Skanzen(シュコンゼン)屋外博物館 -4-
今回は、Skanzen(シュコンゼン)屋外博物館、ゾーンVIの「大ハンガリー平原地域のマーケット町」がテーマ。
しかし、ここはまだ現在進行形・設営中なので、公開されていない建物も多い(そして、見逃してもいたかも・・・)。いくつかイメージを載せて、次のゾーンX「Kisalföld(キシャスフッド)地域」のイメージを、引き続き・・・。
風車と礼拝像。
小麦栽培と牧畜が盛んな地域なので、小麦を轢く風車があちこちに見られたもののよう。
この風車は19世紀後半の建造。
礼拝像は、St. John of Nepomuk(ネポムクのヨハネ)で、
ボヘミア(現在のチェコ)に生きた聖人様だが、中央ヨーロッパ全体で「人気」なのだそう。
そういえば、プラハのカレル橋にも、この聖人さんが建っていたのを思い出した。
大草原地帯では、牧畜も盛ん。馬、牛、ロバ、山羊、ラズカ羊、マンガリカ豚、ガチョウ、アヒル、鶏、鳩などが飼われていた。
この子達は、このご立派な角から、てっきり山羊だと思っていたら、
実はラズカ(Racka)というハンガリー独特の羊なのだそうだ。
毛皮がなかなか、グラムロックしていてかっこいい・・・などと思っていたら・・・、
南方草原地帯の羊飼い頭の衣装、民族誌博物館(ブダペスト)所蔵。
羊飼いの正装にも、ちゃんと使われていた。この毛皮でこんな刺繍入りのロングコート欲しいっ・・・。
この地区の住宅の室内。
英文ガイドブックにもまだ掲載されていないので、詳細はまるで不明。
食器棚の飾りボーダー布の刺繍がかわいらしい。
-------------------------------------------------------------------------
話は、ゾーンX「Kisalföld(キシャスフッド)地域」に移る。
この地域は肥沃な「小草原」と呼ばれる、ドナウ河沿いの平地と、その周辺の丘陵部からなっていて、平地では小麦栽培、丘陵地ブドウと果実栽培が盛ん。ウィーンやブラチスラヴァ(現スロヴァキア首都)へのアクセスが容易だったため、交易の中心地域でもあったとか。建物のインテリアの雰囲気も、全体に洗練されている感じがするのも、きっとそのためだろう。
Jánossomorja(ヤンシュモリオ)から移築された「聖アンの奉納チャペル」。
1831年のコレラ禍で失われた故人を追悼して、1842年に建造された。
中はこんな感じで、オリジナルの壁画が再現されている。
オリジナルの天井装飾が残っている部分。
Harka(ハーカ)から移築された住宅。
新教のドイツ系中産階級の農家で、3家族が棟続きの住宅に住んでいた。
そのインテリア。
なかなかいい暮らしぶり。
食器が可愛いので、ついつい撮ってしまう^^。
Jánossomorja(ヤーノシュモリオ)から移築された住宅。
こちらは、同じくドイツ系だが、壁の聖母子像からも解るように、カトリックの家庭。
裕福な農家という設定。
先のHarkaの家もそうなのだが、19世紀中頃から20世紀初頭という設定。
同じ家のもう一つの部屋。
右に見えるベンチは座面をあけると、中に寝具が入っていて、そのままベッドになるという、
アイディア家具。箱の中で寝るのは、ちょっと「棺桶」みたいだけど・・・。
その、ベンチ。手前にも「ベンチベッド」が見える。
いい味わいのあるマグカップ。
この、Kisalföld(キシャスフッド)地域のイメージ、次回も続きます。
この野外博物館の情報は、Skanzen(シュコンゼン)屋外博物館初回の標本箱の最後を参照<このページ>
Labels: 場所
<< Home