黒猫コレクション -1-
今日も話の始まりは誕生日。
以前ロンドンに在住で、私のジュエリーの「糸通しガールズ」(Francisに一括して加工作業のを発注する以前は、何人かのお嬢さん方に分散して、アルバイトしてもらっていた)のひとりで、今は東京にいる(またロンドンに帰ってくるが・・・)Suzieから誕生日カードが届いた。(Thank you、Suzie!!! )
それは、黒猫マトリューシュカのカード。私のロシア好きと黒猫マニアのツボをスポット・オン!!
そう、私は黒猫グッズ・コレクター。
天邪鬼の私のこととて、あまり「カワイイ」系ではなくて・・・どちらかと言えば、奇妙・不気味系。
なぜ、Good Luckかというと・・・、イギリス19世紀末のヴィクトリア期から第二次世界大戦ごろにかけて、黒猫のイメージが流行した。黒猫=幸運を運ぶという図式。
時代によって場所によって、気味悪がられたり尊重されたりする黒猫。それは人間の都合であって、彼らは知ったことではないが・・・とにかく、そのころイギリスではそういうことだった。情勢不安な中で「Good Luck」を送りあうのが、ささやかな庶民の「祈り」だったのかもしれない。
なので、カードやら陶器の小物やら、いろいろなものに黒猫モチーフが使用された。主に、当時のリゾート地や観光地で土産物として売られていた。ヴィクトリア期のイギリス人たちもまた、温泉町で「友情」とか書かれた置物をお土産に買って帰る、日本の小父さんとなんら変わらない趣味だった・・・ともいえる。
そんなわけで、昨日のミラクル・アクセサリーではないが、量産>価値ナシ。それでも好きなので集めてしまう。
最初にコケオドシ(笑)で、全コレクション。
Flickrに黒猫グッズの写真を載せていたら、中国の雑誌「i-City」から投稿を依頼された。
インタヴュー内容を要約すると・・・なぜ、集め始めたか。
それには、ちょっと長い話がある。
私はイギリスに来る前、NEU(ノイ、ドイツ語でNewの意味。遠い遠い昔聞いていたドイツのバンドEinstürzende Neubautenより)という名の黒雄猫と暮らしていた。野良猫出身の彼はかなりのワルだったが、私とはワル同士(笑)仲良くケンカする関係。私はイギリスに移住することになったのだが、当時まだイギリスに検疫制度があり、ペットの持ち込みに一年間の隔離が課されていた。当時すでに14歳だった彼を連れてくるのは酷な話。幸い可愛がってくれる知人がいたので、彼女に託してイギリスに来た。その後、3年間、ノイ氏は彼女と機嫌よく暮らしていたが、雄猫にありがちな腎臓障害で亡くなった。
こちらでも猫を飼いたいのだが、配偶者氏に喘息アレルギーが出るので難しい。
そういうわけで、黒猫グッズでうさ晴らししているというわけ・・・。
今日はこれぐらい。明日は、この中からいくつかピックアップして話は続く・・・。
2006年ごろ(かな?)のEinstürzende Neubauten(アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン)のヴィデオクリップを見つけた。 ”Stella Maris ”
Labels: 周りの物達
<< Home