Thursday 3 March 2016

Rijksmuseum(国立博物館)2016, アムステルダム -1-

今日はじめて気がついたんだけれど、PCヴューの時のサイドバーから「タグクラウド」が消滅・・・?理由は皆目不明だけれど、タグの量が多くなりすぎたから・・・・という気がする。 新たに貼り直してみても機能しないし、検索しても適切な原因+対処に行き当たらないので、えー、諦めた。カサが増えて、ちょっとうっとおしくなってきていたので、まあいいや。過去記事等データを探すのには「検索フォーム」を使ってもらうのが、手っ取り早いかと。(←このあたりの話は、本ブログFC2のことを書いてますよ、このBlogger版ではなくて・・・。)
こういう時に、世界のBloggerとかだと、世界中からHow toのポストが出てきているので、圧倒的に問題が処理しやすいのだけれど。日本サイトはこういう点でも不都合が多い・・・という愚痴。もう本格的に、バックアップサイトのBloggerの方に乗り換えるかも・・・近い将来。

Follow up: って、愚痴っていたら、3日後に突然「タグクラウド」復活。ただのバグだったのね。失礼、FC2バカにしてて・・・(笑)。

アムステルダム続きで、今回から、最終日に訪れたRijksmuseum(ライクス・ミュージアム=国立博物館)の写真を詰め込んでいくことに。
ここは去年も訪れたのだけれど(そのときのエントリーは<このページ>から連続7回)、なにしろオランダ最大の博物館、半日で回りきれるものではなかった。その上、その日は雪で鉄道運休、ホテルのある駅前から運良くヒッチハイク状態で中央駅にたどり着いて、そこからまたミュージアムにやってきたので、1時間以上のロス。結局、ミュージアムの約半分を見て回っただけ。
今回は、その残り半分、昨年見逃しているところ、どちらかと言えば絵画中心に、見て回ってきた。
とはいうものの・・・根っこが、インテリア/工芸系なので、ついつい3Dのものに熱中して見て、撮影してしまうのはヤムナシ・・・。
その、絵画以外のものから、まず今回ははじめてみよう。

Music cabinet and Piano with a relic of St Cecillia, designed by Pierre Cuypers, 1858-59
Music cabinet and Piano with a relic of St Cecillia,
designed by Pierre Cuypers, 1858-59
ゴシック・リヴァイヴァル好きのソフト・スポットを激しくついてくる、
楽譜用キャビネットとピアノのセット。
この博物館の建築を設計した、ゴシック・リヴァイヴァルの建築家、
Pierre Cuypers(ピエール・カイパース)が、
2度目の奥さんとの婚約・結婚プレゼントにデザイン制作させたもの。

Music cabinet and Piano with a relic of St Cecillia, designed by Pierre Cuypers, 1858-59
キャビネットの方を真正面から。
イギリスでいうなら、William Burges(ウィリアム・バージェス)か、
Augustus Pugin(ピュージン)か。
ちょっとロマンティック、お伽話的手法が、バージェスの方に近かったりして・・・。

Details - Music cabinet and Piano with a relic of St Cecillia, designed by Pierre Cuypers, 1858-59
装飾的なロックの付いたパネル部分には、
聖カテリナと聖テレジアが描かれて、

Details - Music cabinet and Piano with a relic of St Cecillia, designed by Pierre Cuypers, 1858-59
その上の対のパネルには、受胎告知と、
聖セシリア
と(彼女の霊性を受け入れて改宗した)ヴァレリアヌスの婚礼が描かれている。
聖セシリアはまた、音楽の守護聖人なので、
音楽関連の装飾にはよく描かれている。

Details - Music cabinet and Piano with a relic of St Cecillia, designed by Pierre Cuypers, 1858-59
ピアノのバックパネルの装飾。

Details - Music cabinet and Piano with a relic of St Cecillia, designed by Pierre Cuypers, 1858-59
中央の玉座に座るマリア母さまを中心に、
左に女子部の聖人さんたちで、聖セシリアがまず筆頭。
聖カテリナ、アグネス、バルバラ、が続く。
右の男子部の聖人さんたちは、
ダヴィデ王、アンブロシウス、グレゴリウスと、音楽関連の聖人さん達。
そのまた左右のパネルには、歴史・伝説上の音楽家が描かれている。

Cabinet, Jan Adolf Hillebrand Leeuwwarden, 1844
Cabinet, Jan Adolf Hillebrand Leeuwwarden, 1844
次もゴシック・リヴァイヴァル様式のキャビネットで、
繊細な透かし彫りの後ろに、ミラーが貼り込まれている。

Details - Cabinet, Jan Adolf Hillebrand Leeuwwarden, 1844
19世紀には万博・見本市が全盛期。
国威を競った「究極の工芸品」の需要がここに生まれる。
産業・技術の興隆には役だったんだろうけれど、
デザイン的には「ハンパなくやり過ぎ」なものも多数産出。
これは万博出品作だったそうだけれど、「美しい」範疇にとどまっていて、
技術的にもかなり凄い。

Wall cabinet, Munich, 1844
Wall cabinet, Munich, 1844
これまたゴシック・リヴァイヴァル様式、ドイツ製壁掛けキャビネット。

Wall cabinet, Munich, 1844
オークのヴェニア貼ローズウッドに、ブラスや、錫でインレイされた華麗なモチーフ。

Part of Three-door cabinet,  c. 1835 - 38
これもインレイのパネルドア。
三枚扉のキャビネットの一部(全体像は<このページ>)。

Inlaid panel, Amsterdam, 1671
その昔、螺鈿に憧れて芸大で漆工芸をやってて、
しかし学生程度の修行期間では、まともな螺鈿など制作できるはずも無く・・・、
いまだにこういうインレイ・螺鈿系のものにはソフト・ポイントあり。
一見漆に見えるけれど、実際はLydian stone(リディア石)とよばれる、
スレート/フリント石にインレイされたものなのだとか。

Inlaid panel, Amsterdam, 1671
白い、カリグラフィー部分はいわゆるMother-of-pearl(白蝶貝)で、
花の部分には、Abalone(アワビ)系の色の濃いものが使われている。

Inlaid panel, Amsterdam, 1671
あまりに華麗すぎて・・・、しばらく見いっておりましたよ。
(だからって、漆を続けていればよかった・・・とはちっとも思わないんだけど・・・笑)。

Cigar chest, France, 1867-75
Cigar chest, France, 1867-75
これも19世紀ちょっとこってり、フランス製の葉巻入れ。
葉巻>火ということで、側面にサラマンダー(火龍)が描かれている。

Cigar chest, France, 1867-75
爬虫類的なモチーフにもソフトポイントあり。

Cigar chest, France, 1867-75
サイドにはこんぐらがった蛇達。

Rijksmuseum Collection
これは何だったか???資料を押さえてなくて不明だけれど、
19世紀ルネッサンス・リヴァイヴァル的なモチーフ。

Model of the memorial of J.F. de Friderici Gerrit Schouten, wood papaer glass, 1812
Model of the memorial of J.F. de Friderici Gerrit Schouten, wood papaer glass, 1812
ミニチュア好き心をくすぐられた・・・これはモニュメントのミニチュア・モデル。
(詳細は英文で<このページ>。)

Model of the memorial of J.F. de Friderici Gerrit Schouten, wood papaer glass, 1812
想像だけれど、これはアーティスト/工房が、
受注の前にプレゼンするものだったのでは・・・?
木と紙で作られていて、大理石風に白くペイントされている。
この紙で出来た髪の毛の表現とか・・・、

Model of the memorial of J.F. de Friderici Gerrit Schouten, wood papaer glass, 1812
薄紙を使った布地の表現に、何かインスピレーションを受ける。
Pおじさんが、「1/24のミニチュアで、布地を一番リアルに表現できるのは薄紙。」
といっていたのを思い出した。Pおじさんも、これを見てたりして・・・。

Diorama of Goverment Square in Paramaribo, Gerrit Schouten, wood paper glass, 1812
Diorama of Goverment Square in Paramaribo, Gerrit Schouten, wood paper glass, 1812
ミニチュア続きで、
ジオラマ。スリナム共和国の首都パラマリボを描いている。
こういうジオラマも、一種のボックスアートなのでかなり好き^^。
元々は英領だっものが、英蘭戦争後、オランダ領ニュー・アムステルダムがニュー・ヨークに、
パラマリボは英領から、オランダ領になったのだそう。
ここではまだユニオン・ジャックで描かれている。

Diorama of the waterfront of Paramaribo, 1820
Diorama of the waterfront of Paramaribo, 1820
最後にもう一つジオラマ。
同じくパラマリボのウォーターフロントを描いたもの。


次回からは絵画編を。



Rijksmuseum(国立博物館)
Museumstraat 1, 1071 XX Amsterdam

開館:毎日 9:00am- 17:00pm 
(クリスマスも、New Years Dayも、国王誕生記念日もオープン)

入場料:大人17.5ユーロ、特別展とのコンバイン・チケットだと25ユーロ。
チケット売り場がかなり並ぶ、という話なので、E-チケットが推奨されている。
プリントアウトを持っていけば、そのまま直接館内入口に向かい、
係員にプリントアウトをスキャンしてもらうだけ。
チケット、プリントアウトを持っている限り、その日の内の出入りは自由。
毎回、入口でスキャンして入れてもらう。

地図:

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