品は工芸的で、テクスチャーが面白い。

Drei Fenster, Paul Klee 1920
Drei Fenster(3つの窓), Paul Klee 1920
これも色がとてもきれいだった作品。

Drei Fenster, Paul Klee 1920
建築や街並みを思わせる雰囲気も好き。
多分、一番気に入った作品かも。

ところで、館内はストロボ無しで撮影可。
配偶者氏に「あれ撮って、これ撮ってー。」
と子供のようにねだられる。
(「あれ買って、これ買ってー。」じゃないだけましか・・・笑)。

vor dem Schnee, Paul Klee, 1929
vor dem Schnee(雪が降る前), Paul Klee, 1929
暗いランドスケープと木?なんどろうけれど、
夜に咲く薔薇に見えるのは、私の趣味のフィルター?(笑)

das licht und die Scharfen, Paul Klee, 1935
das licht und die Scharfen(光とシャープさ), Paul Klee, 1935
シャープさ、というタイトルだけど、なんだか和めるのは色調のせい?

Genien (Figuren aus einem Ballett), Paul Klee, 1922
Genien (Figuren aus einem Ballett), Paul Klee, 1922
具象から抽象への過渡的な、バレエをモチーフにした作品。

in fasten Grenzen, Paul Klee 1935
in fasten Grenzen, Paul Klee 1935
焼き物とか、カーペットを連想させる作品。
もし、クレーがもっと長生きして(60歳で亡くなっている)、
もし、陶器をやっていたら(ピカソやシャガールみたいに)、
さぞかし面白い作品を創っただろうなーと感じる。

Tanz stellung 17.B, Paul Klee, 1935
Tanz stellung 17.B, Paul Klee, 1935
これもダンスを描いているけれど、表現が「忘れん坊の天使」みたいで愛らしい。

Ohne Titel (Kind und Drache), Paul Klee, um 1940
Ohne Titel (Kind und Drache), Paul Klee, um 1940
サブタイトルが「子どもとドラゴン」。
子供が走ってくるemailの擬人化に見えるのは私だけか?(笑)
色のコンビネーションが、絶妙に美しい。

Clown in Bett, Paul Klee, 1937
Clown in Bett, Paul Klee, 1937
「ベッドのクラウン」、だそうだけど、
フルーツ・ボウルを連想する。

der bluhende Garten, Paul Klee, 1930
der bluhende Garten, Paul Klee, 1930
「花咲く庭」が完全に抽象化された作品。

individualisierte Hohenmessung der Lagen, Paul Klee, 1930
individualisierte Hohenmessung der Lagen, Paul Klee, 1930
最後のエリアには、このような完全に抽象化された作品が、集約されている。

Paul Klee - note
作品とともに、制作プロセス(理論?)の記したノートも展示されていて、
そのノート自体が、作品としておもしろいかも・・・だった。

Paul Klee - note
最後にもう1ページ。




Zentrum Paul Klee(パウル・クレー・センター)

ヴィジター情報(英文で<このページ>)

地図:




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ようやく、まとまって時間が出来て、オブジェ制作モード、なう^^。

Assemblage objet d'art mode.... recent days : )



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