Natural History Museum(自然史博物館)のミネラル室
今回はLondonのNatural History Museum(自然史博物館)のミネラル室から、鉱物サンプルのイメージ。
と、いうと、なんだか化石でも出てきそうだけど(もちろん、この博物館には化石もいっぱいあるのだけれど・・・)、今回は半貴石の写真を中心に。
自然史博物館の建物は、19世紀後半に建築家Alfred Waterhouse(アルフレッド・ウォーターハウス)の設計による、ゴシック・リヴァイヴァル様式で、Londonの建築の中でも私のお気に入りの一つ。
そして、このミネラル室が一番顕著に19世紀当時の展示室の様子をとどめているので、展示物のみならず、展示室自体がこの博物館の中でも、最も興味深いもの。
これはエントランス入ってすぐの吹き抜けのホールで、巨大なダイナソーの化石がお出迎え。
ゴシック・リヴァイヴァル、というか、ロマネスク・リヴァイヴァル様式の建築。
正面の階段を上がり、右にまがった回廊の突き当たりにあるのが、ミネラル室。
回廊手すりの柱の模様は、ジュラ紀の裸子植物の幹のパターンを模したのだとか。
ミネラル室。展示キャビネットも古色豊か。
こんな感じで展示されている。
特に地学に詳しいわけではないので、ディティールは知らないのだけれど、
仕事柄もあり、石を覗き込んでいるだけでも、面白い。
フローライト原石の一部。
透明感のあるフローライトは、ミント~ライトブルー~ブラウン~パープルにいたる、
幅広い、さわやかな色合い。
近頃は、私のジュエリー用には全然手に入らなくなってしまった。
これも、フローライトの接写。
独特の四角い結晶体。
これも、フローライト。カレイドスコープのようにキラキラ。
似てるけれど、こちらはカルサイト。
カルサイト。
カルサイト。覗き込んでいたら、別の次元に行ってしまいそうな・・・
そんな気分になるのがミネラルの不思議なところ。
これは、おなじみのクオーツ。
これも中に別次元の世界を含有している!?
ルチル・クオーツ、別名エンジェル・ヘアーとも呼ばれる。
金色~ブラウン~黒と天使の髪の色もいろいろなのかな(笑)。
ブルー・トパーズ。
の、中を覗き込む。
Gypsum・・・というのは、石膏の一族らしい。
でも、透明度があって、中でCopper(銅)の結晶が育っていっているのが見える。
海の中でゆらめく海草のよう。
透明度の高い石ばかり、覗き込んでしまう傾向があるのだけれど・・・、
これはScorodite(スコロダイト)という不透明な石。
マーブルのパターンがきれいに出ている。
これは、なんという石なのだか、ひかえてくるのを忘れてしまったのだけれど、
コンテンポラリーのセラミック・アートとしか見えない・・・。
これは「力強い」Pyrite(パイライト・黄鉄鉱)、鉄と硫黄で成り立っている。
石というより、ほとんど金属。実際に持つと、とても重い石。
Aragonite(アラゴナイト・アラレ石)の、造形にも感嘆させられる・・・。
現在は女王陛下のクラウンに使われていて、ロンドン塔のクラウン・ジュエルズに保管されている、Koh-i-Noor(コ・イ・ヌール)ダイヤモンドの「複製」も展示されている。
そのほか、ジュエリーとしてセッティングされたものも、一部あり。
その、ザ・ヴォールトに展示されている、The Devonshire Emerald(デヴォンシャー・エメラルド)。
これは本物、1384カラットで、世界一大きなエメラルド原石として知られている。
コロンビア産出で、1831年にブラジル皇帝ドン・ペドロ1世より、
第6代デヴォンシャー公・ウィリアム・カヴァンディッシュに贈られたため、こう呼ばれている。
これは、Aurora Pyramid of Hope (希望のオーロラ・ピラミッド)と呼ばれる、
天然カラー・ダイヤモンドのコレクションの一部。
現存するダイヤモンドの、すべてのスペクトラムをコレクションしたもので、
296個のスペーシメンで構成されている。
uvライトの下で、異なる蛍光性を見ることができる。
ダイヤモンドに、蛍光性のあるものがあるなんて知らなかったよ・・・。
オパールも、石の中に別の宇宙を持っている石だな・・・と思う。
最後に、とてもチャーミングな、ウォーターメロン・トルマリン。
Natural History Museum (自然史博物館)
Cromwell Road,London,SW7 5BD
毎日開館(12月24-26日以外) 10.00AM - 17.50PM 最終入館17:30PM、入館無料
地図:
View Larger Map
Labels: 場所
<< Home