Sunday, 19 December 2010

Prince Vyacheslav of Kitezh (キテジュ公ヴィヤチェスラフ殿下)-1-

周りの友人とFlickr写真の知人間では、ちょっとした有名人(?)なのだが、まだこの標本箱ブログには詰め込んでいなかった。うちの小柄な下宿人、Vyacheslav(ヴィヤチェスラフ)公を、今日はご紹介。

彼は身長67cmのBall-jointed-doll(球体関節人形)で、日本のアニメ系から流行りだした(と思われる・・・?)カスタマイズドール。しかし、彼の出身は日本ではなくて、韓国のLimhwaの、現在は製造されていない大型のモデルMano。体型や顔の輪郭が、あまり子供っぽくないバランスだったのでこのモデルを選んだ。顔自体は、後ろ頭に合う構造にして、前頭(つまり顔面)を完全にポリマークレイで私が製作した100%カスタム・メイド。なんとなく、ロシア~東ヨーロッパ系の顔をしていて、コスチューム・オタクの私の作る派手な「ご衣裳」を着ていただく・・・となると、これはもうビザンティン皇帝末裔のロシア貴族しかあるまい・・・というので、勝手にキテジュ公国の殿下ということに話がまとまった。
多分ロシア語の発音はキーテジに近いのだろうが、英人配偶者氏が名付け親になったため、英語式発音の「キテジュ」と我家では呼ばれている。その「お名前」というのは・・・、Prince Vyacheslav Gabriel Nikolai Domitrievich of Kitezh・・・略してヴィヤチェスラフ公、通称ヴィヤッチーなどとも呼ばれている。

Prince Vyacheslav in snow
これは一番最近の写真、雪の中でフォトセッション。
ロシア系ということで・・・雪はよく似合う。

BJD- Prince of Kitezh
これは2年前まだうちに来て間もない頃の殿下。
まだ目の最終微調整をしていなかった頃なので、ちょっと目がとろんと黒目がちで、子供っぽく見える。
この衣装は最初に作ったセット。

Prince Vyacheslav in his Byzantine ceremonial costume
彼の大仰な肩書きの目的は・・・
ひとえに、このビザンティン・コスチュームを着せたかったから・・・ともいえる。2年前のクリスマス。

Prince Vyacheslav in his ceremonial costume
これは昨年のクリスマスで「完全版」。
Loros(ロロス)と呼ばれるデコラティヴな帯状の幅の狭いトーガを巻きつけて、
紫のガウンを羽織るのがビザンティン皇帝の正装。(このロロの名残は、大天使の図像にもいつも現れている。)

Ceremonial boots with Dalmatica coat
全身像では、ほぼ写る機会のないのが残念な、金糸刺繍の儀式用の靴。

Happy New Year from Prince V. and me!!
ちゃんと彼の年賀状も有(笑)。Flickrではちょっとだけ人気者なのだ・・・。

Prince Vyacheslav has grown up (a bit...)
去年の初めに、最終の目の微調整をした。
顔の裏の目のカーヴにより合うサイズの眼球で、かつ、成人の虹彩の比率に合うように、
眼球自体を多少カスタマイズ。
これだけでティーンエイジャーから成人に見えるようになるから、不思議・・・。

Prince Vyacheslav, summer costume 4
私のブラウスからリフォームした、夏服のセット。

Prince Vyacheslav - re-united 3
ページやらジェスターもキテジュ国から合流した。

Prince Vyacheslav's new order -2
新しいコスチュームの発注。ジェスターは冬服を持ってこなかったので、お揃いで作ることになった。

Prince Vyacheslav with his new coat -3
出来上がり。殿下のコートはリヴァーシブル。

What were they talking about...?
ジェスターも暖かくて満足。

Prince Vyacheslav and his new Russian coat.
これも去年の冬作った、裏アストラカン張りのコート。
自分で着るのも冬服が好きなのだが、作るのも冬用のコスチュームが、ついつい多くなってしまう。

Prince's new costume
今年の春に作った、豪華版夏服。
パリのマーケットで見つけた、ペーパーナイフを剣に改造。
ちょうど、グルジアのコスチュームで男性が帯びる剣と同じ位の比率になった。
この豪華な刺繍は・・・私がやったのではなくて、チャリティーショップで入手した
インド人女性用のサリーのブラウス部を改造したもの。
「最小限の努力で最大限の効果」が私の製作のモットー(笑)。

They made a snow-cat
最後にもう一枚、先日の(今日の大雪ではなくて・・・)雪の日のショット。ジェスターと猫好きの殿下で作った「雪猫」。
殿下のコートは、ウサギの裏毛皮。私のウサギ毛皮のコートの裾を、トリミングした時の端切れをつぎはぎして作ったもの。


次回も殿下のエピソードを交えて、殿下の故国キテジュの伝説に関して・・・。

Labels: