Friday, 1 October 2010

Gustave Moreau (ギュスターヴ・モロー)美術館と絵画 -4-

一昨日から引き続いて、パリの「ギュスターヴ・モロー美術館」に話は戻って、最終回。今日はモローの暮らした部屋を展覧。

画家としてデヴューした1852年に、建築家の父の援助もあって(イギリスの、モリスやバージェス同様、モローも典型的な中産階級出身の画家)一家で住み始めたこの家に、モローは1898年に亡くなるまで46年住み続けている。生前からここを自身の芸術を集大成する「ミュージアム化」を構想していた彼の遺言によって、部屋の調度品のレイアウトも、一切変更されていないとか・・・。

His pen
書斎のデスクの上。ついさっき、彼が席を離れたところ・・・のように見える。

Study
書斎。

Pictures in the mirror
書斎の鏡に映る、壁面のディスプレイ。壁はぎっしり絵画で埋め尽くされている。
自身の作品のデッサンやコピー以外にも、彼の愛する先人達の作品のコピーが数限りなく・・・。

On the shelf
書斎のキャビネットの上。

In th cabinet
ギリシャ神話をモチーフに描く参考なのだろう。キャビネットの中は、ギリシャの壷がこれまたぎっしり。

In the cabinet
キャビネットの別の棚にはミニチュアの彫像。
19世紀のキャビネットの、手流しガラス板越しに、不思議なエフェクト・・・。

Bedroom
これは彼の寝室。

His cup
彼のカップ。お茶が残っていても不思議ではない・・・。

Bedroom
同じく寝室。

Bedroom
彼のこととて、一人チェスだろうか?

On the shelf
寝室の棚。

Drawing room
居間の暖炉のディスプレイ。

Drawing room
居間。右のキャビネットの中に・・・、

Drawing room - detail collage -
愛猫の写真。この子はShah(シャー)という名のよう。
デッサンの中に、何枚か三毛猫を描いたものがあり、その子はQui-qui(キキ)という名前。モロー氏、猫好きと見た。

Dining room
ダイニングルーム。

Dining room
同じく、ダイニングルーム。
右の棚の中の、爬虫類を立体的に描いた陶器は、19世紀にイタリアから流行ったもの。
かなりグロテスクだが、蛇やらドラゴンを描くモロー氏なら解らないでもない・・・。

Chair
ダイニング・チェアー。

Stairs
階段。


このミュージアムのトイレが、19世紀のスタイルで使われて、実はこれまた興味深いのだけれど・・・さすがに、熱心に写真を撮るのがはばかられて(一つしかないので、いつでも誰かが並んでいる・・・笑)、残念ながら載せることができない。もし訪れられたら、トイレにもぜひ行ってみてください。
トイレはともかく・・・ゆっくり一日かけてアトリエに座り込んで絵を見ていると、彼の気配を感じるような気がする。前に立って、たまに振り返って説明するかのように、私の方を見ているような・・・。いまだにモロー氏との対話ができる空間がこの美術館。

明日は、モロー氏ついでに彼の水彩画を展覧予定。

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