Eastgate House, Rochester (イーストゲート・ハウス、ロチェスター)-1-
今回もKent(ケント)のRochester(ロチェスター)から、こちらも16世紀末の建造で、現在はミュージアムとして公開されている、Eastgate House(イーストゲート・ハウス)のイメージを。
この屋敷・・・というか、建造物は、元々はロチェスターのあるメドウェイの市長の屋敷として建造され、後に転売されて、18世紀後半からは学校として、19世紀中頃からは女子寄宿学校として使用されていた。
19世紀の小説家、Charles Dickens(チャールズ・ディケンズ)が小説の中で、この学校をモデルに使っていた関連から、後にカウンシルの運営するチャールズ・ディケンズ・ミュージアムとなるが、これは一度2004年に建物の老朽化のため閉館している。
2012年にメドウェイ・カウンシルが、ヘリテージ・ロタリー・ファンド(地域遺産保存宝くじ基金)からの寄金を得て、建物を全面的に改修して、2017年から、再び一般公開されている。
8-9年前にロチェスターに来ていた頃から、
ハイ・ストリートの真ん中に立つ、
この明らかに17世紀以前の建物はなんだろうか・・・
と不思議に思っていた。
ちょうどその頃は、ここがロタリー・ファンドを得る少し前で、
ただの閉鎖された古い建造物だった。
そう、8-9年前のロチェスターは、閉まっているお店や、
使われていない建物も点在していて、
のんびりした町だけど、どことなく寂れた感漂うところだった。
今回来てみたら、いくつか新しいミュージアムもオープンして、
お店もきれいになっていたり、増えていたりで、
「町おこし」しましたよの、元気で明るい町に生まれ変わっていた。
前回のレストレーションハウスは、個人オーナーの
コレクションと、修復を見る屋敷だったけれど、
ここは、博物館の器として、修復されているので、
基本的に内装は、雰囲気を伝えるための最小限のもの。
でもまぁ、どうしてパネリングをコンチネンタル風に
ブルーグレイに塗っちゃってるのかはちょっと謎。
ダークなコーティングの木地パネルの方が、
オーセンティックな、イギリス17世紀だと思うんだけど・・・。
ご予算の都合上かな?
暖炉は、どの部屋もオリジナルのまま保存されていた様子。
窓もオリジナル。渋い。
次の部屋は、このスタッコ装飾の天井と、暖炉がお見事。
ルネッサンス様式の暖炉。
天井は当初のオーナーの紋章やら、テューダー・ローズが描かれている。
ハイストリートに面した、大きな窓。
次の部屋は、ダイニング風に当時の食べ物が展示されている。
ここの暖炉もオリジナル.
使われているタイルは、ダッチ・デルフト。
ケントや南イングランドは、海を隔てた向こうが、
オランダやフランドル。
なので、オランダの様式や資材が
入ってきていることも多い。
ヨークより近いんだから(笑)。
ベイ・ウィンドウになった窓辺。
次に階段で上階へ。
左端に学校だった頃の名残のベルが残されている。
この部屋は、ディケンズがここをモデルに使った、
The Pickwick Papers(ピックウィック・ペーパーズ)と、
未完のミステリーThe Mystery of Edwin Drood
(エドウィン・ドゥルードの謎)の解説に使われている。
ディケンズはテイストが合わないので、ここはパス(笑)。
その隣の一角では、発見されたオリジナルの壁画が、
ガラス越しに展示されている。
木のパネリングで覆われて、そのまた下でペイントに覆われていたものが、
修復の際に発見された。数少ない16世紀末期の壁画の例。
元々は、赤とグリーンのような、
鮮やかなコントラストのある色合だったんじゃないかな。
ここの窓も古いー。
次の部屋は、女子寄宿学校だった頃の設定。
そんなに大きな建物ではないので、
多くても10人程度の生徒だったのじゃないかな。
落書きのある、使い古された学校机。
壁に展示された猫の刺繍。
女子学校なので、主に家政的な内容の授業だったはずで、
刺繍も重要な学科の一つだったことと。
大きな暖炉が暖かそう。
写真はまた次回に続きます。
以下に、ここのプロモ・ヴィデオを。
Eastgate House, Rochester
(イーストゲート・ハウス、ロチェスター)
開館:水~日曜 10am to 5pm
地図:
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