ライオンのイメージ -2-
引き続き、ライオンイメージ。今日はちょっと情けないくて、愛らしい子達。
これはあまり「情けなく」ないが、情けなかったのは私。
ブリュージュにホリデーに行ったとき、ライオンモチーフがよく目に付くので撮りはじめた。
そうしたら、出るは出るは・・・、手すりもライオンなら、飾り物はほとんどライオン。なんのことはない、市の紋章がライオン(上中心)、ライオンのみ、他なし。そして小さな古い街、先祖代々飾り物と言えばライオンしかない、ということにでもなっていたのだろう・・・、途中でイメージハンティング断念・・・。恐れ入った。
すべてV&A収蔵。ちょっと可笑しな子達。
右真ん中は、17世紀ごろの刺繍だが、顔が・・・クロムウェルに敗れて断頭台に送られた王様、
Charles I(チャールズ1世)そっくり。
王党派の一族の女性の手になるもの、と思われる。
Plas Mawr, Conwy, Wales(プラス・マウァ、コンウィ、ウエールズ) 16世紀キャビネットの飾り彫り。
16世紀といえばルネッサンス。リアルで高度な写実のイタリア彫刻が、さすがの田舎、イギリスにも少しずつ伝わり始めた頃。ここウエールズは、いわばもっと田舎、しかし、チューダー家はもともとウエールズ出身。この16世紀の大屋敷プラス・マウァを建てたRobert Wynn(ロバート・ウィン)はチューダー朝エリザベス一世ともゆかりのある家柄だったという話。そこで、チューダーローズやイギリス王家紋章のライオンを装飾に多用して「関係」を誇示したい。それにしても・・・ちょっと技術がついてこない・・・。クラウンを被ったPassant(パッサント、歩いている横向きの姿)のライオンのつもり。可愛いでしょ(笑)。
V&A 中世ルネッサンス室所蔵の石彫。とてもヒゲ親父。
Oxford科学史博物館所蔵。18世紀の薬容器の装飾。なんだか楽しそうで、情けなくはないか。
Cambridge, King's Collageのステンドグラス。16世紀頃・・・に見える。
立派な王室紋章なのだが、どうみても「Hi!! 」と言っているとしか思えない愛嬌者。
V&A所蔵。まだ中世ルネッサンス室が改装される以前、
Cast Court(カースト・コート)と呼ばれていた頃に撮影。大きなブロンズパネルの部分。
幼そうだけどしっかり紋章サポーターを勤めている。けなげ。
V&A所蔵 ステンドグラス。
ライオンもライオンだが、まわりでおちゃらけている悪魔達(多分)も困った連中だ(笑)。
V&A ガラス室所蔵。ガラス瓶上のエナメル絵付け。
紋章学上こうやって立ち上がって(襲い掛かっているつもり)いる表現を、Rampant(ランパント)というが、
餌をねだってキッチンで伸び上がっている猫にしか見えないのは、私だけだろうか・・・。
同じく、V&A ガラス室所蔵。ガラス瓶上のエナメル絵付け。
もはや犬なのだか、猫なのだか・・・。しかし「ヘタウマ」風味わいがあって、なかなかの手練。
V&A これは、中世ルネッサンス室より。
こうやって跳びはねているのはCourant(コーラント)と呼ぶが・・・。
とにかく・・・天気がよくてよかったな、ライオン。
これは、最近Sunburyのアンティーク・フェアで撮ったもの。
そんなに古いものではなくて、インドかモロッコあたりで作られた土産物ではないかなと想像。
表現の素朴さ加減が、妙に中世風。だからといって、買わなかったが。
Oxford, Ashmolean(アシュモリアン)博物館。18世紀ドイツ、陶製キャンドルスタンド。
ドイツもなかなかやってくれる。田舎ぶりではイギリスにひけをとらない。
18世紀にしてこの表現・・・立派だ(笑)。
お笑いいただけましたか・・・。
明日はもう少し真面目に、何いこうかな・・・、Temple Church、テンプル騎士団かな?多分。
Labels: 写真
<< Home