Dinan(ディナン)-リヴァー・ボート
やっと夏のホリデー話の最終回で、でもまたDinan(ディナン)のイメージ。
前々回の<このページ>フォトジェニックな坂道を延々下っていくと、Rance(ランス)川の橋に突き当たる。
その橋のたもとに船着場があって、夏の間は1時間周遊のリバーボートが出ている。
リバーボート・マニアの私としては(ボートが好きなのに船酔いする、リバーボート=揺れない、なので・・・)、これは、はずしたくないアトラクション。
そこで、滞在の2日目の朝一番の11時の便に乗るべく、坂を下っていった。

町から降りてきた坂道、Rue du Petit Fort(ル・ドゥ・ぺティ・フォルト)の先に、
その橋の上から、ボートの出る船着場を見たところ。

泊まっている、このちょっと昔風なボートが、それ。
ロンドンはじめ、都会のリヴァーボートは、なにかとハイテク・デザインだけど、
古物の町ディナンだけあって、古風な木造「屋形船」風。

一緒に乗り込みを待っていた、ゴキゲンな犬君。

11時の乗客が、全員中に座ったら、ぼちぼち出発。

ほぼ川沿いにリヴァー・パス(遊歩道)も続いているので、
別にボートに乗らなくってもいいようなものだけど・・・、

ボート好きにとっては、「水の上」というのがポイント高し。

天気は上々、まだ朝なので、空気はさわやか、な、ボート日和。

途中、ガイドのお兄さんが、川の歴史をいろいろ解説してくれるのだけれど、
何しろフランス語なので、私には全く意味はわからず・・・で、
おぼろげに解ったのは、ナポレオンの時代に、このロック(閘門)を作ったりして、
交通機関として川が整備されていった・・・みたいな話。
で、向こうに見えるのが件のロック。

ロック自体は、イギリスにも数限りなくあって、おなじみのものだけど、
それでも、水の上で呑気に時間が流れていく感覚が心地よい。

実際の話、船をチェンバーに入れて舫って、水門を閉めて、
水を入れ(抜き)、水位を先にあわせて、また水門を開けて、運行という手順は、
少なくとも10分以上かかる。
そして、先に反対側からのボートの方が、先にチェンバーに入りつつあったら、
そのプロセスが終わるまで、こちら側のロックの外の待機場で舫って待つ。
(2つ上の写真の手前では、その待機場で小さなボートが待っている。)
という、まぁ、実に悠長なシステムなので、呑気に構えるしかないでしょう。

ロックの先では、待機していた反対方面に下るボートが、
ぼちぼちロックに入るべく、舟を動かそうとしているところ。
先に見えているのは、隣村LehonにあるAbbey of Saint-Magloire(聖マギュア修道院)。

Lehon村の石橋をこえてしばらくしたら、このボート・トリップの折り返し地点。

私たちの座っていた、船の左側だと、帰りにこの修道院を見ることになる。

もちろん、ガイドのお兄さんがいろいろ、この修道院と、
丘の上に見える(現在は廃墟の)砦について解説してくれているのだけれど・・・、
いかんせん・・・、これもフランス語で全くわからずじまい。

ま、私はヴィジュアル系なので、撮影にいそしむ。
一方、相棒のフランス語のちょっとわかる、愉快な言語系Danaさんの頭の中では、
いろいろシュール、かつ、独創的なな川の歴史が繰り広げられていたようで
<Danaさんバージョンのリバートリップ記>
その後しばらく、それをネタにジョークが展開していたのだった(笑)。

川辺にピンクの彩を添えるPurple loosestrife(パープル・ルースストライフ)。

フキの一種なのかな?
ガイドのお兄さんが、昔はこれを丸めて小枝を刺して留めたものを、
日よけ帽子代わりに、かぶっていたものだ・・・という風に、実演して見せてくれた。

向こうからやってくる、こんな小さなボートも借りられる様子。
で、風景の方は緑が多くて爽やかなんだけど、(行きしにすべて解説してしまったので、)
帰り道にはいまひとつ、ガイドさんの話題がない。
そこで、突然・・・彼は歌い始めるのだった。

「じゃ、歌、いきまーす。」みたいな感じで、引っ張り出された手回しオルガン。

前のDanaさんの持っている地図が回されてきて、
曲自体は「Ah, Le Petit Vin Blanc(安い白ワイン)」という、
(第二次世界大戦後の)フランス開放万歳!!的に、戦後大ヒットした曲だそうで、
なので、フランス人なら、愛国大合唱せずにはおられない曲のよう。
そこにどうやら「美しきディナン、万歳!!」風の歌詞を付けているものと思われる。
道理でフランス人乗客は、ノリノリの大合唱。
事情のわからない、私達と後方デッキの英人乗客達は、
Youtubeでみつけた、一番ヒットした(というはなしの)Lina Margyヴァージョンの
「Ah, Le Petit Vin Blanc」。すっごいフランスっぽい。イギリスではありえない。
イギリスではお姉さんは、きりっとクールで男っぽい・・・昔から(笑)。

そうこうしているうちに、楽しい一時間はすぎて、ボートはDinanの橋に戻ってきた。

最後にもう一度船着場から見た、橋とヴィアダクト。
Vedette Jaman IV (ボートの名前)
4月~9月、一日3~4便運行<スケジュールはこのページ>
大人 13ユーロ、子供 9.5ユーロ。
(と、サイトには出ているが、ホテルからブッキングしてもらったら、
このへんのディスカウント事情は、よくわからない。)
船着場の地図は<このページ>
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