Tuesday 22 February 2011

Sue Timney (スー・ティムニー)-テキスタイル・デザイナー-展覧会 1

昨年、ナショナル・トラストでのMark Brazier-Jones(マーク・ブレイジァ・ジョーンズ)家具展の標本箱を書いた時に、80年代のポスト・モダン(と、ネオクラシック)のデザインについてふれたことがある。<このページ
その時に出てきたテキスタイル・デザイナー、Sue Timney(スー・ティムニー)のエキジビションが2010年11月から2011年4月25日までLondon Bridge(ロンドンブリッジ)駅近くの、Fashion and Textile Museum(ファッション・アンド・テキスタイル・ミュージアム)で開催されている。
私が80年代に最も影響を受けたデザイナーの一人。テキスタイル・デザイナーと称しているが、彼女の美意識はテキスタイルを超えて、インテリア、雑貨、ファッション、ライフスタイルにまで及んでいる。ローマ装飾、アフリカ美術、シノワズリー・・・等々、時間と空間を超越してブレンドされた美のコラージュ・・・。
このエキジビションでは、ミュージアムの1階部で、雑貨やインテリア・ファブリック、2階部でアパレル・ファブリックの展示に区分されている。今日はまず1階から、2回にわたっての展覧。
Sue Timney exhibition
メインディスプレイ。

Sue Timney exhibition
を、反対から見たところ。
白黒のコントラストの構築の中に、時折インパクトのあるカラーが差し込まれる。

Sue Timney exhibition
入口を入った通路の部分。
左側、彼女のトレードマークのストライプ壁紙の間に落書きされているのは、彼女の経歴。
書体から・・・ご本人の手書き、と、思われる。

Sue Timney exhibition
インテリア・ファブリック。
主にカーテン生地として使用されるのだが、アンティークの椅子やソファーを張り替える習慣のあるイギリスなので、ファニチャーにも使われる。 
その80年代の話だが、東京に式田純氏の経営する「Strange Classic(ストレンジ・クラシック)」というインテリア・ショップがあった。彼女の当時の旦那様Grahame Fowler(グラハム・ファウラー)とのコンビTimney Fowler(ティムニー・ファウラー)のデザインは、この「ストレンジ・クラシック」とデザイン提供契約をしていたのだろう、日本では初期に「ストレンジ・クラシック」のブランド名で製造販売されていたのを覚えている。
というのも、当時の私の大阪のフラットの壁に、そのカーテン生地をタペストリーのようにしてを掛けていたので・・・。
Sue Timney exhibition
セラミック、スカーフ、イヤリング。

Sue Timney exhibition
セラミックとカード。

Sue Timney exhibition
スカーフ、ステーショナリー、ブローチ、イヤリング。
90年代初頭だっただろうか、King's RoadにあったTimney Fowlerの店で、このアクセサリーのシリーズのシンプルな丸型のイヤリングを買って、今も大切に持っている。
薬品腐食でパターンを浮き彫りしたアルミ板を立体加工、黒マット塗装してから、サンディングでシルバー色下地のパターンを浮き出したもの・・・と思われる(かなり製造業者的視点・・・笑)。
ここに展示されているような、大型のデザインのものがもちろん欲しかったのだが、当時の私には、一番安かった丸いシンプルなイヤリングにしか手が出せなかった。
その頃フリーランス・デザイナーだった私は、2年に一度1ヵ月半位ロンドンにホリデー兼情報収集に滞在していた。毎回、Timney Fowlerの店を訪れてはマグカップやら、皿やら、手の出せる範囲のものを少しずつ買うのが、私なりのささやかな「幸せ」だった。
In my collection - Earrings and scarf from 80's
で、これが私の持っているイヤリング。
「ストレンジ・クラシック」プロデュースのシルク・スカーフとともに・・・。

Sue Timney exhibition
ステーショナリーと壁紙。

Sue Timney exhibition
セラミック、壁紙、カードとネクタイ。

Sue Timney exhibition
このマグは・・・うちで今でも現役。

Sue Timney exhibition
このマグも・・・。

Sue Timney exhibition
このマグは、数年前配偶者氏が落として割った。不心得者め・・・。

Sue Timney exhibition
スカーフ、セラミックとブレスレット。

Sue Timney exhibition
セラミックとスカーフ。この皿は、バスルームのドアの上に飾っている。

Original collage
オリジナル・コラージュ。

Original collage
オリジナル・コラージュ。
何度も訪れたKing's Roadの店はTimney Fowlerの解散とともになくなってしまったが、現在はSue Timneyのファブリックやインテリア雑貨は、彼女のセレクト・アイテムとともに、ポートベローのSue TimneyのShow roomで展示販売されている。
SUE TIMNEY:331 PORTOBELLO ROAD, LONDON W10 5SA Tel: 020 8969 5000

エキジビションは2011年4月25日までFashion and Textile Museumにて。日・月休館、入場料£7。
次回は、引き続き同エキジビションより、2階部のファブリック・デザインを中心に・・・。

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