Villa Masséna Musée, Nice(ヴィラ・マッセナ博物館、ニース)-1-
標本箱は、昨年のちょうど同じ頃、5月の初めに訪れていたNice(ニース)に戻って、今回はVilla Masséna Musée(ヴィラ・マッセナ博物館)のイメージを。
ここも元お屋敷が現在博物館として公開されている、という点では、旧市街にあるパレ・ラスカリス博物館(標本箱エントリーは<このページ>から2回)と同じ。
対照的なのは、こちらは19世紀以降開発された、ニースの西側に新市街にあって、建物自体も1898年に建造されたもので、17~18世紀の様式を残すラスカリスとは、随分異なったもの。
1898年といえば、時代はもう世紀末なので、アール・ヌーヴォー的な雰囲気があってもよさそうなものなのだけれど、ここの施主にあたるリヴォリ公ヴィクトール・マッセナが、その10年前にカンヌに建造されたロスチャイルドの屋敷に感銘を受けて、それを踏襲したイタリアン・ネオ・クラシカルの様式で建築を依頼した。
なんというか・・・、成金の権威主義趣味・・・と感じるのは、私だけだろうか(笑)。
ずばばーん、成金権威主義(笑)‼
これは海岸沿いの入口。
厳密に言うと、庭を挟んだ裏口ということになる。
ここから入ると、庭を回って・・・、
正面入口へ。
正面ファサードは19世紀に建造された官公庁の印象。
庭の途中に立つこの彫像は、
初代リヴォリ公André Masséna(アンドレ・マッセナ)。
海賊上がりの下品そうなおっさん(笑)で、
施主ヴィクトール・マッセナのおじいさん。
どうして(やっぱり?)革命後フランスの
政治家・軍人・貴族ってば、現代人が見ても、
えもいえず品のない人が多いのかねぇ。
最初っからディスってばかりだけど、
お屋敷のインテリアは、さすがに、
官公庁舎よりはエレガント。
エントランスホール。
床モザイクのセンターピースのメデューサ。
いかにもイタリアン・ネオクラシカル。
明るいオランジェリーのような張り出し部分の付いた、
ボール/ダイニング・ルームは華麗で印象的。
繊細な装飾スタッコで飾られた壁面。
黒大理石の暖炉。
ネオクラシカル典型的な、
メタルレリーフの装飾が点在する。
ドアの正面ヴュー。
そのとなりの部屋は、図書室。
天井部分の装飾モチーフは鷲。
次の部屋(多分メインの応接室)には、
施主のリヴォリ公夫妻の肖像画が。
ナポレオンに従軍して
公爵に成り上がったおじいさんに心酔しているのか、
ネオ・クラシカル(ナポレオン様式でもある)のその上に、
同じ部屋に、ナポレオンの肖像画も。
19世紀末になんかこう・・・時代錯誤感あるけれども、
イタリア(サルディ-ニア王国)との間で、
揺れ動き続けた歴史から、
自らのアイデンティティをフランスとした場合、
ナポレオン崇拝になるのだろうか。
(ネオクラ建築様式は、もともとイタリア的でもあるのにね。)
ナポレオン嫌いなので、ついつい皮肉なことを
書いてしまう人がここに・・・(笑)。
同じ応接室の一部。
天井に繋がるコーニス部分の装飾画。
この、ちょっと可愛らしいタッチは、
19世紀末の手で描かれたものだなと感じる。
ネオクラな彫像の付いたシャンデラブラ。
と、いうところで、最後の部屋へ。
次回に続きます。
Villa Masséna Musée
(ヴィラ・マッセナ博物館)
Map:
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