Saturday, 7 January 2012

Natural History Museum(自然史博物館)のミネラル室

今回はLondonのNatural History Museum(自然史博物館)のミネラル室から、鉱物サンプルのイメージ。
と、いうと、なんだか化石でも出てきそうだけど(もちろん、この博物館には化石もいっぱいあるのだけれど・・・)、今回は半貴石の写真を中心に。
自然史博物館の建物は、19世紀後半に建築家Alfred Waterhouse(アルフレッド・ウォーターハウス)の設計による、ゴシック・リヴァイヴァル様式で、Londonの建築の中でも私のお気に入りの一つ。
そして、このミネラル室が一番顕著に19世紀当時の展示室の様子をとどめているので、展示物のみならず、展示室自体がこの博物館の中でも、最も興味深いもの。

Natural History Museum
これはエントランス入ってすぐの吹き抜けのホールで、巨大なダイナソーの化石がお出迎え。
ゴシック・リヴァイヴァル、というか、ロマネスク・リヴァイヴァル様式の建築。
正面の階段を上がり、右にまがった回廊の突き当たりにあるのが、ミネラル室。

Natural History Museum
回廊手すりの柱の模様は、ジュラ紀の裸子植物の幹のパターンを模したのだとか。

Natural History Museum
ミネラル室。展示キャビネットも古色豊か。

Natural History Museum
こんな感じで展示されている。
特に地学に詳しいわけではないので、ディティールは知らないのだけれど、
仕事柄もあり、石を覗き込んでいるだけでも、面白い。

Fluorite
フローライト原石の一部。
透明感のあるフローライトは、ミント~ライトブルー~ブラウン~パープルにいたる、
幅広い、さわやかな色合い。
近頃は、私のジュエリー用には全然手に入らなくなってしまった。

Fluorite
これも、フローライトの接写。

Fluorite
独特の四角い結晶体。

Fluorite
これも、フローライト。カレイドスコープのようにキラキラ。

Calcite
似てるけれど、こちらはカルサイト。

Calcite
カルサイト。

Calcite
カルサイト。覗き込んでいたら、別の次元に行ってしまいそうな・・・
そんな気分になるのがミネラルの不思議なところ。

Quartz
これは、おなじみのクオーツ。
これも中に別次元の世界を含有している!?

Rutile
ルチル・クオーツ、別名エンジェル・ヘアーとも呼ばれる。
金色~ブラウン~黒と天使の髪の色もいろいろなのかな(笑)。

Topaz
ブルー・トパーズ。

Topaz
の、中を覗き込む。

Copper - dendritic inclusions in gypsum
Gypsum・・・というのは、石膏の一族らしい。
でも、透明度があって、中でCopper(銅)の結晶が育っていっているのが見える。
海の中でゆらめく海草のよう。

Scorodite
透明度の高い石ばかり、覗き込んでしまう傾向があるのだけれど・・・、
これはScorodite(スコロダイト)という不透明な石。
マーブルのパターンがきれいに出ている。


これは、なんという石なのだか、ひかえてくるのを忘れてしまったのだけれど、
コンテンポラリーのセラミック・アートとしか見えない・・・。

Pyrite
これは「力強い」Pyrite(パイライト・黄鉄鉱)、鉄と硫黄で成り立っている。
石というより、ほとんど金属。実際に持つと、とても重い石。

Aragonite
Aragonite(アラゴナイト・アラレ石)の、造形にも感嘆させられる・・・。
このミネラル室の奥にThe Vault(ザ・ヴォールト=金庫室)と呼ばれる最新テクノロジーの部屋があって、ここには宝石が「厳重に」保管展示されている。
現在は女王陛下のクラウンに使われていて、ロンドン塔のクラウン・ジュエルズに保管されている、Koh-i-Noor(コ・イ・ヌール)ダイヤモンドの「複製」も展示されている。
そのほか、ジュエリーとしてセッティングされたものも、一部あり。

The Devonshire Emerald - 1384ct
その、ザ・ヴォールトに展示されている、The Devonshire Emerald(デヴォンシャー・エメラルド)。
これは本物、1384カラットで、世界一大きなエメラルド原石として知られている。
コロンビア産出で、1831年にブラジル皇帝ドン・ペドロ1世より、
第6代デヴォンシャー公・ウィリアム・カヴァンディッシュに贈られたため、こう呼ばれている。

Diamonds fluorescence
これは、Aurora Pyramid of Hope (希望のオーロラ・ピラミッド)と呼ばれる、
天然カラー・ダイヤモンドのコレクションの一部。
現存するダイヤモンドの、すべてのスペクトラムをコレクションしたもので、
296個のスペーシメンで構成されている。
uvライトの下で、異なる蛍光性を見ることができる。
ダイヤモンドに、蛍光性のあるものがあるなんて知らなかったよ・・・。

Opal
オパールも、石の中に別の宇宙を持っている石だな・・・と思う。

Watermelon tourmaline
最後に、とてもチャーミングな、ウォーターメロン・トルマリン。


Natural History Museum (自然史博物館)

Cromwell Road,London,SW7 5BD

毎日開館(12月24-26日以外) 10.00AM - 17.50PM 最終入館17:30PM、入館無料

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