Saturday, 3 March 2012

とても個人的な音楽の話 - 80'Music-Bauhaus(バウハウス)とPeter Murphy

先日、なにげに右コラムの「カテゴリー」を見て、「音楽」などというものを作っていたことに気がついた。
で、その内容は、John FoxxのCathedral Oceansがおまけヴィデオだから・・・というだけで、以上終わり。(何でこんなカテゴリー作ったもんだろうか?)
カテゴリーを埋めるために、今回は私的音楽の話。
近頃Youtubeでコピーライトがうるさくなってきて、どんどん消されていくので、ここにEmbed貼ったとしても生き延びていくものやらどうやら、はなはだ怪しいけれど、面白半分で書いて貼ってしてみよう。

まずは、自分の音楽史から話し始めると・・・、
子供の頃からあまりTVを視ないので、いわゆるTVの流行物というのには全然ついていけていない。
まぁ、運が悪ければ「いじめ」にあいかねない「はずれ」ぶりなのだけれど、幸か不幸か、我々の時代は「仲間はずれ」はあっても、「いじめ」というのはあまりなかったようで、上手く生き延びてきた。(「仲間」は特にいらない性格なので、「仲間はずれ」になっていても、気づいていないことは、とても多いとおもう・・・笑)。
これはちょっと脱線・・・、本筋は、だから流行物の日本の音楽はほとんど知らない、ということ。
小さいときは親の持っていたアルゼンチン・タンゴや、カンツォーネみたいなものを聴いていたような気がする。
で、ティーンエイジャーになると、ロシア・東欧系の作曲家のものを聴いていた。 つまり、チャイコフスキーとか、ラフマニノフとか、ボルジャック(ドボルザークって日本では言ったな?)。
大学生の頃に、唐突にパンクとかNew Waveとかが出始めて、MTVが日本で深夜放送され始めた。 そのころから、スッポリBritz New Wave(今更「New」でもないので、近頃は「Dark Wave」と呼びならわされているような・・・)にはまってしまっていた。

また話は、横道にそれるが・・・、後日このプロセスで、気づいたことがある。
私の耳は「マイナーコード(短調)」にしか感応しない・・・ということ。そういえば、アルセンチンタンゴもカンツォーネもチャイコフスキーも、圧倒的にマイナーコード。
そういうなら、「演歌」もマイナー・コードなんだけれど、あの「おベタ」な歌詞がてんでダメ。
カンツォーネの場合、イタリア語なんて解らないから、どうでもよくて、「アモーレアモーレアモーレ、アモレミーオ~、インヴラツァティメ、シトルド、ニドローラ・・・ヴォイオレスタン、コンツェ・・・シノメモーロ」なんて子供の時歌ってて、今でも少し覚えているが、実はこっぱずかしい内容なんだろうな・・・(笑)
ビートルズも、マイケル・ジャクソンも、ポップス系は「?」で、まったく興味ないのは、メジャー・コード(長調)だからメロディーとして認識できない、という明快な理由。
有名どころでは、イーグルスの「Hotel California」や、ストーンズの「Paint it Black」、もっとさかのぼってアニマルズの「House of the Rising Sun」(これ100%演歌な歌詞だったが・・・)はマイナー・コードなので「好き」。(あ、ブルース系はマイナー・コード多し。)
こんな嗜好で音楽を聴く・・・という他の人の話は、聞いたためしがないのだけど・・・こんな耳に出来上がってしまったものだから、やむをえない。
ちなみに、クラッシック・レコード関連の仕事をしていた配偶者氏が、面白半分で自分の持っているレコードで、私にマイナーコード・テストしてみた結果、正解率85%以上。クラシック音楽の場合、マイナーからメージャーに、またその逆にと、転調することが多いので、一概にはいえないのだった。

またまた、話の横道で枝葉が広がってしまう・・・つまり、80’s New Waveと呼ばれるものは、大半マイナー・コードで出来上がっている、というあまり知られていない事実が、ここにあるのですね(おおげさか?)。
その後、ハウスやラップが出てきてからは、メロディーラインも、コードもないので、一切聴かなくなった。これも、明快。
それ以降は、ワールド・ミュージック系のものを聞いていることが多い。(トルコやアルメニアの曲なんて、ことごとくマイナー・コード。)

そのTwisted ears(ねじれ耳)の私的音楽チョイス、懐かしのメロディーで、今回は私がBritz New (Dark) Waveにひっかかったきっかけの、Bauhaus(バウハウス)とPeter Murphy(ピーター・マーフィー)。
  

バウハウス(Bauhaus) Spy in the Cab - 
1980年 4AD リリースのアルバム「In The Flat Field」より。

バンドの解説はWikiリンクにまかせて・・・、
70年代の大仰なロックには興味になかった私が、
深夜放送ラジオでこれを聞いて、かなりぶっとんだ。
そして、Bauhausを片っ端から買っていた。
今にして思えば、彼らは元祖Goth(ゴス)だったんだな・・・これが。

Wikiにもあるように、彼らの大半の曲ははパンクを引きずっていて、
ウルサイのだけれど
メロウ系の曲にBauhausの特異性が出る。
そして、ヴォーカルのPeter Murphyが美形かつ超特異(笑)。


Hollow Hills - 1981年 Beggar's Banquet リリースのアルバム「Mask」より。

このレアなヴィデオは、1983年バンド解散後、
また1998年に再結成してU.S.A.ツアーした時のもの、ではないかと思う。
Murphy氏だんだんアメリカ発音で歌うようになってきたし。
再結成してからの方が、ステージの完成度がずっと高いではないか・・・。
大人になったっということか・・・資本力がついたということか(笑)。

これちょっとウルサイけれど、初期のTelegram Samのヴィデオ。


元曲T・Rexの「Telegram Sam」の70年代グラム・ポップに、
パンクと「カリガリ博士」的なる1920年代ドイツ表現主義映画の
ツイストをきかせたらこうなった、という・・・。

個人的に好きだったのは、洗練されていて、
どことなくデカダンス・アンニュイなこの曲。


She's in Parties - 1983年 Beggar's Banquet リリースのアルバム
「Burning from the Inside」より。

知人の子息の今時のゴス系君に言わせると、こういうのは今や「ゴス」じゃなくって、
「ロマンティック・ゴス」というのだそうな。

Peter Murphy collage
これは、初めてスリーンショットをどうやるのか知った時に、
遊びで作ったコラージュ。
芸大の頃は、Murphy氏がかなり製作のイメージソースで・・・
(こういうのをMuseっていうのだろうかね?)、
漆の作品を作っていた・・・って、いったいどんな?と思われることと・・。
このあたりの昔の話は、忘れましょう(笑)。

解散後は、メンバーそれぞれに別のプロジェクトで活動しているのだが、
ヴィジュアル系の私は、当然、Murphy氏のフォロワー。
Peter Murphy Wikiリンク「English」「日本語
氏のOfficial Websiteは「ここ

解散の翌年、氏と、これまた超特異な元Japan
(あ、これこそ「ヴィジュアル系」の元祖)の
Mick Karn氏とのプロジェクト「Dali's Car」。


Dali's Car - The Judgement is the Mirror
そういえば、今年の1月にMick Karn氏は享年53歳で、
癌で他界されたのだった・・・合掌。

ソロになってからの、曲・映像ともに好きなのがこのヴィデオ・・・


All Night Long - 1988年 RCA/Beggars Banquetリリース、アルバムLove Hysteriaより。

1990年頃に、ムスリム・スーフィー派哲学に傾倒して改宗、トルコに移住して、
現在もトルコで家庭を持っている。
音楽的にも、(以前からそうだけど)中近東音楽の影響がいちだんと強くなる。
私的にも中近東音楽は「魂レベル」で好きなので(笑)、
そのまま、フォロワーが続く。

これはMusicだけだけれど、もっとも中東音楽の影響の強い、美しい曲、


Surrendered - 1997年EP版アルバム Recallより。

これも同じRecallより、トルコの曲の英訳版、アコースティックで。


Big love of a tiny fool

これ一番最新のオフィシャル・ヴィデオかな。
これは曲よりも・・・Movieのデジタル・ポストプロセスと、
トルコのインテリアに目を奪われてしまった(笑)。


Seesaw Sway - 2011年 Nettwerk Recordsリリース、アルバムNinthより。


彼のツアーはもっぱら、USAなので、U.K.でお目にかかることはほとんどない。
去年2年ぶりに、Londonでライヴがあって、私はチケットまでとっていたのに、歯が悪くなって歯科医に駆け込むことになり行けなかった。
いやぁ、もうこの歳になったら、座席のないオールスタンディングのライヴに、一人でふらっと行くのは、体力に限界があるということで(2年前まで行ったけど・・・笑)、ライヴからは隠居して、アームチェアー・リスナーになることにした。

また時たま気が向いたら、「ねじれ耳」音楽話追加します^^。




Labels: