箱彫刻家Peter Gabriëlse(ぺーター・ガブリエルザ)新作
今回はLe Châteauで覗き見した、ペーターおじさんの箱彫刻の新作。
完成しているものもあれば、まだ製作中のものもあり。
これまた、並べられている状態のまま動かさずに、サクサク撮っていったので、作品写真としては上出来とはいえないけれど、パリ個展会場での撮影がわりの速報ということで。
鉛色の作品。実際に鉛の「ついたて」の前には、小さな白いライオンの彫像が立っている。
クローズアップ。
小さな棚の上の、小さな小さなボウルが、インテリアのスケールを実感させる。
今回のシリーズの中で、とりわけ印象的だったこの作品。
左下のキャビネットが・・・、
アンティークの人形の家の家具(?)だったのだろうか、
信じられないほど細かな細工の施された象牙製のもの。
去年これとよく似た構造の作品を見たことがある。
今回のこの作品にはストーリー性というか、「オチ」があって・・・、
よく、箱彫刻の「挿し色」に使われるブルーに、ペイントされた椅子と、
よく見ると階段にブルーの塗料が飛び散っている。その訳は・・・、
階段の最上段で、ちょっとしたトラブル。
青い塗料の入っていた小さな容器が、ひっくり返ってしまったのだった・・・、
という、状態が演出されている。芸が細かい・・・。
このフレームの、壁画のようなまったりしたタッチは、
古いキャンバス地を張りこんだ上にペイントして作られている。
そのディティール。
近頃時折現れる、机の上の地球儀。
そのディティール。
いつも人気のある「図書室」シリーズ。
ゴシック風の装飾木枠の中に、ガラス瓶の底がぴったり納まっている。
流しガラスがなかった頃に、吹きガラスで作られたガラス、
(Crown glassとかBullseye glassとか呼ばれる)を、連想させる。
そのディティール。
この図書室に収まっている本の表紙はマーブルペーパーが使われている。
以下はディティールを撮ったけれど、全体像が上手く撮れなかった作品達。
どうやって作るのか、小口金装丁のミニミニ本。
小口金が光に映える。
古い壁紙に、錆びたフックのある部屋。
時々登場する、「挿し色・ブルー」の作品。
古いボルトのある部屋。
ダイナミックなスクロール飾りの付いている部屋は、
まだ外側のフレームと合体していない(写真左側の作品)。
小さな音楽室は・・・、
キャビネットの中に、仕込まれているのだった。
古いキャンヴァスを張り込む手法が、ここでも使われている。
まだ最後の仕上げを待っている作品たち。
このアトリエの眺め自体が、
まるで箱彫刻作品の中・・・かと、一瞬勘違いしてしまう(笑)。
パリ個展が実現せずに残念だったけれど、ペーター師匠の製作エネルギーもアイディアも、まったく衰えは感じられない。ぜひまた個展が実現すると楽しいのだけれどな^^。
Labels: アート/デザイン
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