Tuesday, 8 May 2012

Garden Museum (庭園博物館)

標本箱ご無沙汰でした。ぼちぼち、復旧します。
天候不順のLondonを、日本雑誌の撮影仕事で走り回って、その後はポストプロセスして納品。

そうしたら、「夏ごろには・・・。」と言っていたFiber optics(光ファイバー)が、意外と早くに導入完了。
数字上の理屈では5-6倍早くなっている・・・ということなのだけれど、実感としては2倍早くなった程度かな。 それでも写真のUpload時間が約半分以下になったのは助かる。
それにつけても不思議なのは・・・エンジニアのお兄さん、うちの通りの端にあるコネクション・ボックスで何か操作してきて、そして、うちの中のワイヤリングを光ファイバーに変えてくれたのだが、うちの家の前の端末ボックスから、うちに入ってきているワイヤーは、昔ながらの細い銅ワイヤーのままなんだけど・・・? う~ん、これでいいのだろうか、光ファイバー?
ま、あまり深く考えると、どんどん謎が深まるU.K.方式なので、深く考えずに、ひとまず繋がってればよしとする。

部屋のワイヤリングを変えてもらうのに、あまりにもモノが多すぎるので、ワイヤーの走る壁の周辺を片付けておいた。
そうしたら、その後なし崩し的に・・・部屋中の大掃除を始めてしまった。
デスクトップを入れたときに、とにかく乗っけるものを、というので、適当に買った安物のPCデスク。
仮仕様のつもりだったのが、ずるずるそのまま2年も使っていた。本格的にPCが使いやすいように、かつ、収納力最大限、というレイアウトを以前から考えていたのだが、それを突然実行に移してしまった。
せっかくつないでもらったワイヤリングを、翌日には1mばかり移動して、つなぎなおした。
この1mの移動が、すべてコードつきの私のシステムだと、半日掛の仕事。そのあと、たまりにたまった不用品の大処分をして、アンティークの収納力最大限のキャビネットを買って、そこに整理して収め・・・今日に至る。 よく働きました・・・。

また、この成果は後日報告することにして、今回の本題はこの前の話の続き、Lambeth(ランベス)にあるGarden Museum (庭園博物館)のイメージ。


Garden Museum 
庭園側から、ミュージアムの建物、旧St. Mary's Church(聖メアリー教会)を見たところ。


ここの博物館としての歴史は、それほど古いわけではない。 
長年荒れ果てたまま放置されていた、ランベス・パレス前の旧地区教会、このSt Mary's Churchが取り壊されることに反対して、1977年に庭園博物館という形で設立した。
なぜ「庭園」というテーマなのかというと、イギリスの庭園史のなかで最初の著名ガーデナーで、植物採集家の、John Tradescant(ジョン・トラデスカント)この教会に埋葬されている、ということに由来する。
彼は、植物のみならず、博物全般の膨大なコレクションを、世界各地から収集していた。ランベスの彼の広大な屋敷「The Ark(箱舟)」は、典型的な「Cabinet of Curiosity (驚異の部屋)」で、一般公開されたイギリス最古の博物館「Musaeum Tradescantianum」でもあった。そののちここの収蔵物はコレクターのElias Ashmole(エリアス・アシュモール)」を経て、Oxford(オクスフォード)のAshmolean Museum(アシュモリーン博物館)に収蔵されている。


Garden Museum
庭園の真ん中に立つこの墓標が、ジョン・トラデスカントの墓。

Garden Museum
その彼の墓を中心にして、彼の時代の16世紀後半~17世紀にかけての庭園のスタイル、
ノットガーデン」の庭が再現されている。
ノット(Knot)というのは「結び目」のことで、結び目模様のようなパターンに
Box(つげ)のヘッジで区画分けされた中に、別種のハーブが植え込まれる様式。

Garden Museum
まだ、春も早い3月末だったので、花を見るにはまだまだ早すぎるシーズン。
6月から7月にかけてだと、花盛りのハーブガーデンが楽しめることと・・・。
それでもここは、都会のオアシス、周りをオフィスビルに囲まれた中にある、和めるスポット。

Garden Museum
育ち始める植物たちに準備万端。
伐採材を組み合わせて作る、サポーターがナチュラルでいい。

Garden Museum
これは「昆虫ホテル」と呼ばれていて、冬越しする昆虫たちを収容する施設。

Garden Museum
の、横にあるWater feature(水もの・・・あぁ、日本語でなんていうのか解らない)。

Garden Museum
この日の暖かい日差しが水に映える。

Garden Museum
背の高い品種のスノードロップが、まだ咲いていた。

Garden Museum
時々見る植物なのだけど、何なのか名前は知らない。

Garden Museum
これは原種に近いチューリップ。

Garden Museum
日陰に咲くスミレ。

Garden Museum
これはなんだろう・・・、マメ科の植物のようだけど?

Garden Museum
これも何の花か知らないけれど・・・春の日差しの中で、輝いている。

Garden Museum
中には小さなカフェがあって、これはランチのメニュー。焼きたてのケーキも美味しそう。
暖かい日は庭のテーブル席が快適^^。
シーズン時にはこの庭で収穫された、ハーブも使われるのだとか。

Garden Museum
建物の中はこんな感じで、2階部が庭園史をテーマにした、小さな博物館になっている。
1階部は主にレクチャー等の活動に使用されている。

Garden Museum
収蔵されている、猫の形の「鳥よけ」。
現在でも、真っ黒の猫を切り抜いてビー玉の目が光る商品が、
販売されているのを見たことがあるけれど、
白黒柄のハンドペイントっぽさが、とてもかわいい^^。

Garden Museum
ブリキのおもちゃのガーデナー。不敵な笑い・・・。

Garden Museum
ミニチュアのガーデン風景。

Garden Museum
19世紀末期の種のパッケージ。
Yates Seedsはマンチェスターから、ニュージーランドに移住した英人Arthur Yatesの創設した会社で、
現在でも、ニュージーランドとオーストリアで広く販売されている。

Garden Museum
最後に博物館入り口の部分にある、墓標。


あまり知られていない、小さな静かな博物館なのだけれど、気候のいいときはとてもほっこりできる。
ウェストミンスター界隈の人ごみに疲れたら、河を渡ってLambeth(ランベス)のこの博物館に逃避するのもなかなか楽しい。

Garden Museum (庭園博物館)

Lambeth Palace Rd, London SE1 7LB

開園:日~金 10.30am-5.00pm、 土10.30am – 4.00pm
毎月最初の月曜日休館。

入場料: 大人£7.50、シニア£6.50、学生£3

地図:

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