Museum of Cambridge (ケンブリッジ博物館) -1-
ケンブリッジに再び標本箱は戻っていって、今回はケトルズ・ヤードの隣(というか、裏というか)にある、Museum of Cambridge (ケンブリッジ博物館)のイメージを。
以前は、Cambridge & County Folk Museum(ケンブリッジ州民俗博物館)と呼ばれていて、1936年に町と大学の有志によって、「一般大衆に、ケンブリッジ州で急速に失われつつある、地域社会の暮らしへの関心を呼びさます」ことを目的として、開設された。
この博物館が収められている、17世紀建造木造造りの建物は、旧White Horse Inn (ホワイト・ホース・イン)。
Inn(イン)というのは、いわゆる旅籠で、1階に馬や馬車をつなぐコートヤードと、パブのような飲食店、上階に宿泊用の部屋を備えたもの。なので、このミュージアムでも、その当時のキッチンや部屋が保存されていて、そこにうまく展示品が組み込まれて、ディスプレイされている。
コートヤードの方、つまり裏口の方から見た建物。
コートヤードにカフェ・スペースがあるけれど、
カフェがオープンしているのは、週末のみ。
その壁に沿って並ぶ石彫は、
このエリアにあった給水場を飾っていたもの。
中の展示室に入って、最初に目につくのが体重計。
その奥のスペースは、もともとはエールなどを保管サーヴする、
ドリンク用のエリアだったよう。
体重計には「人間用」の表示。
つまり、芋や豚を量っても正確性は保証しませんよ、ということ?
ちなみに、UKの従来の重さ表記はストーン/ポンド制。
1ストーンは6.35kgで、1ポンド(Lb)は0.45kg。
14ポンドで1ストーンになるという、訳のわからん単位。
幸い21世紀に入って、kg表記の方が主流になっているので助かる。
未だに時々マーケットの野菜などで、
ポンド表記に出くわしたりすることもあるけど。
ドリンク用のエリアには、「歴史的」パブ・グッズが展示されている。
その一角にあった、クラウンマークの何かの商標?
その前の部屋が、元々は飲食用のテーブルが置かれていたところ。
大きな暖炉が保存されている。
暖炉の中にも、その昔の暖炉用調理用品が展示されている。
資料を、ちゃんと写してこなかったけれど、
19世紀前半のGaudy Welsh(ゴーディ・ウエルシュ)っぽい???
中国や日本の伊万里等のパターンが、
形だけ模写しようとして、デフォルメされてしまって、
意図不明のパターンになっているのが、面白かったりする。
当時のパブ・ゲーム。
コインを滑らせて、板の端のバーにバウンドさせて、
戻ってきたものが、線にかかったらポイントになる・・・みたいなゲーム。
配偶者氏、実演中。
その次の部屋は、キッチン。
アンティークなキッチン・クリーニング用品が、
箱アート風に詰込まれた展示。
テーブルの上には・・・、
その昔の駄菓子の展示。
こういうキャンディー類のことを、
boiled sweets(ボイルド・スイーツ=溶かせた砂糖菓子)とも呼ぶ。
ウチの配偶者氏用語なのだけれど、もしかして半死語?
あるいは、レトロに乗じて復活語?
窓のそばには、スケール(ハカリ)やら、手前にあるのは、
洗濯物を絞るRoller wringer(ローラー・リンガー)。
幼少の頃のかすかな記憶で、
ウチで昔使っていた洗濯機に、こんなのが付いていたのを覚えている。
若い人は、回転する脱水機しか知らんでしょう・・・ぁん?(笑)
リンゴの皮むき器のメカ部分が、
インダストリアルしていて、クール。
扉で閉められるようになっている、小さな洗い場。
業務用にしては、すごく小さいと思うのだけれど・・・。
部屋の奥の方に展示されている、掃除機達。
右手前のは、19世紀当時、新発明手動式のもので、
確か上のバーをキコキコ動かして、ふいごの風力で吸い込む様な構造だったと思う。
1人では操作出来なくて、キコキコする人、吸い口をを動かす人チームで操作するもの。
ホウキかブラシで掃いた方が、よっぽど速いんじゃないかと?
キッチンの奥の階段を2階に上がったところ。
ここから階上部は次回の標本箱で。
Museum of Cambridge (ケンブリッジ博物館)
2/3 Castle Street, Cambridge, Cambridgeshire, CB3 0AQ
開館: 火~土 10:30am - 5:00pm、 日・祝日 12:00 - 4:00pm 閉館:月
入場料: 大人£4、 60歳以上£2、 12歳以下無料。
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